表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/61

従者

なんとか書きました!お読みいただきありがとうございます^^


これはあかんやつですね・・・・。森のほうが良かった。

なぜ、こんなところに。

 ここは、私が初めて親衛隊になりたいと思った場所だ。

エレナ様とはじめて言葉を交わした場所。成人の儀式を行う場所でもある。

私はシンラ出身、戦いには無縁だったが、この人を見たときから憧れ、成人の儀式をエレナ様にと手紙を書いてもらったのもいい思い出だ。

 だが、ここは、成人の儀を行わない時は、本気の説教部屋でもある。

外に声は漏れないし、魔法による覗きもできない。

「・・・・・・・・」

 普段とは違うまなざし・・・。静かに膝を突き・・

「申し訳ございませんでした!」

 これしかないと思った。土下座だ。理由も分からないほどの失態の末、あの言いよう!

きっと堪忍袋が切れたに違いない。

「いや、いいのよ・・・それよりあなたを親衛隊から外します」

「な!! そ、そこまでのお怒り・・・どうか!ご容赦を!冗談にしても非礼でしたし!失態についてもここまでの懲罰をされる理由も分からないこの身ながら、付してお頼み申し上げます!」

 しーんと静まり返る。

 でも、あげない、そんな、ばかな・・・

 私から親衛隊を取ったら何も残らない!

「・・・って嘘よ。ちょっと意趣返ししただけ」

・・・・・・・・あんまりだぁ。

ちょっと引いておられるのも分かった。なるほど、本当に嘘だったようだ。

「・・・ごかんべんくださぃぃ~」

 手をとってくださるエレナ様。

 体を起こし立ち上がって非難の目をむけようと思った。

けど・・・・真剣な目だった。何か・・・そうか、密命?

「何なりと、ご命令ください」

 エレナ様が、大きくうなずかれた。

 さっきまでただの質素な小部屋、椅子もテーブルも何もない、天井が高いだけの小部屋が静々と空気を帯びていく。

 息を殺して・・・待つ。

 裏切り者がいたとしてその暗殺、それとも内密に他国での調査、密偵か。

 沈黙が長くなるにつれ神聖に感じられる。

 命がけのようだ。大丈夫だ、もし私が死しても、副隊長のナリア、あれはもう隊長になりえる。日記も渡した。隊も成長する。・・・・寂しいことではあるが、名誉だ。

「なんなりと」

 最敬礼の姿勢をとる。

 方膝を突き胸に拳をあて添える。

「では、選びなさい。ルミエナ。あなたを正式にリエンの親衛隊ではなく、付き人にしたいと思っているわ。あとはあなた次第」

「なります!!」

 おや!すごく明るい、心のどこかで期待していた命令だった。

 思わず空気をぶち壊して立ち上がってしまった!

「付き人ということについては聞かないのね・・・というより早いわね。表向きには一時で、その本当のところは無期限よ?嫉妬あるし怨まれるのよ?」

「かまいません!!」

「いや、聞いて頂戴。大事なことなんだから。いい、リエンは親衛隊を持つには資格がありません。子供だからといって後を継ぐわけではないのだから。でも、あの子を導くことは強いては言わずともわかるでしょう?」

 エレナ様? 本当に心配されているお顔だ。

付き人になる・・・そうか、親衛隊を抜けることに関しての。いや、それだけではない。

続く未来、それは・・・跡継ぎにしたいと?それもあとからということ・・・はミレイ様との確執!?

