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#謎の覆面レスラーのプロレス講座 2

「さて、アメリカプロレスの基本だが毎週2時間の番組が2種類行われている。

日本のプロ野球の二大リーグを思い浮かべると分かりやすいんのではないかね?」


「うん、それは分かりやすいかも。

つまりその二つの番組には同じレスラーさんは出ないって事かな?」


「うむ、理解が早くて助かるぞ」


・なるほど

・分かりやすいな


「他にも細々とした番組や企画はあるが、それらはこの番組のレギュラーを勝ち取るものだと思うがいい」


「野球だとファーム、サッカーだとJ2みたいな?」


「うむ、いいぞ!

流石は我が弟子だ!!」


「え?くじよじマスクの弟子になったつもりないんだけど」


・あっ

・まさかくじよじマスクの正体は!?


「はっはっはっ、言葉が足りなかったな。

流石は我が盟友の愛弟子だ。

説明に戻るが、基本的にこのレギュラー放送に加えてPPV(ペイ・パー・ビュー)という特番が行われる。

日本でこれを観るには視聴する権利を購入しなければいけないという訳だな」


「そこだけお金がかかるんだ・・・通常放送だけ見ても大丈夫?」


「うーむ、それはお勧め出来ないな。

アメリカプロレスの通常放送回はドラマと一緒なのだよ。

特定のレスラーの組み合わせで因縁が深まっていく。

その最終的な決着がPPVで行われるのだ。

また、PPVの試合には特別な報酬が貰えることもある。

その報酬を使って様々な相手に因縁をふっかけるので、誰がどうやって手に入れたか知るのは非常に大切なのだよ」


・なんか複雑だな

・意外とややこしいのね


「特別な報酬ってどんなのがあるの?」


「うむ、いつでも王者に挑戦する権利の入ったトランクだな」


「それがあればしっかり準備して挑戦できるね」


「ふっふっふっ、甘いぞユウくん。

これを手にしたレスラーはそんなヌルい使い方などせぬ。

基本的には他の選手と防衛戦を繰り広げた直後だ。

下手をすれば王者を奪取した直後にこの権利を使って乱入してきて奪い取るなんてあるぞ」


・えっ?

・ズルくない?

・『いつでも』ってそういうこと?


「それはかなりズルいような・・・絶対に勝てちゃうじゃん」


「うむ、この権利を手にしたレスラーは王者になることが100%約束されたようなものだ。

しかも、大概の場合はその後のPPVで使用する。

だから目を離せないのだよ」


「確かにそんな展開があるなら観るしかないかも?


・たしかに

・見てない間に王者2回入れ替わってるとか訳分からなくなるよな


「そんなPPV放送も魅力的な通常放送回があるから更に面白いのだ。

先ほども話した通りに通常放送回は各レスラーの友情や対立を演出して掘り下げていく。

乱入、仲違い、裏切りなど様々だな。

各試合で必ず予想外のトラブルが起きると言っても過言ではない」


「うわっ、そんなにカオスなんだ。

・・・あれ?これって番組時間は2時間なんだよね?

試合って録画したのを編集して放送してるの?」


「いいや、試合は生放送だぞ」


「じゃあ、時間が伸びたり逆に早く終わったりもするのか。

そう言えば昔の日本プロレスは途中で番組が終わったとか聞いた気もする」


・あるある

・試合の途中ですがってやつだな

・野球もあるよな

・逆にサッカーは延長含めてもキッチリ決まってるから計算しやすい


「何を言ってるんだ?

番組時間は2時間だからしっかりと2時間の枠内キッチリで終わるに決まってるではないか」


「え?ああ、延長とかしないで途中で終わっちゃう事もあるんだ」


「いやいや、延長なんて無いし早く終わりすぎるなんて事は無いぞ。

毎回キッチリと2時間楽しめるから安心して観れるぞ』


・ん?

・え?

・あれ?


「え?生放送に加えて色んなトラブルが起こるんだよね?

なのに時間進行に何も問題なく毎回2時間キッチリで終わる???」


「そうだぞ!

それだけアメリカプロレスが素晴らしいという事だな!」


「え?それって台本通りって・・・」


「アメリカプロレスにブックなどない!

いいね?」


「あ、はい」


・はい

・台本なんてないんだ

・みんなガチでやってるもんな!

生放送が毎回2時間ズレなく終わるけど不思議なことは何もないよ!

ちなみにブックはプロレス用語の台本、悪い言い方をすると八百長の事です。

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