キャラメイクにこだわりを 2
「現在、このキャラメイク系のアダルトゲームは大きく3種類に分かれております。
リアル系が一種、アニメ系が2種となっているのですが……」
説明を始めた巫女であったが、そこで言葉を濁してしまう。
「どうしたの?」
「リアル系を作っていた会社が倒産してしまったので、現在は購入方法は無いですよね」
「ありゃ、それじゃ最初から二種類で良かったんじゃない?」
「いや〜でも、この3Dアダルト業界を語るには欠かせない会社だったんですよね。
そこの会社のゲームの画質向上が、そのまま業界の水準になっていたとというか」
「ふむ、なかなかに興味深い話じゃな」
巫女の話に段々と興味を惹かれたマオの方も食いついた様子である。
二人は巫女から聞いた会社の名前を打ち込んで検索して見ることにした。
「ああ、確かに新しいゲームが出るたびにグラフィックが進化しているね。
このグラフィックはあれだ……最後の幻想的なゲームに近い感じかな」
ユウの話す通りに、国民的二大RPGの一つで、早くから3D技術を取り入れてリアル寄りになっていったゲームのキャラを思い起こさせるグラフィックをしている。
「実際にアダルト界の四角い会社みたいな言われ方はしていたようですよ。
そして、転機となったのがこのビーチ系のゲームですね」
「これはアレじゃな。
普段は格闘ゲームなのに、時々女性キャラメインで露出の高い水着を着せれるゲームに似ておるのう」
「実際にかなり意識していると思いますよ。
こちらは過去にこの会社が手がけたゲームの女性キャラと、リゾートビーチで遊べると言う内容になっていますからね」
「それ、まんまじゃん」
「違いがあるなら一線を越えたかどうかでしょう。
ここからこの会社はこのセクシーなビーチ路線を展開していきます。
そして、遂に人工的に作ったキャラで学園生活を行うというゲームによって、完全オリジナルキャラを作れるし、プレイもできる事になりました」
「作ったキャラが独自の思考で動き、学園生活を送ると言う事じゃな。
これは突撃軍歌のゲームシステムを思い出すのう」
「ある意味でエロゲって、その時の技術の集大成で作られますからね。
という事で、この方向に走って成功を収めていたわけですが……去年の4月に出したゲームを最後に販売を終了。
今はダウンロード販売でも買えない状況となっています」