「承知・致しました・・」

「ちゃんと分かってますか?」

「もちろんです。ただ・・・願わくば!・・・私は、リエン様に跡目どうこうの話ではなく、師として尊敬し、人としても尊敬、戦士としても尊敬しております。ですが、ミレイ様が跡を継ぐということを蔑ろにはしたくなく・・・エレナ様や、バリスタ様のように推し進めるのは気が引けます。それでもいいのかと・・」

「ああ、そんなこと・・やっぱり」

「そんなことですか!?・・・ミレイ様もきっとすばらしい方に育つと信じています!私は!」

「怒るわよ? だれが、跡目を継がせたいからといってるの?!」

「え・・・・え、エレナ様が・・・」

「素直すぎるといつか死ぬわよ?頭が悪いのか気が回りすぎるのか・・・はぁ・・」

「気をつけます」

 うう・・・本気で心配されている。今度は親身というわけでなく、不名誉な意味で。では?と愚かな自分に嘆くこと、行動は聞くことしか自分にはできない。エレナ様がまっすぐ向きなおしてくれる。良かった・・・・まだ挽回できる。付き人として、すごく魅力的な任務!!諦めるにははやすぎる!

「確かに、跡を継げばとは思いますが。それはあくまでそうなったらいいなぁという親心。でもあの子はそれができない。イルの精鋭は実力主義。そういうのは自然にできていく。その自然があの子にはない」

 絶句しかけた。ひどい・・・

「あ、あんまりないいようです!!」

「だから!! そういう意味ではなく!」

 ガンと地団駄というには恐ろしい一撃で床にひびが入っている。

 一気に頭が冷静になる・・・。

「あの子は王の資質があるのよ! とてもじゃじゃ馬上がりの隊長とか族長とかの器ではないわ。その能力、その生い立ち、見た目!エルフに王はいない。けど・・・他国はそうは見ない。あの子はきっと他国で王としていずれ扱われるわ。シンラ様に仕える王。そんな体裁でエルフの村もそう意識するでしょう」

「さ、さすが・・・・そこまではかんがえつかな・・・」

 なんて親ばかだと思いもしたが、あり得る。

 ああ、なんだ期待に期待を込めて、その未来を案じての話か。

「事実よ。英雄として受け入れられつつあるこの村で、それが他国間、異世界でも活躍するものとなれば。エルフの王。国の王という認識を超え、エルフの種族の王として畏怖されるのよ。かの勇者物語の勇者のように、よく聞きなさい。勇者のようによ」

 ん?なぜ二回も? いいことではないですか・・・

そう考えてすぐ、雷が落ちたように私は想像以上のリエン様の未来が見えた。

悲痛な未来が!

ここはどこだ・・・成人の儀式の場所だ!

そう、あの勇者の話を聞いた場所でもある!

「!??!?」

「理解できた?」

 急激に体温が低下していく。

 きっと私の顔は白くなっているだろう・・・。

 なんて愚かなんだ。この任務・・・これは私の生き方を、リエン様の生き様を決定するもの・・・。

「認識があもうございました・・・私の使命はつまり。守るのですね。魔王ではなく、真の英雄、勇者としての道を! そのための付き人、事実上、立場を捨て寄り添うという」

「そう。リエンには言ってないわ。言ったら気にするでしょう。あなたを親衛隊では失くすことをだから表向きは一時。後々、王などではないって拒否も逃げたくもなるでしょう。だからあなたが教えるの、王でもなく、勇者でもなく、英雄でもなく。リエンがリエンだから人がついて行こうとしている事を。どんなに恐れられようとも。そして覚悟して・・・そのためにはあなたは私と共犯になるわ」

「リエン様を恐れさせないために・・・つまり。犠牲をと・・・」

 勇者様の悲劇は、慈悲深過ぎるところ。強大な力を持つばかりに、なんでも自分で切り抜けようとされたところだ。そして・・・亡くなった。それをリエン様にさせないということ、また、周りにも畏れさせないようにするということは、エルフが死ぬということ。戦士として。当然のことだ。だが、戦局で、期待を裏切るようなことを選択すること・・・これは非常に難しく、したとすれば、させたとすれば、怨まれもするだろう。

