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100円から始める異世界グループ経営  作者: ゆーぽん
第1章
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第1話



100円...はぁ。佐々木グループの総帥ともあろうものの今の全財産がこれか。まぁ、何もないよりはマシか?

とりあえず、周り見渡す限り森だからな、水源を探そう。グループも、この三年で育ててきた部下なら、少しの間俺がいなくても心配ないだろう。

今は生きて帰ることだけ考えよう。


水を探して歩くこと一時間。川を発見できた。とりあえずこれですぐ死ぬことはないだろう。

いや、待てよ、そもそも自然の川の水なんて煮沸もせずに飲んでも平気なのだろうか。

道具も何もない今の俺では、そのまま飲む事しかできない。

まずいな。

とりあえず、舐めて見るか。

少量の水を手にすくってなめようとすると、突然、情報が頭に流れ込んできた。


な、なんだこれ。水の成分内容?細かな水質に加え、生息している魚、生息可能な魚すら分かる。しかし、なんだこの、オムニバスって。聞いたことない魚だ。


幼い頃から色んな人や物を見てきて、目利きとして優れた才能を持っていた俺でも、ここまで詳細の情報が分かったことはない。というか水ソムリエでもこんなのわからないだろう。


だが、まぁ、とりあえず、この水は飲んでも平気だろう。

なら、水源も確保できたし、次は食料を探しつつ、川沿いに進んで、森を抜けようか。


ここが一体どこなのかは分からないが、海外の可能性が高い。日本でオムニバスなんて魚聞いたことない。まぁ、辺境の森の可能性もなくはないが。現代日本だしな。

海外と考えた方がいいだろう。まぁそれでも、とりあえず現地の人間に事情を話して、日本大使館まで送り届けてもらえば、事態は解決だ。

にしても、誘拐犯は一体何がしたかったんだろうか。それとも、テレビのドッキリ企画か何かを俺に無断で受けたのか?

いやないな。会見の日だぞ。公式発表しているし、俺が一ヶ月前に父の命日に合わせて決めた日付だ。

ふぅ。考えても仕方ないか。森を抜けることが最優先だ。


だいぶ歩いたな。しかも若干暗くなってきた。ひとまず、川の下流方面に人が住んでいるかもしれないと思って歩いてきたんだが、見つかったのは、川沿いの木に生えていた果物のみ。

これも、手に取ると、成分や、木の種類まで細かく分かって、食べられることが分かった。ただ、木の種類や果物の名前もオムニバス同様全く聞いたことない物だったので怖かったが。

これでも記憶力にはかなり自信があるのだけどな。


とりあえず辺りも暗くなってきたし、寝ることにするか。道具も何もないので、地面に転がって、枕だけ大きな葉っぱを見繕った。


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