ワタシ、死んじゃう!?
童貞独身社会人トップの横顔、つゆだくです。
今回はボク、フジりんごさん、ほたるたさんの3人で描いていきます。
3人で描くのは初めてであたふたしてますが、どうぞ良しなに。
「あっつ・・・」
ワタシは襟元をぱたぱたとしながら、夏の猛暑に照り付けられた摩天楼の隙間を歩く。
その手には社ち(ry…もとい、先輩から頼まれた品々をぶら下げている。
そもそも何?入社して1か月、お遣いばっかなんですけど!?
えっちぃ資料だとか、エロボイスCDだとか…これ領収書貰う時に社名出しながら買う私の身にもなってみてくださいよ!会社の金でエロいもん買ってると勘違いされるでしょうが!(もう馴れたけど!)
「はぁ、エロゲ会社に入ったらエロゲし放題なのかと思ってたけど、そういう訳でもないのか…」
後悔先になんとやら…テストプレーヤーとして遊べると思っていた私がバカだった。しかも毎日毎日お遣いお遣い…会社はおろか、最近ではプライベートでもエロゲで遊べていない。
ワタシ、何やってるんだろ…
両手いっぱいのあはーんなものやうふーんなものを見てると、憂鬱な気分になってくる。
しかし!こんな雑務も今日でおしまい!明日から新しいプロジェクトに関われるようになったのだ!もうこき使えねえぞ!ざまぁねえな社畜先輩!
会社でエロゲができないのなら、ワタシがこの手で最高のエロゲを作って、儲けて、大富豪になって、エロゲ三昧してやる!
「っと、変なこと考えてる場合じゃない。先輩に購入の報告しないと」
『報告・連絡・相談が大事!』とか何とかうるさいこと言われるのはもうごめんだし。
両手に抱えた袋を片手に持ち直し、右ポケットから携帯を取り出す。
好きなゲームのキャラクターが描かれたホーム画面を抜け、先輩の携帯に連絡を取る。
「…ん?何あれ」
携帯を耳に当てて顔を上げた瞬間。いや、今も遥か遠くの方から真っ黒い何かが押し寄せている。しかもそれはビルを、塔を、人を、何もかもを飲み込んでいる。…ように見える。
いやいや、世界覆い尽すほどの黒い靄?って…魔王かなんかが世界侵略でもしに来た?それとも世界崩壊とか…ありえないでしょ(笑)
『あ、もしもし?』
とかなんとか妄想繰り広げていたら先輩と連絡が繋がった。
「もしもし、卑猥です。頼まれたもの買いました。もうすぐで会社に着きます」
『ん?卑猥?そんなことを口走るようなビッチ、この会社にはいないはずなんだけど』
「誰がビッチですか!遊です!卑猥あ、そ、び!人ん家の名字でからかわないでください」
『あはは。いやいやすまんすまん。何とも変わった名字だと思って、ついね』
ったく、いつもいつもこの名字でからかわれる…こんな名字にした先祖マジふぁっきん!
『ところで、さぁ…?』
「はい?」
さっきまでふんぞり返っているのが目に浮かんでくるような笑い声を出していた先輩が突然真剣な声色になる。いつもふざけてる感じの人だけど、根はすごくしっかり者で、仕事を熟すスピードは会社の中でも5本の指に入る。と思う。
そんな人の真剣な声を聴いたら思わず背筋がピンと立つ。もちろん、今ワタシはそうなっている。
『………』
「…あの?」
『なんか北の方から変な靄みたいなの来てない?』
「え、あ、はい。そうですね。それが?」
まさか、実はライバル会社の大演出とか…?まさかそんな―――
『地球滅亡しちゃったりしてね~☆』
あんたもそんなこと考えてたのかよ!
まったく…この人ほんとにあの『会社を救った英雄』なの?全然そう感じさせないというか…
『というか、ほんとに。世界が終わるというか…そういえば遊さん。今どこにいるの?』
「え?今ンプマップの帰りですけど…場所は―――」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ………!
その時、冷たい、凍り付くような風が不意に背中をなぞった。
「…え」
そしてワタシは、世界は、巨大な黒い靄に飲み込まれた。
ども~。童貞独身社会人トリオの1人、フジりんごです。合作というのは初めてだったのですが、やっぱ難しいですねwww
変なところもあるかと思いますがそこは大目に見てください。2話以降も気軽に読んでくださいね!
そして童貞独身社会人トリオのほたるたです。これまで何度かつゆだくさんと合作をしたことがあるのですが、全て途中で終わってしまっているので、今回こそは成功させたいと思っています。