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シンラへ 温泉ロココ

遅くなりました><

まだ応援してくださる方がいるかぎり続けます!

こんなちょう~ライトになても読んでくれてありがとう><

温泉町ロココ


徐々に舗装された道を抜けると、目に映るのは大きな入り口。

中央の入り口以外はぐるっと村を囲っている世界樹の根が美しい。

世界中の脇には湯気が出ている水路と小川、澄みきった水に、艶のある苔が幻想的だ。

昔の別名では、霧の村とも言われていたらしい。

 僕がきょろきょろしているのに気づいて、かあ様が説明をしてくれる。

「きれいでしょ? 村の中も水路があって、ここは苔も名物なのよ」

「優しい感じがします、家の配置とかは他の村と差はないのにこんなに印象が違うのですね」

「そうね、イルはここに比べれば殺伐としているわね」

「住処ってイメージですね。ここは街?みたいです、中央に変わった建物があるけど、あれが温泉宿ですか?」

「そうですぞ、あの長い煙突が目印です」

「なんであんな煙突が?」

「魔力を使えばいいとおもったでしょ?でもね、勇者様がそれを良しとされなかったそうよ」

「そうなんだ・・・確かに向こうと似ている、屋根とかも」

「そうなの! やっぱりね! これは掟でも決められてるからこだわりがあるんだろうって! 勇者様が癒やされる理由は故郷を思ってのことだったのね!」

「僕たちはあそこに泊まるんですか?」

「そうです、あれが名物、温泉宿「こもれび」でございます」

 馬車を止め、人が通れるほどの門をくぐると、建物大きさや外観からくる圧迫が急に無くなった。

 緑の配置、明かりの色、目が留まるところには落ち着く不思議な魔法がかけてあるのかな?

「いらっしゃいませ。ようこそおいでやすぅ」

「おお、久しぶりですな」

「リエンちゃんもあとで浴衣着るわよ」

「はい、あの!この庭とかは魔法がかけてあるのですか? すごく落ち着きます」

「いえいえ、かけていませんよ。これは勇者様直伝の庭の心得を実践しています」

「すご~い! その服が浴衣ですか?」

「エレナさまには、特別な浴衣を用意しています。いつもご利用ありがとう御座いますぅ」

「あら、気が利くわね」

「今日はリエンさまにも特別な浴衣を用意しました、同じ模様をあしらっていますよ」

「そんなすぐに用意したのですか?」

「申し遅れました。ここの女将を務めています、サーシャといいます。以後お見知りおきを」

 やわらかい人だなぁと、ほかほかする不思議な人、不思議なところ。

「サーシャは私と同い年なのよ」

 え!?

「何? 見えない?」

「雰囲気が大分違うなって」

「あらあら」

「職業柄よ。それに昔はサーシャのほうが手におえなかったのよ」

「全然見えないです・・・」

「本当ですよ。エレナ様とは裸の付き合いで何でも知ってますぅ。逆もですけど」

「裸の付き合い?」

「やはりですか・・・だが、男児、一度約束したことは守らねばなりますまい」

「え??」

「温泉は水浴びとは違うマナーがございます、教えてないの?」

「ゆ、有名だもん♪」

「マナーですか? 僕も知ってます、湯に入る前に、体を洗うのですよね」

「あら、知ってるのですね、じゃあ、混浴のルールも?」

「こんよく?」

「混浴とは、男性と女性が一緒に入るってだけであとは一緒ですよ」

「はぁ・・・それは知ってますけどぉ、エレナ様・・・そういうとこ直らないのねぇ」

「違うルールがあるのですか?」

「裸で入るだけよ」

「え? す、すみません、裸というのは、一人で浴びる時の?」

「裸ですね」

「で、でも、肌着一枚はおるのは常識ですよ?僕も小さいころからいっせいに水浴びしてましたよ! 男子も女子も、それにハーフエルフの僕でも抵抗あるのにエルフがもっと!」

