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配信が終わって

二回行動だと言ったな。

アレは嘘だ!

更にもう1話追加です。

「はぁ、緊張した」


コラボ企画が終わりトウコは息を吐く。


「お疲れだったね。

最高に良いコラボ企画だったよ」


今回の企画を考えた謂わゆる企画主となったツグが声をかける。


流石に配信が終わった状態で変な語尾は付けないようだ。


「トウコちゃーん、手袋ありがとう!

大切に使うね」


一方でシズムはいつもこんな感じだ。


トウコが話していた通りに彼女は配信中の音の質や入れ方には並々ならぬ拘りを持っている。


そこにリソースを割きすぎた結果、私生活は正にポンコツであり配信中と配信外が変わらない。


いや、その言い方は適切では無いだろう。


泥舟沈はデビューして本当にこの世に誕生した。


そして泥舟沈として生活しての生活は2つの人格を1つに統合してしまった。


故に彼女のオンオフという切り替えの概念は一切ない。


配信中にトウコが危なっかしいと言ったのはこういう理由である。


Vとしての配信に全てを捧げた結果、生活能力が全くなくなってしまった天才。


それを支えるために同じ部屋に並んでいる。


普通に聞くとツグとトウコに負担がかかっているように聞こえるかもしれない。


だが、これは彼女達が言い出した事なのだ。


なんという事はない。


シズムという天才の1番のファンは同期の2人だったという話である。


「ツグちゃんも企画ありがとう!

とっても楽しい時間だったよ」


「喜んでくれたなら良かったよ。

トウコも満足したかい?」


「ああ、色んな話が聞けて良かったよ。

大きな袋に身代わりの指輪とか本当にファンタジーの世界だったね!」


トウコにしては珍しく興奮したように喋る。


憧れの人物とのコラボは想像以上に彼女のテンションを上げたようだ。


最もそれだけが理由じゃないのは、彼女が大事そうに抱えている紙袋から分かるが。


「今日はお疲れ様会ってことで夕ご飯は豪勢に行こうかね。

トウコ、料理手伝って」


「ああ、仕方ないね」


「わーい!私も手伝う!!」


『シズムは座ってて!!』


2人の料理を手伝おうとするシズムであったがストップがかかる。


彼女はどんな料理も食べれない物に変えてしまえる天才だからだ。


「えー私も手伝いたい!」


「じゃあ、料理を作った後の盛り付けを手伝ってよ。

それ写真に撮ってササヤッキーにみんなで載せよう」


「うん、そうする!」


トウコがそう言うと納得して席に戻った。


こう言えば彼女はリスナーに見られるものとして最高に綺麗に盛り付けてくれるだろう。


そんな2人のやり取りを見ながらツグは笑う。


心の中ではやはりガチの夫婦じゃないかとツッコミながら。


これにて有閑喫茶鳥獣戯編は終わりです。

次回からは再びユウマオ達にスポットを戻そうと思っています。

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