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100円から始める異世界グループ経営  作者: ゆーぽん
第1章
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第21話

換金所で革袋を貰い、今日はそれから洋館の自室でひたすらアイテムボックスを作った。


ちなみにガンゾは俺がバルバレと交渉している間に明日用のお弁当の仕込みと、三種類メニューを作っていた。

和風幕の内弁当、ステーキ弁当、ハンバーグ、エビフライ弁当。

俺が教えた現代でも人気のお弁当を完璧に再現していて、俺もメゴールも昼に食べたが二人してあまりの美味しさに興奮してしまった。値段としては それぞれ、12銅貨、15銅貨、10銅貨で、明日の朝からギルドで早速販売してもらえることになっている。お弁当にしては若干高めだが、全てガンゾが手作りするものだ。クオリティも高いしこれこそ本当に破格と言える。


そして、ついに本拠地を持って始めて三人で過ごす夜を迎えた。幽霊の類いへの恐怖心というのは分かっていても消えなかったりするものだ。正直若干心配していたのだが、俺を本当に信頼してくれてたのか、二人とも特に怖がる素振りはなくてほっとした。

どうしてもダメならこの本拠地の他に夜寝る宿舎を買うかと考えていたが、この分ならこれからの生活もここで大丈夫そうだ。


次の日。俺はお弁当の販売と、アイテムボックスの納品があるので早起きをしたのだが、ガンゾはもうすでに朝の仕込みに入っていた。しかも俺とメゴール用の朝食もお弁当とは別に用意してくれていた。一流の料理人の朝は本当に早いな。感心だ。


メゴールも俺が起きた後10分も経たずに起きてきて、一緒に朝食を食べた。

実はメゴールもかなり早起きだ。

まぁそれは単純に年だからなのだろうが。


本日の朝食はスクランブルエッグとベーコン。感想は圧倒的安定感。もはや食に関して日本にいた時と変わらないくらい充実してるな。

普通に一流ホテルのそれだ。


朝食を食べ終えると、冒険者ギルドに行ってサザリアさんに約束のアイテムボックス、小30、中50、大10を納品。同時に俺はこの世界で初めて自社の製品の代金を受け取った。額にして白金貨一枚と金貨12枚。


初めて最初の契約が一億越えか。とりあえず順調な滑り出しがきれてホッとしたな。


アイテムボックスの納品も済み本拠地に戻ると、ガンゾがお弁当を作り終えていた。

とりあえず今日は50個ほど。それにしても多くが出来立てなのだろう。かなりいい香りだ。朝食はしっかりとったはずなのだが食べたくなってくる。


今日から業者によるレストランの改築作業が入るので、ガンゾにはその間冒険者ギルドでレストランの宣伝をしながらお弁当を売ってもらう。レストランが出来次第ガンゾはレストランで、お弁当は冒険者ギルドに売り場を設けてもらう予定になっている。本当メゴール様様だ。


俺たちはあえて空間魔法を使わずにお弁当50個を台に乗せて冒険者ギルドに運んだ。

もちろん注目を集める為なのだが、それが効果抜群だった。

瞬く間にお弁当から漂う匂いがギルド全体に広がっていき、お腹を鳴らすものすらいる始末だ。


「私達は近日中に冒険者ギルドの前にオープンいたしますレストランSASAKIです。今から当レストランの味を知ってもらうためにお弁当を販売いたします。シェフは元宮廷料理人、腕は折り紙つきです。さらに本日は初日限定で2割引きの大サービス。

しかし、本日限定50食しかご用意がございません。早いもの順ですのでどうかお早めにご購入ください」


俺がそう言い終えるが早いか、一番近くにいた冒険者の男がすぐに立ち上がって、ステーキ弁当を購入。そしてそれを皮切りにどんどんと他の冒険者も購入。あっという間に行列になり、10分足らずで全50食完売。


一番人気は一番高いにも関わらずステーキ弁当だった。あっという間に完売してたな。2割オフだったのもあるかもしれないが。それでも、さすが冒険者と言ったところか。


明日からは100食に増やす予定だが、これなら普通の値段でも昼までには余裕で完売するだろう。

今日は2割オフという事もあって売り上げは若干少なくて銀貨5枚弱と言ったところだったが、まだまだ初日だ。これからに期待していこう。


お弁当がすぐ売れたので、案外時間を持て余し、ガンゾは明日の分の仕込み、俺は本拠地でアイテムボックスの量産と、クリーン付与で洗濯機、食洗機、掃除機を作った。

物にクリーンを付与するとなんでも綺麗にできたり、そもそも汚れがつかなくしたりできるのだが、実は対象や効果を指定することもできる。というか、もともと使用者が汚れだと認識したものを綺麗にするのがクリーンの原理なので、結局は同じことなのだが。


とにかくそれを利用して俺は1つの物にしかクリーンが発動しないように付与した。つまり、洗濯機は服に、食洗機は食器類に、掃除機は床のほこりやゴミにしか魔力を込めても発動しないようにしたのだ。


これは正直付与魔法がほとんど知られていないのと、そもそも使える人間が俺以外いないから出来る戦法だ。

セコいと思われるだろうか。

それならば俺はセコくて結構だ。

自分の武器で戦うのは商売の基本だからな、とことんセコくいこう。


ちなみに洗濯機と食洗機は二種類の蓋つきの木のカゴを買い出しのついでに購入した。この2つはすぐにでも商品として売れるはすだ。カゴも、かなり現代のそれらとイメージが近いし値段もそこまで高くない。

ただ、強みでもあるのだが俺しか付与魔法が使えないので家庭用に普及させるにはさすがに量産が追いつかず、最初は企業向けの業務用に大きいサイズを作っていく事にした。


正確には量産する方法は強引にやるとなくはない。物に付与魔法を付与すれば、実は魔力だけで魔法が付与できる。が、今のうちの状況は俺を抜いて社員が二人しかいない上に、その二人ともにかなりの仕事がある。魔力を大量消費するとかなり疲れるので、現状俺一人でも家庭用を販売しなければ生産が間に合っている状況でそれをやるメリットがあまりないのだ。


企業に販売して家庭用に売った方が評判や、受け入れも早いだろうし。


さらにそのために社外の人間を新しく雇うのも却下なのだ。これは万が一にでもそれが盗まれた場合付与魔法が唯一使えるという絶対的優位が消えてしまうからだ。もちろんこれからも人を雇う場面は来るだろうが、信用できる人間を見つけて雇うのととりあえず量産のためで雇うのでは意味が違ってくる。



と、まぁ洗濯機、食洗機は若干の問題はありつつも業務用を生産する方向で順調にいっていたのだが、掃除機が鬼門だった。

クリーンの範囲を床に絞って試作品を作ってみたものの、掃除機にイメージに近いものが考えても思いつかなかったのだ。正確には加工すればそれなりのものができるのだろうが、技術もなければ時間もそれにかけるコストも惜しい。そう思って、試作品は掃除機はタオルに木の棒をくっけてタオルにクリーンを付与したのだが、あまりにも見た目が残念になってしまったのだ。これは流石に効能が確かでもちょっと買うのを躊躇してしまう。


掃除機の生産と一般家庭用の量産はもう少しこの佐々木グループが大きくなってからだな。今はやれることをやるしかない。

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