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エアコンの故障 原因は魔物?

恐竜国取合戦は4までで初日終了。

続きは別の日の配信となります。

「暑いね」


「暑いのう」


2人はこの夏の暑い中で窓を全開にして部屋で倒れていた。


というのもきっかけは数分前のことである。


いつものよう冷房をかけて涼んでいたのだが、唐突にその生活の支えとも言えるエアコンから水がドバドバと溢れ出したのだ。


慌てて冷房を切った所で水は止まったのだが、再び稼働させるとやはり水が溢れてくる。


何をしたら良いのか分からずにエアコンの修理を頼んだのだが、来るのにはやや時間がかかるらしい。


こうした事情から窓を開けて対応していたのだが、それにも限度があった。


「魔法使って涼しくしたり出来ないの?」


「それが向こうとの繋がりが不安定になっているらしく魔力が溜まらないのじゃよ」


「え?何か問題があったとか?」


「いや、そう言うわけではないのう。

この時期は地獄と繋がる時期らしく、そちらに回線が持っていかれるらしい」


「……なんか田舎のネット環境みたいな話しだね」


「違いない……しかし、暑いのう」


ユウはパタパタと団扇を煽ぎ、マオはミニ扇風機を回しているのだが全くと言っていいほど効果がない。


「あ〜汗が出て気持ち悪いよ〜」


「業者が来る前には連絡してくれるらしいからシャワーでも浴びるかの」


「シャワー……あっ!!

それなら一緒に水風呂に入ろう」


「ふむ、それは悪くないのう」


こうして2人は極端に冷たくならない程度の温度に調整したお風呂に入る事にした。


「あ〜気持ちいい」


「うむ、これなら体の中から冷却されている感じで良いのう」


2人でお風呂に入りながらまったりしていたのだが、ふとユウには疑問に思ったことがあった。


「そういえば魔法とかで高温の火の玉とかぶつけられても平気なのに何でこっちの自然現象には弱いんだろうね」


「向こうの世界の事象には全て魔素が絡んでおるからのう。

それ故に本人の魔法防御が高ければどうにでも防げるらしい。

しかし、この世界の現象は全て魔素が絡んでおらぬから我らの魔法防御は意味を成さない……という事じゃと思っておる」


「そこは推論なんだ」


「実証は出来ぬからのう。

しかし、これが一般人の生活というものなのじゃろうよ」


「ああ、そっか。

今の話で言うと魔法防御の低い一般村人とかは普通に気温の変化とかの影響受けてたんだよね」


「そう言う事じゃよ。

この水風呂とて妾達に丁度良い温度に設定しておるが、これより低くしたら凍てつくような思いをするじゃろう。

不便ではあるが妾達の望んだ勇者や魔王ではない一般人になれたという喜びはあるじゃろう」


「そうだね。

そんな役割に縛られなくなったって実感は湧くかな……不便だけどね」


「その辺りはこの世界の科学技術が賄ってくれるじゃろうて。

ほれ、そうこうしてたら30分後にはこちらに来れるらしいぞ」


フリーズパックに入れたマオのスマホに修理業者から連絡が入っていた。


「それじゃ、もう少し涼んだら出迎える準備をしよう」


「流石にうら若き乙女2人が先程のようなグデグデした姿で出迎える訳にはいかぬからのう」


こうして水風呂でコンディションを整えた2人は万全の体制で修理業者を出迎えた。


エアコンは直ぐに修理されて2人は快適な生活が戻ってきたことを大いに喜んだ。


因みに故障の原因はエアコンから外に出ているドレンホースという管の中にゼリー状の物体が繁殖していたことが原因らしい。


このゼリー状の物体がユウ達の世界で割と見かけた魔物と同じ名前のスライムだったことは、2人にとって最高の笑い話となったのであった。


ドレンホースの清掃ってあんまりしないですけど、夏にエアコン全開だとこうなる事が偶にありますので気をつけましょう。

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