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100円から始める異世界グループ経営  作者: ゆーぽん
第1章
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第29話

「私達の目的はこの国の革命。言い換えるなら、現国王、ゲーデル・ソーマの排斥です」


なるほど、そう来たか。確かに俺たちの目的とも被る部分がないわけでもない。それに俺もあの男には一泡吹かせたいとは思っていた。

文化レベル的に仕方ないのかとも思っていたが、私利私欲で征略戦争を仕掛けるやつだ。当然疑問に思ってくる奴もいるか。


「一応もう一度聞いておきましょう。佐々木殿、共に戦ってくれますか?」


「ええ。もちろんです。そもそも選択肢もないですし。あ、けど、派閥加入条件に定期的にウィリス商会の食材を安く提供してもらうと言うのも付け足してもらえます?できるなら、明日にでも欲しいんですが」

断ったら、さっきの条件もそうだが、こっちを潰せるカードを持ちすぎなんだ。本当にオーラ白かよ。まあ、そもそも味方への勧誘で、全てが好条件だし入らない理由もないが。ただ、最初から最後までクロムのペースだったし、どうせなら食材買いに行く手間を省かせて貰おう。


「はは。抜け目ないですね。いいですよ。明日と言うのは難しいですが、まあ、派閥加入特別サービスという事で、なんとか間に合わせましょう。そのかわり、ここでうちの食材を使っている事はしっかり宣伝してくださいね。それと値段はアイテムボックスの値段から引かせてもらいますよ」

あんたのが抜け目ないと思うがな。いつか部下にしたい。


「わかりました。しかし、何で私達の目的とガンゾの事を?」


「私の今の執事の一人がサキア出身でしてね。ガンゾくんの顔を知っていました。目的に関しては、バルバレ殿ですよ。彼もこちらサイドですから。そこで、彼も君をとても評価していましたし、話を聞いて、私もあなたを味方に引き入れたいと思いまして、それで一応のテストと勧誘を兼ねて今日私が来たんです。」


なるほど、バルバレか。納得だ。サザリアさんはどうなんだろうか。古株っぽいけど。まあ直に分かるか。


それから、クロムからこの国やゲーデルの状況、革命の計画の全容などを教えてもらった。



そもそも、この革命は元はただの商業ギルド内の派閥で、数年前からゲーデルの行動に疑問を持った、現公爵家当主でもある、派閥長の黒級2位、ハリア商会のハリア・ディズリーレが計画したもので、もともと幹部としていたクロムとホイール商会のバイス、若い頃にディズリーレに世話になったバルバレが協力するという形で新たに幹部に加わり結成されたらしい。


ハリア商会は主に公共事業などを幅広く手がけ国の基盤とも言える商会。さらに国のためボランティア事業も多く行なっている。その性格はかなり温厚で、昔孤児として行き倒れていたバルバレを引き取り、騎士として育てるだけでなく、魔法学校にも通わせるなどして、冒険者として独り立ちするまで世話をしたという過去がある。

温厚なディズリーレは当初ゲーデルに疑問を感じつつも何か行動を起こそうとはしなかった。


しかし、そこでディズリーレはある計画を耳にする。それがサキア征服計画。危機感を感じたディズリーレはその計画を止めるべく動いた。そしてディズリーレは計画を調べていく上で、ある施設にたどり着く。その施設は表向き国の運営する孤児院とされていたものだった。しかし、その実態は黒級第1位ヴィラン商会の裏事業、麻薬の製造工場だった。

そしてさらに調べていくと、恐るべき事実が発覚する。


ヴィラン商会は製造した麻薬を裏市場に流すと同時に国に流しており、ゲーデルは本来孤児院に入るはずだった子供達やマクベス商会から流された奴隷にその麻薬を使い、人体実験に使用していたのだ。

ゲーデルは隣国アルビオン軍事帝国と協力し人に複数の培養した亜人のDNAを組み込みより強力な兵士を作り上げようとしていた。

そしてサキア人は新たに亜人のDNAを採取するとともに、人体実験、麻薬生産などの強制労働のために必要とされた。


そこでついにディズリーレは革命を決意し、今の革命軍を作り上げるが、サキア征服決行までには革命決行は間に合わず、今に至るという事らしい。


一通り状況について説明し終えると、これからの事についてはまた後日、派閥で集会を開くという事で、クロムは帰っていった。


正直、これほどとは思っていなかった。若干ナチスを彷彿とさせる。しかし、こうなると、一年では遅すぎる。今この瞬間にもマクベス商会にいなかった1万5000人の多くが人体実験か強制労働させられているんだ。

クロムからはとにかく商会を大きくしろと言われたが、今度の集会でもっと詳しく聞かなければ。それによっては大幅に計画を変えなければならないかもしれない。


というか、ガンゾとメゴールにも話して、何も言わず派閥入りしたことも一応謝っておかなければ。メゴールはいいとしても、ガンゾはこの話を聞いて耐えられるだろうか。しかし、もしそうなっても、前のように耐えろなんて言う気にはなれない。逆の立場でどうしたら怒りが収まるだろうか。収まるわけがない。

ひとまずはメゴールが帰ってきたから話す事にしよう。

明日からは今日きた12人もウエイターに入って、食材も十分、レストランも本格始動になる。明日には王都組の残りもくる。さらに5000人も来て、お金もクロム達から十分な資金を貸してもらえる。人、資金、地球の知識、魔法。全てが揃った。ここからは一気に変わるぞ。

ここからが本当に俺の腕の見せ所だな。

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