ワタシ、魔法使っちゃう?!
童貞独身社会人トリオ団長、つゆだくです。どうもです。
仕事に追われるとなかなかいいアイデアが出てこないです…
今回の話、何かと暴走しているとは思いますが、ノータッチ・イエスコメントでよろしくです。
*
「ふふふん♪ふんふんふふん♪♪―――」
パシャ…パシャ……
鼻歌を歌いながら浴びる冷たい水はとても心地よくて、私はこの時間が好き。
静かで、それでいて鳥たちの歌が私の肌に触れて、気持ちいい。
「ふぅ…そろそろ上がろ」
私は湖の水をかき分けながら丁寧にたたんだ服のもとへと進む。
だんだんと暑くなってきて、じめっとした空気が肌を包むこの季節。
服が汗で張り付いていたのが嫌で水浴びに来たのだけど、そろそろ乾いてるかしら。
――――――………ああああぁぁぁぁああぁぁあああああ
「え?」
なんだろう。上の方から声が―――
「あぁぁああああああぁああああぁああぁああぁぁぁぁぁああああ!!!!」
ドンっっっっっ!!!!!!!
上を見上げた途端、私の後ろで湖は大きな水しぶきをあげ、その衝撃は大きな波紋となって湖の中心に大きな円を描いた。
「え、えぇ~~~?!」
*
「―――ですか?!………か?!」
薄れゆく意識の中。暗がりがかかる視界に広がるのは、この世のものとは思えないほどの金髪で、ロリで、おっぱいたゆんったゆんの裸のエルフ。
長くとんがった耳からは水が滴り、肩を撫で、その水滴はその豊満な乳房へと誘われる。
あ、犯罪臭がぷんぷんするんじゃぁ…
水滴よ…GJ………
「ん…ここは…?」
ダメ神とじゃれあってからその後の一瞬。ワタシは確実に落ちた。あの天界であろう場所から。
死んだと思った。けど、
「生きてる」
仰向けに寝そべっているワタシから見えるのは木造の家の天井。
まさかワタシはここを突き抜けてきて…
「あ、目が覚めたんですね?」
「ワタシ死んでないよね!?生きてるよね??!」
ワタシはあたかも当然のように現れた金髪の美少女の肩を掴み、必死に問いかけた。
もしこの家の真上から降ってきたのだとしたら普通逝っちゃってる。召されちゃってる。
あるいはあのダメ神のことだ。新たな人生背後霊かなんかとして新しい世界の人間を導けってこと?いや、無理でしょっ!
「あ、あの落ち着いてください。あなたは生きてます。もちろんこの家に落ちてきたわけじゃなく、近くの湖に落ちてきたのです。」
「え、湖に…?」
「はい。理由は存じませんが、私が水浴びをしていたら突然空から降ってきたのですよ。」
「水浴び…ハッ!!」
ワタシは動転する頭を必死に抑え、今目の前にいる金髪美少女を改めて見直す。
腰にかけて星空のようにきれいに輝く金色の髪。水より潤いを感じさせるプルンとした唇。触れると弾けてしまいそうだけど、触ると指が埋もれてしまいそうな大きな胸。ぷりっとしたお尻からはその身長からは想像できないほどむっちりとした太ももが伸びている。
身長は小柄で、日本の小学3、4年生くらい。でも言動や行動はどこか大人びている。
というか今更気づいたけど、この世界の言語日本語なのかな?…ご都合主義乙。
当の本人は癖なのか耳を触っているが、その耳は人間のものとは思えないほど先にかけて尖っている。
「その耳って…もしかしてエルフ?」
「え?あ、はい。そうですけど…それが何か?」
うわ、あれ夢じゃなかったんだ。
空から落ちて最初に目にしたものがロリ巨乳エルフ(全裸)―――
「ワタシはどこのエロゲ主人公ですか?」
「…はい?」
「いや、こっちの話」
と、とにかく状況把握。
ワタシは卑猥遊22歳。生まれてこの方これと言ってイベントというイベントもなく、彼氏いない歴=年齢のどこにでもいるメス。
高校2年生の時に友人が持っていたエロゲに魅せられ、有り金すべてをそれに捧げた悲しい―――
いやいやそうじゃなくって!目の前にいるのは金髪エルフ!ワタシはダメ神に空から落とされて、それでここは…ワタシ…
「異世界生活、スタートってやつか………」
「い、せかい…?」
「え?」
あ、そっか。ワタシたちの世界みたいに異世界なんていう存在は普通ないか。
この世界になじむためにも隠しておいた方がいいのかもしれない。
「あ、いや…何でもないよ。助けてくれてありがと」
「あ、いえ。お礼なんて…こんな汚い家ででしか看病できなくて申し訳ないです」
「そんなことないよ!毎日掃除されてるみたいだし、ちゃんと整理されてるみたいだし、足場もあるみたいだし…」
この家をパッと巻いた感じ家具はタンスやテーブルなど必要なものだけで、あとは小さなキッチンがあるくらいの小さな一軒家。
ゲームとかの世界なら、補正とかでピカピカとしたエフェクトが付きそうなほど埃さえ感じさせないきれいな部屋。
さて、独り暮らし歴5年目の遊選手。部屋には食べ物とか飲み物によって発生したごみが散乱!床はエロゲも乱立しており、足場など皆無!生活スペースと言える場所など無いのだ!(パソコンが置いてある机周辺だけはなぜか片付いてるんだけどなぁ…)
このエルフちゃんの女子力を見ているとなんかだんだん虚しさだけが込み上げてきた…あれ?なんか涙も出そう…
「と、ところでさ!まだ自己紹介とかまだだったよね?ワタシは卑猥遊。訳あって空から落ちてきたけど、気にしなくていいからね?」
「はぁ…あ、私の名前はエルフ・ロリータです。この小さな森で一人で暮らしてます」
「へぇ、エルフちゃんっていうんだ。…ん?えるふ、ろりーたちゃん?」
「はい。何か?」
「…いや、何でもないよ」
え?何そのネーミング。まんますぎやしませんかね?
