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幕間 日下部 響(くさかべ きょう)の黒歴史

昨日、次話を投稿してお気に入りが増えたのでもしや、幕間を楽しみにしていただいているのでは?と勝手に想像し急いで書きました!w

まずお礼申し上げます!ありがとうございます┏○))ペコ

深読みがはずれていたらごめんなさい>w< 

どちらにしても、メインストーリー待にはいいかなとあげさせてもらいました!

皆様の応援に本当にすごい力です。書きやすいのもありましたが、常に不安に思っている私にはすごくいい気付けになります!ありがとうございます><

日下部クサカベ キョウ


 僕の名前は、日下部クサカベ キョウ

お世辞にも、かっこいいとか、頭がいいとかの部類には入らない。チャームポイントなんてまったくない。救いなのはにきびや吹き出物が無いこととおっさん顔ではないことだ。いたって普通のデブ。運動音痴。だから・・・

「おい、キモオタ!聞いてるのかでぶっ!」

ここまで言われることは無いはずなのに。

この不良であり、不良になりきれてない半端な野郎が僕に絡んできてはや、数ヶ月。

きっかけなんて後ろの席だったで十分だ。

 この士駕羅しがら たけしは、いわゆる中学デビューがしたいのだ。

前から喧嘩の噂は事切れず、前の中学から運動神経もよく、武術も習っていたらしく、小学校の低学年の時は真面目に優勝とかしていたらしい。

 はっきりいってこいつに武術を教えたやつの目は節穴だ。

 どうして僕がこんな目にあう。注意したとしても、同郷の人がうやむやに笑ってごまかす程度。怖いんだろう、結局だれも、僕なんかのために動く人はいない。

 まだこの程度で済んでいるけど・・・もう限界だ。

みんなはこの程度とおもっているんだろう。でも僕は本当に普通なんだ・・・

息が荒くなる。ガツガツ椅子を蹴られるたびに、心臓が早鐘を打つ。

手が震える。怖いくらい震える。病気みたいに・・・。違うことを考えても息がしにくくなって震えて、お腹が痛くなる。熱いはらわた、かっこいい言い方でも、僕は勇者じゃない。はらわたが文字通り異常を訴えている。お腹いたい・・・息が入ってこない。

「ひゅ」

「おい!」

 今日は一段としつこい。

トイレに行くか・・・。行かせてくれるのか。

それもこれも転入生・・・すぐそこにある光の楽園とこの地獄の差・・・笑えない。

みんなあっちに夢中。今日にかぐっては、あいまいな注意でも助かるのに・・・。

「殺すとは穏やかではないですね」

「!?」

 え・・・何・・・なんで・・・。

顔を上げると、クラスが停止していた。

小さい声でやめとけとか、あちゃ~とか。そして激怒している武君が・・・。

「き、気にしてないから!」

 パニック傷害というものがあるらしい。僕はなりかかっているんじゃないかと、一種の心の病になっているんじゃないかと、認めたくないけどそう思う。追い詰められている。

 タスケテ・・・助けて。

 言えるわけが無い。見捨てられたら僕はもう・・・生きていけない。僕は普通なんだ。こんな普通じゃない男子にまで見放されたら、高低さがはっきり生まれて叩きおとされる。この半端な普通のクラスに。身分が生まれ嫌な大人の階段へ一気に上り詰める。

それに物理的にも無理だ。

「こひゅ・・ひゅ・・」

 なんとか使用としてもこの様。

「気持ち悪いよ」

「ご、ごめん・・」

 そんな・・・遅かった。勇気なんてその場で出てくれないから・・・。僕はこれからどんなめに・・・

 そうおもって顔を上げる。

でも違った。彼がこちらを覗き込み何か言う。

「ほ、ほこり?」

 止まった・・・オワッタとかじゃなくて、始まった?

