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17.本格的暗殺実行 後編 その1
キイーーーンッ!!
僕の抜いた刀と貴族らしき男のサーベルが数合打ち合わさる。
手練のよう……ではない。いや、強い。強くはあるけれどもしかし……。
どうも妙だ。人間離れしている。
普通の貴族でも体術を――最近流行りの「バリツ」とかいう不可思議であり胡散臭い技だとかボクシングだとかレスリングだとかフェンシングだとか――学ぶ者もいるが、それにしても僕の動きについて来すぎている。
――ホムンクルスか!?
僕は思い当たった。ならばこの貴族めいた男は殺害しても問題あるまい。
今まで手を抜いていたわけではないけど、全力で行こう!