「ここは温泉でございます、これは掟ですので。種族を理由に守らない場合は、糞食らえという罰があります」

「で、でもそんなふ、不謹慎」

「それ以上はお控えください」

「でも、問題が」

「そのような方には入れないようになっていますのでご安心を」

「は、恥ずかしいです! かあさま! 僕は水浴びでいいです!」

「ごちゃごちゃ言わないの、さ、着たらまずは温泉、夕飯を食べたらちょっと運動、また温泉、朝起きたらはい、温泉♪すばらしい、すばらしい♪」

「お、おかあさま!!」

「あらあら、すごい強引♪」

「わ、私たちも急ぎ準備するぞ!」

「護衛は!?」

「サーシャ様がいる温泉で護衛などと失礼な! そうですよね!」

「ええ、宿自体に特殊な掟、魔法が掛けられていますし。私どもはこの宿限定で皆様と互角の戦闘力がございます」

「うそ!?」

「専用装備なのですぞ、あの従業員の装備はここの宝です」

「ああああ~~~~ばりすたぁ~~~」

「・・・・・」

「みんなまで! こないで!」

「いざ湯かん!」

「「「「おう!!」」」

「ふむふむ、精進精進」



「さぁ脱ぐのよ」

 現在、綺麗な小部屋・・・竹という特別な植物でできた籠に下着を入れる手前だ・・・・

家族とはいえ、気恥ずかしいからという理由もあるけど、それよりももっと気になることがある。

 ゆっくりと下着を全部ぬぎ、かあ様をみた。

かあ様は・・・既に脱いでいたけど・・・・

「はい、よくできました・・・」

「・・・・・」

「リエンちゃん、その傷、私と一緒ね!」

「か、かあ様・・・いつそんな傷を、た、たくさん」

綺麗な背中には大きな一撃を食らったような切り傷。

これは知っていた。

けど、手やお腹・・・胸に首・・・獣が引っかいたようなあとが残っている。

「あなたが生まれる前からよ、覚えてない?」

「はい・・・大きな傷は覚えてましたけど」

「昔はわたしもこんな風に隠してたの。リエンちゃんが怖がるのが怖かったから」

「・・・・・僕は、自分のことばかりで」

「いいのよ、あなたに比べれば何てことない傷よ、戦士になったあとなんだから、それに」

「それに?」

「この背中の傷はゼン、あなたの父に受けた傷、それと、こっちは一緒にたたかってできた傷。いい思い出なのよ」

「そうなんですか・・・父様との・・・って受けた傷!?」

「そうよ、そういう話もしちゃおうかしら。単なるのろけだけど」

「はい、お願いします!」

 そうだったんだ・・・。父様のことを聞くチャンスでもある。

これが、裸の付き合い!僕は温泉が少し好きになった!

「それはそうと、こうしないと・・・」

「・・・・・!は、はぃぃ」

 はい、普通に戻りました。やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしいです。

「ふふ、可愛いのやら立派なのやら・・・」

「「「「立派でございますぅ」」」」

 いつからそこに!?

 真反対のほうで着替えていたはずの皆さんが、覗き込んでいた・・・!

恥ずかしくて混乱しそうになった時、かあ様がかばう。大丈夫よといってくれて・・・

「どういう意味で言ったらのかしら? 興奮した?」

 そういった途端だった。

5,6名いたうち二人を残して「あう!」「ひゃ!」

と床に消えていく・・・なんだあれ?魔法??穴がブーンと広がって落ちていった。

残ったのはルミエナ様と副隊長さん。

「わ、わたしはそういう意味では! よ、よかった・・・不埒者どもめ!」

「単に見えなかったからでしょ、隊長」

 ちっとかあ様が舌打ちをした。

いや、見せませんよ・・・・。かあ様の視線にふるふると首を振る。

「行きましょ」

「はい!」

 と、タオルを腰に巻いて・・・・あれ?あかない!!

