大人飲み会 アフター
センシティブ注意報
「うーん・・・」
身体のあちこちに感じる刺激で修羅は目を覚ます。
「あ〜なんね??」
まだぐらんぐらんと揺れる頭を抑えながら周りを見る。
そこは全く見たことのない部屋であり、自分がいる場所はその部屋にある大きなベッドだと分かった。
「みんなで飲み会してから記憶がなかばってん・・・ここどこね・・・ひゃっ!?」
突然胸を触られて驚く修羅。
後ろから誰かが抱きついてきて胸を揉んだらしい。
慌ててそちらの方向を見ると先程まで一緒に飲んでいた天照ことアマさんが抱きついていた。
「うへへへへ〜やわらかーい」
アマは寝惚けているのか無意識に抱きついて触ってきているようだ。
そこでハッと気づく。
自分もアマも飲み屋にいた時の格好ではなく、スケスケのネグリジェというセンシティブな姿になっていたのだ。
段々と今の状況を飲み込み始めた修羅は酔いが冷めていくと同時に血の気が引いていく。
まさか、ここは何処ぞのホテルで2人は酔った勢いで既に一線を超えてしまっているのではないか?
あり得ないと思いながらもそんな考えまでが頭に受かんできてしまう。
「いやいや、そげんことあるわけなかやなか。
うちもアマも性癖は普通ん筈ばい」
幾ら後輩2組のカップルに当てられていたとはいえ私達はノーマルな筈だ。
万が一そんなことになっていたら気まず過ぎて配信どころの話ではない。
「うへへへへへ〜」
そんな風に考えている最中もアマは修羅にくっついてくる。
「こん、離れんしゃい!」
と強引に引き剥がそうとするが本調子でない修羅の力ではビクともしない。
そうこうするうちにアマは修羅の胸の間に顔をうずめた。
暫くその柔らかさを堪能した後に上を向いて修羅と目を合わせる。
「うへへ〜柔らかいね〜」
そう言ってニッコリと笑うアマの顔を見て修羅の心臓がドクンと揺れるのを感じた。
不覚にも自分の胸に顔をうずめながら笑顔を向けるアマを可愛いと感じてしまったのだ。
しかし、その直後に
「ひゃん!?」
自分が出したとは思えないほどに甲高い声が出る。
胸の間に顔をうずめていたアマがその辺りに対して舌を出してきたのである。
つまり、簡単に言うとペロペロと舐めてきたのだ。
「こ、こらやめなさ、はぁん!」
「修羅ちゃんのここ美味し〜ちゅっちゅっ」
今度は胸元にキスをしてくる。
押し返そうとする修羅だったが全く力が入らない。
そうして目を閉じてされるがままにして耐えていると、その位置が段々と上がってきているのが分かった。
胸下から首へ。
首から顎へ。
ハッとして目を開けるとそこには殆ど隙間などな距離で微笑むアマの顔が見えた。
アマの顔がゆっくりと近づいていく。
「!!?」
押し返すこともできずに咄嗟に目を瞑る修羅。
(ばか!何やっとんばい!
これじゃまるでOKしたんごたーなか)
心の中で後悔するが後の祭りだ。
修羅は次に来るであろう唇の柔らかな感触を想像してドキドキしながら覚悟を決めた。
しかし、5秒経ち、10秒経ち、1分が経っても想像した感触はやってこない。
ふと右の耳に吐息が当たった気がした。
高鳴る胸を抑えつつ目を開けてそちらをみると、反対側を向いて寝息をたてるアマの姿があった。
「んにゃ、んにゃ〜修羅さん、おやすみなさーい」
ベタな寝言を言うアマに安堵のため息をつく。
「もう、何がお休みなさいよ、全く。
・・・ふふ、寝顔は大人しゅうてあいらしかばい」
修羅はそう言って微笑むとアマの頰に軽く口づけをする。
そして自分も反対側を向いて眠り始めた。
数分後に修羅は眠りについた。
その様子を確認して寝たふりをしていたアマは頰に手を当てる。
(ちょっとからかうだけのつもりだったのに・・・バカ・・・)
暫くは心臓が高鳴って眠れないでいたが、やがて彼女も眠りに落ちていくのだった。