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恐竜国取合戦 2

「最初の動き方を見るために少しだけ予習はしたんだけど、それ以外の知識は全く無いんだよね。

だから、この世界が先行組によってどうなっているかは正直分かんない」


とりあえず仮の拠点に入ったユウはマオにそう告げる。


「先に入って地固めしておったライバー達がどこまで勢力を伸ばしているのか分からぬ状況という事じゃな」


「そう言う事。

だから僕たちが今出来るのは他のライバーに接触するか、独自に地盤を固めていく事なんだけど」


「何の力も持たぬ妾達が接触しても扱いもそれなりになりそうじゃのう」


「親切な先輩に教えてもらうって手もあるけどね。

でも、折角のサバイバル生活なんだから暫くは自分たちで何とかした方がいいと思う」


「では、その方針でいくかのう。

というわけで最初にどうすれば良いか教えて欲しいのじゃ」


「とりあえずは素材集めかな?

この拠点は木で作ってるけど、最低でも石に変えたいし柵で囲いたいよね。

木から石、鉄と文明レベルを上げつつ、ボーラを使いながら周りの小型〜中型の恐竜をペットにしていこう」


「了解なのじゃ」


こうして2人は周りから木材や石材を集めていく。


布製の服を作り、槍と弓を開発し、周りの恐竜をペットにしながら少しずつ地盤を固めていった。


とは言え、パラサウロロフスやドードーなど無害な草食動物ばかりではあるが。


ペットにするだけではなく狩りを行い肉と皮を集める事も忘れてはいない。


肉は時間が経つと腐るのだが、それも麻酔薬という今後恐竜を眠らせるのに必要になるという事で2人の主食はベリーで肉はペット化の為に使用しないという事になった。


こうして着実に足場を固めていたのだが、とある問題が浮上した。


「鉄が全く手に入らない」


ユウ達が初期位置に選んだ場所は浜辺なのだが、この辺りには石はあるものの鉄を含む石が殆ど見つからなかった。


岩を砕いた時に僅かに入手できるのだが、その量は微々たるものであった。


「ちょっと遠出してみるしか無いかな?」


「2人で行くかの?」


「こっちは誰か残してないと怖いかな。

さっき見かけた恐竜が使えそうだから行ってくる」


ユウはそう言うとボーラとパチンコを持って拠点の外に出る。


そこには空飛ぶ恐竜の代名詞、プテラノドンがいた。


気付かれないようにそっと近づくとボーラをブンブン回してプテラノドンに投げつけた。


ボーラは見事に命中してプテラノドンの動きを雁字搦めにする。


「少し痛いけど我慢してよ」


続いてユウはパチンコを構えてプテラノドンの頭部を狙ってひたすらに石を飛ばした。


石も物理的なダメージとなる為にプテラノドンに昏睡ダメージを与えられるのだ。


作戦通りに気絶したプテラノドンの口に生肉を放り込む。


しばらくして起き上がったプテラノドンはユウに懐き始めて見事にペット化に成功した。


こうして新たな仲間を手に入れたユウはこのゲームの最大の魅力であるシステムを解禁することに決めたのであった。

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