 だが、これ以上、リエン様が何を負ふ必要があるものか・・・

 我々はそばで見たのだ。あの悲劇、奇跡を・・・・

 ゆっくりと一歩前に出て、剣を外す。

「そういうところは信頼できるわ。さぁ、選んで。犠牲をいとわぬリエンのためだけの一生か。それとも、エルフの為の親衛隊かを」

 答える・・・堪えなければ・・・・。

 さっきまで浮かれていた自分が良く分かる。

 剣を差し出せば。終わりだ・・・。

 儀礼にのっとり、返上する。断わるならば再び装着する。無論断わることなどない・・・

 だが・・・

 この選択をするということは、苦楽をともにした・・・・親衛隊。

 中には、幼馴染もいる。

 一緒に遊んだ友も・・・。恋について馬鹿みたいになった後輩の新人教育・・・。

 全てを失う覚悟が無いといけない。

 そうか・・・これは内密の話。一時親衛隊から外されるとは表面上の話、私が親衛隊にもどることは・・・・もうない。

 いかん、余計なことを考えるな!

 わたしは・・・

「無論。断わることなど断じてなく、わたくしルミエナは、一生涯、リエン様の体だけでなく、その心、生き様に付き従わせていただきます。畏れの矢を受けるならばこの身、足りねば他の同胞の身を差し出してでも受けると誓います」

 私は外した剣とは別に、懐から一本の剣を取り出した。

 私にとって、これは一度死ぬということ・・・。

 エレナ様もこれは予想してなかったのか、大きく目を見開いて・・・両手にて握り、収めてくれる。

「ありがとう・・・ルミエナ、あなたの意思、確かに受け取りました」

「こちらこそでございます。されば・・・任をお解きください。これは密命なれば、その剣にて・・・これは約束でございますっ」

 これは親衛隊一人ひとりに、渡される剣、懐剣と呼ばれるものだ。

 埋葬用で使われる飾り剣であり自害用。

「分かったわ。そこに」

 剣を床に置き、方膝を突く。

 胸に手を当て、あごを下げる。

 エレナ様の御足が見えて・・・。

 カタリと懐剣が抜かれた・・・。エレナ様との約束。わたしが死ぬ時は、エレナ様が見送ってほしいとの約束。

 小さきころ一目見て憧れ、突っ走ってきた。

 親衛隊になった時は、エレナ様に似せた・・・装備を嬉々として注文して・・・

 あの時はあきれ、でも・・・喜んでいたなぁ・・・。

「ルミエナ、あなたの親衛隊の任・・・今ここに解きます。永久に・・眠れ」

 カチャンとしまわれ、忠誠を示す拳を胸からその懐剣にてゆっくりと取り払われる。

 抵抗など・・・しない。力が入らない・・・。

 エレナ様・・・おりた手に懐剣を再び握らせてくれている。

 再び胸の前に・・・。

 前がぼやけて見えない・・・。

 あとは私が、死んだように・・・目を閉じ・・・

「永久に・・・」

 終わった・・・。

 戦士生命、親衛隊としての私が。終わった・・・。

「立ち上がって、我が親愛なる友。ルミエナ。あなた生まれ変わったのよ。これからは母として、あなたにリエンを頼みます」

「はいぃいいぃ」

「泣くんじゃない・・・」

「ふぁぃいいいい」

自分だって潤んでるくせに・・・。

「もう・・・その顔なんとかしないとばれるわよ?」

「ずびばぜん・・・なんふぉがじばすぅ・・・」

「ルミエナ、お疲れ様・・・。あなたを心から誇りに思うわ」

「ありがとうございました・・・えれなさまぁ~~」

 エレナ様も・・・わたしを抱きしめながら震えている。

 良かった、私だけじゃない。エレナ様も・・・・

 そう思った瞬間、足から力が抜けた。

 嗚咽を気にせず、子供のように、赤子のようにが正しいかもしれない・・・

 こうして、親衛隊長ルミエナは死に。リエン様の付き人、勇者の影となった。

 日記、今日から新しくしよう・・・。



当たり前ですが主人公以外にも、ストーリーがあります♪

急ぎ書きとはいえ、大切にしたいと思います^^

次ぎは出立です♪ではでは^^ノ~~

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