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恐竜国取合戦 4(別視点)

北西にある浜辺付近、そこには既に巨大な要塞が建てられていた。


くじよじのトップである天照子とその仲間たちが作った高天ヶ原と言う国である。


周りに恐竜が闊歩する無人島に似つかわしくない金属製の壁で囲われ、その中では捕まえた様々な恐竜達が生活していた。


そんな要塞の奥の椅子に座っていた天さんの前に報告に来たのは夜野蝶子であった。


「天ちゃん、大変なことになっちゃったわ」


「蝶子さんが話すと全く大変に聞こえないけど何があったの?」


「外でショウタ君が裸にひん剥かれて気絶してたの。

とりあえず回収はしてきたわ」


「死ぬんじゃなくて気絶してたってことは他のプレイヤーに襲われたと考えるべきね」


「そうね〜一体誰がやったのかしら?」


「決まってるじゃないの!

そんな事やるのは修羅さんの国、NNSの仕業に決まってるわ」


怒り心頭と言った形で現れたのは蝶子の相方である黒雪姫花であった。


「あら、まだ確証が無いからそうとは言えないわよ」


「襲われたショウタの証言は?」


「外で素材を集めてたら急に眠気が来て気絶したって。

ゴソゴソと動く犯人の音は聞こえたけどそれ以外は全く分からないそうよ」


「私たちに逆らおうとするなんてNNSの連中しかいないって。

サッサと攻めてあの土地を手に入れちゃおうよ」


「待ちなさい……まだ時期じゃないわ。

あれを手に入れてからよ。

そのための準備をしてくるから落ち着いて行動しなさい」


そう言って外に出ていった天さんを見送る2人。


「もう……あんな奴らサッサとやっちゃえばいいのに。

襲われたのがショウタだから良かったけど蝶子さんだったらどうするつもりなのよ」


「あらあら……珍しく怒ってると思ったら私の心配をしてくれていたのね」


「それはそうよ。

私はいつだって蝶子さんが一番なんだから」


「嬉しいわ……ところで質問があるんだけど」


いつもならここで二人の世界に入って甘い雰囲気になるのだが、その流れを切ってまで質問することが何なのかと思わず身構える。


「……NNSって何かしら?」


思わずズッコケそうになるが、知らないのであれば仕方ない。


「NNSは修羅先輩が率いる国で主なメンバーに富国さんと三国教授がいます。

ノース・ナイン・ステイトという3つの単語の頭文字を取ってNNSという名前になったそうですよ」


「変わった名前なのね」


「最初は修羅先輩の国だから修羅の国って名前にする予定だったのですが本人が嫌がったみたいですね。

それで三国教授が代案として出したものが採用されたそうです」


「そうなの〜詳しいのね」


「切り抜きにその様子が上がってましたからね。

あちらも楽しそうですが敵になるなら容赦しませんよ」


こうして2人はやる気に満ちた様子を見せていたのだが、そのやり取りを遠くから見つめている人物には全く気が付いていなかった。

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