#恐竜島罰ゲーム 最恐ホラーゲーム体験 1
ここは前回も使われていた収録スタジオ。
今回はこの場所にくじよじの最古参である天照子と北乃修羅が呼ばれてきていた。
「言われた通りにここに来たんだけど……一体何が行われるの?」
「ゲームをプレイするって言う説明しか受けておりませんが」
2人が話した内容通りに今日はゲームをやってもらうと言う説明しかされていない。
そんな2人の前にスタッフがVRのゴーグルとコントローラー、ゲーム内容を映したモニターを用意していく。
更にその中の1人が白いスケッチブックに書かれた文字……所謂カンペを開いて見せた。
「ええっと、今日お二人に集まってもらったのは前回やった恐竜島戦争で敗北した罰ゲームのためです」
アマさんが書いてある文字を読み切るとスタッフはそれをペロリと捲る。
「今回用意したのはVRゲームの中でもトップクラスに怖いと言われているものです。
は!?
何でうちらだけが罰ゲーム受けないかんの」
今回読み上げたのは修羅なのだが読み上げた後に不機嫌になる。
それを予測していたスタッフはその答えが書かれているカンペを出した。
「お二人は国のトップであり、負けた責任はトップが背負うべきです。
よろしくお願いします……くぅ、そう言われると仕方ないわね」
「今回のゲームは廊下と部屋の探索を終えると地下へ続く階段の扉が開くの繰り返しです。
ですので、一階ごとに交代してプレイしてください。
確かにそれなら順当ですわね。
それじゃ最初は譲ってあげますわ」
「何言ってるのよ!
こういうのは公平にジャンケンで決めるべきでしょ」
「ふふ、本来なら私に無理やり押し付けるところをジャンケンなんて言う辺り分かっているのでしょう?
アマさんの国が一番最初に負けたのだから最初に行くべきでしょう」
「く……分かったわ。
行ってあげるわよ!
どうせ最初なんてチュートリアル的に何も無いに決まってるんだから」
「では、お手並み拝見といきましょうか。
ここのスタッフがわざわざ罰ゲームで持ってきたものがそんなに甘いものだとは思えませんけどね」
後半の言葉はVRのゴーグルとイヤホンを装備した天照子には届かない。
こうして2人はVR……いや、ゲーム業界の中でも最恐と名高いホラーゲームをプレイすることになったのであった。