いや、ワタシもなるべくしてなったかのごとくな名前してるから何も言えないけどさ…
「ところで、エルフちゃん独り暮らしって言ってたけど、歳はいくつなの?見た感じすごく若そうだけど」
「そうですね。今年で162歳になります」
…は?
え、聞き間違いか何か?もしホントなら、いやそれだと―――
「あ、少なくとも私が住んでいた村では私が最年少でした。」
合法ロリキタァ!!!
ゲームではよくあった設定だったけど、まさかリアルでここまでの合法ロリを拝めるとは…いや、エルフの成人とか知らないよ?もしかしたら20歳じゃないかもだし。いやでも、ぐへへ………
これは食人植物とかミノタウロスとか大型モンスターにおかゲフンゲフン…大型モンスターのおじさま方と戯れていただきたいですなぁ。
ワタシはほころびそうになる顔を必死にこらえ、エルフちゃんにちょうど見えない角度でこぶしを握り締める。
エルフちゃんはわからないといった感じでかわいらしい顔を横に傾けながら『?』マークを浮かべている。
あぁ、君のかわいい顔見てるとおじさん、おかしくなっちゃいそうだよ…
「あ、そういえば!卑猥さん、おなか減ってませんか?」
「おなか?減ってるかな」
エルフちゃんの突然の質問に対し、言葉より先に当のおなかが先にぐぅと返事をする。
そういえば買い出し行く前にサンドイッチ食べてから何も食べてないな。
あれ?そういえばワタシ、カバンとかどこにいっちゃったんだろ。携帯、カバンに入れたまんまだし…
買い出しのアレな資料なんか立替えでワタシのポケットマネーから出てるんだよ?結構高かったんだよ?まぁ、どうせこの世界に電気をエネルギーとして使ってるなんてこと、ないんですよね。わかってます。
…このことは保留しておきますか。変に今エルフちゃんに聞くとかえって混乱させるだけだし。
「ではさっそくお昼ご飯を~…と言いたいところなんですが、実は今食材を切らしてまして。今から街に買い物に行くんですが、付き合っていただけますか?」
「あ、うん。行く行く」
「それじゃあ、ほうきは使えますか?」
「え?ほうき?」
あれれ?何で急にそんな話になるのかな?ほうきは、まぁ学校の掃除とかで使ったことあるし…
けど、今その質問?え、もしかして他にも用途が?でも、生まれてこの方それ以外の用途で使ったことないんですけど…あ、バランスゲームとかチャンバラで使ったなぁ…
「あれ?お使いになったことないんですか?飛行魔法」
「ひこう、まほう?」
え、使う以前に存在を知らないんですが?え?飛べちゃうの?
というか、ワタシでも魔法使えるの?
「ちょ、ちょっと待って?たしか、人間以外の生物でしか魔法は使えないんじゃ…?」
「はい、確かに使えません。しかし、なぜかモノを介してだと使用することができるのです。理由はいまだ解明されていませんが、有力な候補としてイメージがしやすいから、というのがありますね」
え、さっぱりなんですが…
確かにワタシたちの世界では魔女とかがほうきにまたがって、なんて話があるけど…
そもそもあれ催淫作用がある薬作ってる魔女が掃除用のほうきの柄にそういう薬塗りたくって股に(ryで、『イ、イっちゃうの~~~!』ってな話でしょ?
