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時差  作者: ま
1/1

タイミングで別れた道

「もっと早く言ってくれれば...」この言葉で終わった僕の恋愛。始まると思っていた恋愛が終わったのだ。


僕が彼女に出会ったのは同じクラスだと分かった、高校の入学式の日だ。出席番号順に並べられた座席は姓のおかげで彼女の近くだった。今の時代、入学前に顔も合わせていないのにSNSで繋がるというのは当たり前になっている。僕が高校生になる頃も、その風潮の片鱗があり、入学前に彼女とSNSで繋がっていた。たしかそのはずだ。おそらくこのことがきっかけとなり、スムーズに友好関係を築くことができた。入学した高校で僕が初めて会話を交わした異性であったこともあり、徐々に行為を寄せていた。そんなある日、彼女と対面した際に鼻毛が出ているのを目撃してしまった。その瞬間ふと気持ちが冷めてしまった。今となれば、どうしてそれっぽっちのことで冷めてしまったのだと、当時の自分を叱責したい。いや、そろそろ彼女へ気持ちを伝えようと思っていたからこそかもしれない。このことがきっかけとなり、1度僕は彼女への好意を捨ててしまった。この後、高校1年生の間に別の子と付き合うのだ。ちなみにこの子は彼女の親友のひとりだ。この子のことをA子としよう。

(本作では、A子とのことは詳細には語らないこととするが、別れた理由だけ教えよう。A子はある日、最寄り駅で元彼に出会ったらしい。そこでかつての想いが再燃したらしく別れてほしいとのことだった。結局別れることなったが、A子がつぎに付き合ったのは元彼でもなく、知っているはずのない僕の中学時代の友人だった。A子と僕は別の中学校を卒業しているのだ。)

僕がこのような恋愛をしているなか、彼女は僕に好意を寄せてくれていたらしい。A子付き合っていた頃に、静かにA子に嫉妬していたというのだ。しかしそんな気持ちも知らずに、別れた僕は彼女の別の友人と2人きりデートをしたのだ。この友人をB子としよう。デートと言っても、2人で出かけてご飯を食べてといった内容で、その後付き合うということはなかった。僕がそれ以上の好意を寄せることがなかったからだ。B子は僕に好意を寄せてくれていた、それに加えて彼女と僕の仲がいいことも知っていたため、彼女を相談者としたのだ。そこで初めて彼女は僕とB子が2人きりで出かけていたことを知る。今度はB子に嫉妬したと共に、僕とB子が彼氏彼女という恋愛関係に至らなかったことをすこし喜んだらしい。好意を寄せている相手であれば当然のことだ。

1年生の冬が終わりに向かい、文理選択をして2年生へ備えようとしていた頃だ。彼女の1年間海外留学が決まった。このことから、毎日のように会っていた彼女に1年間も会えないのかと思った瞬間、彼女への本当の気持ちに気づいた。結局好きだったのは彼女だったのだ。

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