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波乱の幕開け

そのイベントはナコがゲームしながら雑談していた時の何気ない一言から始まった。


「自分、ライブバーで仕事してたんスけど店にカラオケなんて機械は無かったんスよね。

もちろん音響の機械から演者さんが持ってきた音源を流して歌うとかは普通に出来たんスけど。

それで何かカラオケできないかって考えた結果、自分がピアノで伴奏してお客さんが歌うっていうイベントが出来たんスよ。

ステージに上がって音響に繋いだマイクで歌えるから演者の気分が味わえるって好評だったっス」


こんな美味しい話を聞いて放ってはおけないのがイベンターの性である。


その配信から少し後にユウから話したいと言われ音声てチャットに参加すると、その場に彼女がいた。


「初めまして、地獄閻魔です」


そう、様々なイベントを開催する企画者の申し子、火車猫の母親という事になっている漫画家の地獄閻魔先生であった。


この顛末はこうであった。


「ねぇねぇ、ユウちゃん!

新人の白船ナコちゃんの配信観てたんだけど、リクエストされた曲の伴奏がほぼほぼ出来るって凄いと思わない?」


「え、ああ……そうだね。

確かにリクエストされてその場で弾けるって凄いよね」


「これ、話にあったカラオケ伴奏を色んな配信者集めてやると絶対に楽しいと思うんだけど……どう思う?」


「確かにめっちゃ盛り上がりそう」


「そうでしょ!

じゃあ、私ナコちゃんと面識ないから繋ぎよろしくね」


「え?」


という経緯であった。


ユウとしてはこんないきなりの無茶振りに付き合う必要は無いと思っていたのだが、


「めっちゃいいっすね!

是非やりましょう!!」


と元々ノリが良いナコは二つ返事で了承してしまった。


後から聞いたのだが、ナコ曰く来た誘いを断らないのが人生を楽しむコツなのだそうだ。


もちろん明らかにヤバイ話は別だそうだが。


「話が早くて助かります。

それではスケジュールを聞いて候補の日を幾つか出しますね」


「了解っス!

じゃあ、こちらも勘を取り戻すべき準備しておくっスよ。

ユウ先輩も田中家の連絡お願いしますね」


こうして田中家のいつの間にか勝手に決まってしまっていた。


田中家三姉妹は毎日配信しかしていないのでスケジュールはいつでも問題ない。


リーブママも最近Vの活動が楽しいらしく、現在絵の仕事を全く入れていないそうなので問題ないようである。


こうして第一回 ピアノ伴奏カラオケ大会の火蓋が幕を開けたのであった。

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