ただの変態がたまたまそれで飛んだような感覚になっただけでそんな―――え?ということはこの世界にもそんなビッチがいたってこと?…人間、どの世界でも変わりませんなぁ。
「…なるほど。魔法がいったいどんなものかわかったよ。それで、魔力とかは大丈夫なの?ワタシ、魔法使うの初めてであんまりわかってないんだけど」
「初めてな割には知識はあるようですが…えっと、卑猥さんが仰るように魔法を使うときは魔力に気を付けなければなりません。魔力は生まれつきのものなので個人で限界というものはありますが…どれだけ魔力がない人でも、今から向かう街まで飛ぶくらいのことなら大丈夫だと思います」
「そっか。それじゃ、さっそくやってみよう。エルフちゃん、ほうきってどこにあるの?」
「え、もう乗るんですか?ほうきなら玄関先に…」
「おk。それじゃさっさと魔法を習得しましょうか」
「ふんぬぅ~~~~!―――っハァ…ハァ………」
ほうきを手に取り、玄関を威勢よく出てから早十数分。
ワタシは股間にほうきを擦り付け、踏ん張っていた。
…正確には遠目から見るとそう見えるだけであって、決してお天道様のもと外でハッスルしているわけではない。
「あ、あのぉ…そろそろ諦めて私の空中魔法で一緒に街へ向かいませんか?魔法の練習はまた後日ということで。この調子だと、その…日が暮れてしまいます」
そのワタシの恥ずかしい姿を近くでまじまじと見つめるエルフちゃんは、ワタシが空から落ちたとき同様心配そうな目をしている。
おそらく、変に魔法を使おうとしているときでも魔法使用時と同じくらいの魔力を消費するのだろう。普段からは感じたことのない疲労感がどっと押し寄せてくる。
エルフちゃんから聞く限り、ここから街までは飛んで約10分ほど。ワタシはそれと同じくらいの魔力を踏ん張っただけで使用していることになる。
ワタシの魔力がどれだけのものか。それさえもわかっていないのに、ここで無駄遣いをしているとヘタしたら気を失いかねない。そんな危険性すら感じる。
「…わかった。今日はエルフちゃんのお言葉に甘えさせてもらう」
エルフちゃんが言うように、このまま続けてると日が暮れる上に食材が買えず、エルフちゃんに迷惑がかかってしまう。それだけは絶対に避けたい。
「練習はまた後日しっかりやりましょう。私も精一杯サポートしますので!」
「ファイト!」と小さくガッツポーズを決めるエルフちゃんの屈託のない笑顔。
あぁ、枯渇したかのように感じた魔力がどんどん回復していくんじゃぁ…
「それじゃあ申し訳ないんだけど、連れてってもらえるかな?」
「はい、喜んで。それでは、私にしっかり捕まってください」
「うん。…うん?エルフちゃん。ほうきは?」
ただその場に立っているだけのエルフちゃんに、ほうきを取るようなしぐさが全く見られない。それどころか、そのまま飛んでしまいそうにも感じられる。
「え?私にはほうきは必要ありませんよ?」
「え、なんで?」
「そもそも私、人間じゃありませんし」
…あ、察し。
なるほど。だからワタシが練習してた間何もアドバイスなかったのか。
そうだよね。だって、ほうきでの飛び方、知らないんだもんね…
ワタシはそれ以上何も言わずエルフちゃんの肩に捕まる。
「あの、卑猥さん?申し訳ないのですが、もう少ししっかりと捕まっていただけますか?それだと落ちてしまいそうなので」
「あ、うん。それじゃあ、えっと…ほい」
ワタシはエルフちゃんの背中から抱き着くような形でしっかりと密着する。前方についた大きな山二つのせいでどうも安定しにくいが、その上に腕を固定させれば、少々のことでは落ちないだろう。
「はい。それで大丈夫です。卑猥さんにも飛行魔法をかけますが、万が一もありますので。それでは、飛びます!」
ふわっ
そんな感覚が体中に巡ると、いつの間にかワタシたちの体は地面から数センチ、浮いていた。
「おぉ。これが飛行魔法ぅっ―――!」
なんて感動するのも束の間、さっきまでの感覚とは比にならない速度で一気に空中まで浮かび上がる。
そしてその瞬間、ワタシの両手はふわふわとした、いやもちもちとしたようなものの感覚で埋め尽くされる。
「ふわぁぁ!ひ、卑猥さん!どこ触っちゃってるんですか!?」
「へ?どこって…もしかして胸?」
どうやらさっき急上昇をした反動でワタシがずれ落ちたらしい。
どうりでワタシの両手は今、ファンタスティックしちゃってるわけだ。
「もしかしなくても胸ですっ!は、早く離してくださいっ!」
「いやいや!離したら落っこちちゃうじゃん!」
「うぅ…今から降りるのも手間ですし、またこうなる可能性もありますからね。卑猥さん?なにもしないでひゃうんっ!」
あ、やっべ。つい手がぴくりと。
それにしても、エルフちゃん…めちゃくちゃいい匂いするなぁ。どんなシャンプー使ってるんだろ。あ、そもそもこの世界にシャンプーなんてあるのか?
「ちょっと卑猥さん!私の話をあふんっ!―――もう!卑猥さん!!」
やふ~最近観た映画で泣いたフジりんごです♪
俺もこんな恋したいよ・・・
次もこのままのペースで書き続けられるといいですよねww
そしてほたるたです。
アイス食わないように頑張り始めました。
僕も映画いきたい!