彼のオーラが半端無く。何かを言っていた・・・何かすごく当たり前なことを言ったんだ。クラスに、武君に。

なんて冷たい・・目で。空気で。発声はどうなっているの・・・。

僕には、心地よくさえあるのに。あ、気が遠くなりそうだ。みんながまた僕を見ている。

「大丈夫です。僕の目を見て、名前は?」

 おさ。。。まった?いま、勝手に僕は名前を言った気がする・・・

あきらかに状態異常なはずなのに、青い瞳に闇が吸い込まれるていくような感覚を覚える。

あれほど、どうしようもない反応が収まっている。

お腹が普通に・・・痛くない?熱くない。息ができる。

 にこりと笑う彼・・・名前、なんだっけ・・・。るいん君。

分かる、この人は違う・・・根本的にこの人は何かが違う。

母さんみたいな癒やし系でも、脳筋でも、委員長のような半端正義のいつかは普通の人でも、頼りない普通の人とも、父さんのような威厳にしがみついている人とも・・・。屑教師とも・・・。

 瞳に焼き付ける、心に癒やしを宿すために。

求めるように僕は見ていた。

驚くほど冷静なのに、会話は全く入ってこない。

彼の後姿、もちろん顔も、空気さえも逃したくない。ただ収めるだけで、僕は普段の自分に戻っていく。生きている薬。

 光というにはあまりに現実的な言葉を言う彼。

僕が忘れていた、逃げていた言葉。自称でも他称でも僕はおたくであることを否定しない。

そんな僕じゃなくても知ってそうな台詞。

彼は心から言っていた。僕が・・・掴み取らなかったことを告げていた。

苦くて・・・とても鵜呑みにできないほどの劇薬だったはずなのに、今になってカプセルから溶け出すようにお腹に広がって、すぅーっと体に広がっていく。

 これが本能なんだ。僕は・・・今、この人に治してもらっているんだ。

「おい!助けろよ! こいつ頭おかしいぞ!」

はは・・・あははは・・・どす黒い何かがあふれてくる。

すごく、気持ちが良くなってきた。

あの悪の元凶が・・・殺されようとしている。

窓からつらされて、バッタのようにじたばたと・・・ふふ。

や、やっれ・・・・やっちゃって・・・ああははは、はああ、はやく・・・

みんなが叫ぶ中、僕はなおった心があっというまに染められていくのが分かる。

真っ黒だけど、心地いい・・。自覚するほど副作用だが、素直に感情がとぐろを巻いていく。それもめまぐるしく、死ねと思うほどに。黒って一色だけだともう、綺麗なんだな。


でもそれも、すぐ終わりを迎えた。そのとぐろをまいた副作用も消えていく。あれほどちやほやモードだった周りの劇的な焦燥がそうさせるのか・・・。あの人の空気が変わったからだ。本当に殺すつもりだ・・。

ど、どうする・・・ってどうするもこうもない!・・僕は!ぼくは!

あの人は僕のために。僕はあの人のために・・・罪を背負おう・・・ぼくがやったことに・・

じわり・・・

 汗がにじんだ。再び呼吸が荒れてくる。

え、ほんとうに?!?本気で!?え・・・

なんでぼくは焦っている。・・・弱い。僕には・・・そ犠牲をいとわないつもりだったけど無理だと瞬時に分かった。

スローモーションでみんなが駆け出すのが分かる。

人生で初めてといえるほど感情と頭がリンクして集中して、やめて!と叫ぶことを、決意させた。けど、遅かった。

「じゃ」

停止した。武君が消えた・・・つまりやった・・・。

すとんといつの間に立ったか分からない席へ腰が落ちる。

同時に女子の叫び声・・・。

本当に殺しちゃった・・・ここは三階、下は確か・・・コンクリート舗装のベランダか。いや、まだまだわからない・・・花壇もあったはず!

何を考えている、なにを、僕はどうする!?先ほどとは違う血のたぎりが僕の怠惰を許さない。けどけど!僕はどうすれば!

「嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼あああああああああああああ!」

パシ・・・

「殺してはいけないようですね・・」

 あっ。

非現実的な音。



思えばこの時、僕の心は鷲掴みにされたとおもう。パシッという音とともに。


周りが何を言ってるかわからない。僕の横を、どしゃんと飛ぶはずが無い人間が通り過ぎてる・・・それが何かも知りながらどうでもいい。

ゆっくり彼はこちらへ向かってきて通り過ぎる、その様はまるでモーゼ・・・。

目線の先のそれも哀れに見える。なんだ、武君か・・・お疲れ。君はいい、生贄でしたと。一瞬で思う。その時間ももったいないと目が拒否するようにまた彼へと視線を戻す僕。

 心が洗われているかどうかわからないけど。僕の心の中の天使と悪魔は融合して。ルシファーになった?なんて馬鹿なことを思えるほど、余裕とか通り越して、僕に生まれたことがわかる。

 そのあとの僕はまるで世界を始めて見た様に、違って見えた。心も体も、たぶん生まれかわったルシファー(瑠音君天使ファンクラブ=略してルシファー)が憑依したように彼のそばにおいてその力を発揮する。

世界が違う。屑教師が本当に屑だ。怖い屑、権力を持った人としての屑ではなく、危険物ではあるけど、物としての屑だ。

 かれは言った。

 腐敗と・・・そう、あれは腐敗しています。僕が証明しましょう。

震えつつも何か言っている僕。誓いの宣誓みたいだ。なんていったか正直覚えていない。

そう、僕は今、眷属だからだろう。


その後の給食の時間も効果が持続し続ける。

 あ、おかわりを所望されている。

 まだ隣に立つには早いこのゴミメに・・・名前を覚えてくれた・・・名を言ってくれて。

僕は全てを捧げる。

 ああ、素晴らしい。

 あれ、なんだっけ我が主じゃなくて・・そう。ルインくん。ルイン君ぱないよ・・・主人公だよ。

中二の僕はいつか主人公になるとか淡い夢とか葛藤とかもっていたのを、いまここで恥じるよ。僕はあなたのそばで脇役をする。それなら僕が主人公でなくても、十分主人公上の体験ができる。確信する。

 うわ・・・なんて素晴らしい顔をしているんだ。

髪、真っ白って反則チーとだよ・・・。いいにおいする・・・。

女子がすごい目で見てますよ・・・。

うん、分かる。これは駄目だよ。あっという間になっちゃうよ。

 テレビとかガチで有名になるべきひと、いや、国民栄誉賞の枠にも・・・。

むしろ授けてもらいたい。

 めまぐるしく、食べられる給食の間も僕は今まで考えたことも無いことを、考えていた。

 男子の目が不埒にも敵視、ライバル視・・愚かなっ!・・・フハッ!っと鼻どころか、放送部占拠して腹で伝えたい。ゴミめ。哀れな羊どもめと。

 武君がもどってきたとき怯えていたくせに。

 って僕もか_| ̄|○

 でも、そんな僕でもあっという間に立ち直らせてくれた。

親友とまで!・・・お菓子に目がいっていることは百も承知だけど、僕は明日から今以上に校則を違反しよう。

 リュックにお菓子。これは我が使命。

 そこから体育の授業。お姿光臨で我が使命として裸を捧げた。

瑠音君の上半身は、想像を超えていた。切傷ではなく刀傷?犬に噛まれた?ライオンでしょう・・・最低でも。その試練を思い知るほどの拷問の傷あと。

世の中とんでもない悪がいることを教えてくれる。

それを見た男子も、壮絶さとその哀の瞳にやられた。む・・・お世話をするのは僕なのに、武のやろう・・坊主にしたからって許すマジ・・・。

 サッカーではその韋駄天で僕のミスをカバーして武君に擦り付けてくれた。

と、おもいきや、僕のミスだと知った。

なんだろう、ちょっと悔しかった。といっても武が正論になるのに僕が助力していることが・・・。

 なんにしても、このままではいけない。

押しかける女子。本能で分かるのか、恐ろしいひきつけ。先輩まで来て廊下。教師までも目の色を変えている。

 なんとかしないとこれは暴動がおきる・・・。

 僕ができることを考える必要がありそうだ。

 


神埼瑠音、この四文字で構成される名前が僕の人生そのものになろうとは、その時は願いでしかなかった想いが・・・。僕はまだ知らない。まさに僕の一冊の人生。背表紙がこの御名前になることを。序章、日下部響の黒歴史・・・ルシファー誕生。

日下部氏は後でも結構出てきます^^

私の中では好きなキャラですw次はだれかこう・・・w幕間・・てはい、ちゃんとメインももちろん進めています/)`・ω・´)

お読みいただきありがとうございます┏○))ペコ

では、また^^

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