第5話
ここはもう地球じゃない..のか?頭が久しぶりにごちゃごちゃだ。俺には確かな目がある。そしてその目が、このサル亜人は、テレビの演出や、メイクではないと判断した。しかし頭はそんな簡単にハイそうですかとはいかない。
「どうされました、景様。亜人をご覧になるのは初めてでしたか?そういえばサキア国のこともご存知ないのでしたね」
「亜人は各地に点々としておりますが、普通の人間から差別される事が多く、普段は姿を隠しております。そして、信頼した人間の前でのみ真の姿を晒すのです。しかし、亜人の国というのもありまして、そこでは皆そのままの姿で暮らしていたりしますが。サキアでは、人間と亜人が共存していて、王は人間で王妃様は犬の亜人でした。この他にも亜人との共存国はいくつかありますが、大きいとこでいうならば、東のサンドリア神国でしょうか。絶対神サンドリアにより、生物平等が掲げられており、このソーマ王国とは対をなしております」
聞いていると、ガンゾはサキア滅亡時なんとか数名の人間と身を隠したが、盗賊に襲われ、必死に反抗して、さっきのテロリストもとい盗賊の仲間は殺すことに成功したものの、戦闘で仲間を失い、ガンゾも捕らえられて契約した相手に逆らえなくなる隷属の首輪というものをつけられてしまったという事だった。使用者が気絶させられた事でその契約が切れたようだが、その首輪怖すぎるな。
それから、この世界のことについて、すごい説明してくれてるし、頭はそれを覚えちゃうけど理解したくない。これもう絶対地球じゃない。
はぁ。まぁもう仕方ないか。とりあえず地球に帰れる方法を探すためにも国の中枢には行かなきゃな。
来れたんなら帰るのもできるだろう。
まぁ知らないけど。
それより問題はあれか。サキア人を解放するためには金がかなり必要だろうな。
行き来できるようになったとして、違う世界から持ってきたお金って絶対使えないよな。
なら、こっちで稼ぐしかないか。
にしても元手がないな。持ってるの地球の100円だけだし。一からのスタートか。佐々木グループの総裁が。
三年で栄を取った。次は国か。面白い。すぐ取ってやるさ。
100円から始める異世界グループ経営だ。
「景様、聞いてますか?そういえば誘拐されていたんでしたね、お疲れですか?」
思考にふけっていたら、ガンゾに心配されてしまった。
「大丈夫だ。ありがとう。すまない、少し世界の広さに驚いていて。こんな事もあるものなのかと。とりあえず、行き方を教えてくれると言ってた王都へ行こう。サキア人を救うためにもお金を稼ぐ必要がある」
「そうですね、とりあえず王都はこの森を抜けてずっと北に行った頃にあります。この森は賢者の森とも呼ばれ、ソーマ王国の南の端に位置していますので」