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ラサ 南の要所

お読みいただき、また応援していただきいつもありがとうございます><

今日から県外にいかなくてはならなくて、明日の深夜戻ります!

後1話!行く前に投稿します!

じれったいですがどうか応援のほどよろしくお願いします!┏○))ペコ

ラサまでの道中、ルミエナさんが狩ったのは、兎と大猪、牡鹿。全て血抜きして無限収納に収めている。

 兎や大猪、牡鹿などは地球の図鑑で見たものと見た目がほとんど変わらない。兎に関しては耳はもっと長く、大猪に関しては牙が少し長い程度。牡鹿は角がやや鋭いくらいだろうか?ちらりと見た程度だからわからないけど。

 パシャリとカメラで撮影する。このカメラは舞さんの説明にあったもので、結構楽しい。

うつってるんです、というカメラの一種で持ってかえれば、舞さんが絵にしてくれる。

シンラで確認した甲斐があり、大抵の異世界道具や食材はボイスレコーダーという声を記録するもので確認できた。

この写ってるんですは、舞さんが是非にと絶賛していたので、あるだけ使っていこうと思う。在庫は全部でこれを含め10個ほど。一個に着き25枚取れるらしい。

ジャリジャリジャリ・・・よし・・・。

さしあたって撮った写真が、獣全部の姿。

 見つけてはジャリジャリ言わせている僕に、非難めいた目で、何をしているのかと、問うルミエナ氏。言いながら防音魔法をかけてくれた。僕の音魔法真にも、繋がるだろう。得した気分だ。眼福。

ルミエナさんには、無視していたけど、写りこもうと強硬手段に出てきた。

「これで撮影行動をすると魂が抜けて、弱くなる」とみやると。

 はい、とても静かになりました。邪魔もしないでいてくれる。


 狩りを見ていて思ったのは、ルミエナ氏はやっぱりルミエナさま。

索敵から風魔法、巣穴から巣穴へ移動する兎にエアスラッシュでのけん制、弓への切り替えのタイミングも早く正確な狩りだった。

レイピアのスキルでも刺突、メイスでは武器破壊を駆使して、大猪の牙を破砕し、冷静に刺突。牡鹿のあの複雑な角も掻い潜る身体強化と身のこなしは、鎧を着てない分、軽業のスキルに劣っていない。木々を生かした移動に、メイスで牙の根元を粉砕し、そのメイスを捨ておく。

予定通りの俊敏な行動にぐひぃ!と頭を振るってこちらを見る大猪。

ぷすりと硬さを感じさせない魔力のこもったレイピアが眉間に吸い込まれる。

 得意な風魔法で流れるような身のこなし、判断の切り替えの早さについては憧れさえも抱く。

熟練、経験の差を思い知った。

 僕も回避に関しては負けないというより上だけど、あれほど綺麗な動きはできない。


 血抜きしながら他に持っている魔法やスキルなどを淡々と説明するルミエナ様。

戦士、狩人にふさわしく、その命に対しても真面目で、口調におちゃらけは微塵も感じない。

かっこよかった。

つい、ルミエナ様をこっそり撮影する。

ああ・・・残念・・・失敗した。

血抜き中は無防備になるため注意は怠らないと・・・言ってたなぁ。

・・・・仇になって、ルミエナ氏にもどってしまった。

腰を抜かして、「今はちゃんと教えたつもりですので返してください!我が魂!」

と叫ぶ、申し訳ない・・・ちょっと面白い。

じゃなかった・・。真面目にしてくれているのにそれはないかと。

「三回、尊敬する人の名前を唱えたら大丈夫」

と適当にいったら、かあ様を連呼して安心していた。ごめんなさいと心の中で謝る。

 異世界のアイテムは嘘ついて使うと諜報にも役立つと思いついたのは重畳だったけど。

 それに、ルミエナ様、真面目にしていればこんなに頼もしいなんて。もったいない・・・。


 森に囲まれた道中を、進んでは狩りの見学をしつつ。夕方にラサに到着。

マヌンスとは違い、ちゃんと礼法に気をつけながら入る。

到着したのは北のシンラへ続く北出入口。

ここにも、マヌンスにあった交易用のスペースが同じ規模で用意されている。

ちょっぴり拍子抜けしたのは来た出入口だけで、奥、中心に進むほど足取りが軽くなる。

「先に村長に会いましょう」

「会おう、ね、エナ姉さん」

「そうだ、会おう!会おう!」

 ちらほら人もいるのに・・・すぐにぼろを出す・・・もったいない。

 また手を握って過剰演出に走ろうとする、をはたき落とし、てくてくと進んでいくと、大きな道になっていく。さすが、東西を結ぶ場所だ。

村の中心と思われる場所に着くころには、その違いがはっきり見える。

馬車の往来、というべきか、地面には石畳。整備配置して、人の意図がはっきりでている町並み。一本の大きい道を境に村が南北に分かれて東西に広がっているのが見て取れる。

東西に長く長方形型の箱のような村だ。

「この道を横断するのは禁止ですよ」

「そうなの?」

 目の前には、大きな馬車が4台は通ると思われる道。道迎えには、屋台から生鮮品がずらりと並んでいる。

 夕方ともあり、開いている店はちらほらだけど、昼は楽しそうだ。

 シンラ側、北側には宿屋と飯屋が並んでいる。北も南もちゃんと大きな道から、あきスペースがあり、腰の高さまでの柵が設けられている。所々には、隙間もあり、向こう側へいけそうだ。

 だれも通っていないのに、なぜ?ひょっとして道路?

 地球の道路に似ている。

「渡る場所が決められている。見えるか?」

「これって勇者様の知恵?」

「偉い偉い、さすがえっと」

「ルインだよ、姉さん・・・」

「そうそう、ルイン。ひょっとして似てる?」

「そっくりです。信号はあるの?」

「しんごう?知らないな、教えてルイン!」

「なんでそういうの素でできるの・・・えっと渡るときに合図が出るのかなって」

「でないぞ、そうだなぁ、渡ってみっ!」

「・・・はぁ」

 敬語になれてしまっているのは仕方ないけど・・・そこでとめると逆にイラつくから・・。

ため息をつきつつ、渡ろうと腰程度の柵を超えようとして!

「っ!」

「どうだ、ふふ、この柵自体に砦の壁と同じような付与がしてあるんだ」

 イライラする・・・。

「そ、そうなんだ・・・へぇ・・・」

「いたい、いたいよ!」

「言えばいいよね!」

 魂を奪った仕返しですとのことだった。

 けど、道向かいでくすくすと笑う売り子を見て、足をぐりぐりと踏みつけてやった。

お読みいただきありがとうございます!

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