「ふふ、こうよ、お尻が可愛い」

「ぶは!?」

「どうした!?大丈夫かお前!」

「おしりふりふり・・・」

「ん?!」

「あとは水入らずですよ、隊長・・・」

「何掴んで、っておまえまさかあああ!ああ!」

 そうして二人は消えて、二人きりになった。

「ある意味良かった・・・知らなくて。そういえば向こうでもこうでした」

「ふふ、ラッキー。大体野暮なのよ、イルのメンバーはそういう垣根みたいなのは無いのはいいところだけど、無さ過ぎるのも問題だわ」

「そうですね、でも、良かったです。父様の話とか聞きたいですから」

「ふふ、そうね」



「気持ちよかったですね」

 それに楽しかった。

かあ様と父様のお話を聞けた。詳しくは割愛するけど、本当にすごい二人の子供なんだと思った。

「そうね」

「大丈夫でしたか? 変なことされていませんか?」

「大事なことですぞ」

 変なこと? 何もされていない。

一緒に体を洗い・・あ、洗おうとしてたのは自分でやるっていったら、頭は無理やり洗われちゃったけど・・・特にはないかな。

「私と二人なのにするわけないでしょ」

「だからよぉ」

「サーシャ・・・あなたねぇ」

「で、誠のところは?」

 バリスタまで? ひょっとして他の人かな? 妙に興奮してたし・・・

「大丈夫だよ、次々と転落していきましたし」

「エレナ様、何度入りなおしたんですの?」

「私はしてないって言ってるでしょ・・・」

「本当ですよ」

「体洗いっこが限界と思ったのですけど~はい、どうぞぉ、負けですぅ」

「バリスタ・・・あなた賭けてたの?」

「いえいえ、このこーひーぎゅーにゅーをもらうためにですね。さっ二人ともどうぞ。私からのおごりでございます」

「バリスタ様、賭けてたんだぁ・・・」

「いえ、リエン様。わたしはそのようなことは無いとはっきり言って賭けが成立ですので、悪いことはしてませんぞ」

「おお! ならいいですね! いただきましょう! かあ様!」

「そ、そうね・・・・」

「おやおや・・・歯切れが悪いわよ、あなた裏技使った?」

「う、煩い、あっちいけ!仕事しろ!仕事!」

「おいしい!」

「ふふ、こうやって飲むのが流儀ですよ」

 腰に手をやり、ぐいっとやってぷハー。

あ、これ舞さんがやってるやつだ!

それにしても美味しかった。



宴会

「他、昼前から出立、昼飯は道中で食べることになる。朝目覚めたものから、各自準備を怠らぬように。我は早朝より準備支度を終え、風呂に入りいけるようにするつもりだ。皆もそれを薦めるが、各自、自由だ。無事に首都シンラへ着けば、我らの護衛任務は終わりだが、それでもやることは多い。情報交換、帰路への支度、他家族へ会いたいものもいるだろうからな。いつ出立になるかは分からぬが、時間は少ないと思ってやることは先に済ませておくように。今日はゆるりと過ごせ。無礼講をいただいている。それでは、エレナ様」

 必要事項を淡々と述べ、ルミエナさんが乾杯の音頭をお母様に促している。

この部屋は宴会用の大部屋で、現在貸切。

畳を模して作ってあるそうで、匂い以外は本当に良くできている。

材料がイグサがないので、世界樹に巻きついている蔦で代用しているとのこと。ヒノキという木と似た匂いがするらしくこれも勇者様の発案らしい。

とても落ち着き、品のあるスンとした香りだ。

畳とは異なった魅力がある。

それに景色もいい。温泉がすぐそこにあって、明かりが反射している。

この部屋だけでなく、全室がそうなのだ。

「皆、杯を・・・・リエンちゃん?ほら立って・・・リエンちゃん?聞いてる?」

「ぼ、僕もですか!?」

 ぼーっと眺めて鑑賞していたら、みんなの視線が集中している。

「あなたが主役よ」

「はい・・・」

 これで立たないほうが勇者だよ、あきらめ混じりに立ち上がった。

「「「「おお」」」」」

 やめてください・・・。なんか外堀を埋めに着ている気がして怖いです。親衛隊の皆様が約10名にバリスタ。他の隊の方、物資、斥候、文官の人といつも見ない人、20名ほどがいる。

「遅くなったけども、大侵攻防衛、フォモールの討伐見事でした。かんぱーい!」

「か、かんぱーい!」

「「「「「かんぱーい!!」」」」

 良い音頭が取れたと思う。みんなくいっと飲んでほっとしている。

『かんぱーい!』

「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

 はい、固まりました。

精霊フィナが顕現しました・・・。はじめて見た男性エルフの方なんて、杯からお酒をこぼしている。かわいそうに・・・萎縮する必要ありませんよ、単なるいたずらっこです。といいたい。

「フィナ・・・勝手に顕現して・・・」

「やほ、私は精霊。よろしくねぇ!あ、堅苦しいのはやだよ!もう一回もう一回!かんぱーい!」

「「「「「カンパイ」」」」」」

 台無しだよ・・・。

沈黙が続く中、みんなこちらを見ないように、というより失礼が無い様に萎縮していた。

ちらとも視線を向けない方々。無理やりに明日の日程についてやシンラについてと真面目な話題を取り上げている。

 親衛隊のルミエナ様と他数名が気を持ち直してくれて、他の人との壁やくになろうと膳ごと移動してきた。

 親衛隊の中でも緊張はしている用だけど。

「ささ、どうぞ、リエンしゃま」

 そんなの関係ないというように、僕にお酌をしてくれる。

あれ・・・態度が全然違う・・・。正直不気味だ。

お茶、これも緑茶の代用の飲み物を注いでくれるけど、今はまったく効用が無く落ち着かない。

「あ、ありがとう。フィナ、戻らなくていいの?」

「大丈夫、いっぱい寝たし、魔力が二人分で超元気」

「え? あなた、やっぱりリエンちゃんとも!?」

「そうだよぉ、なんかちゅ~したときに契約完了になっていたの。しかもちょっと特別」

「ちょっとって、話せる時点で聞いたことないわよ」

「触れるしね~、いや~リエンしゃましゃまですよ! このフィナ、契約はエレナですが、最上位の命令にてあなた様には絶対の忠誠をお誓いいたしました。どうぞよしなに」

 三つ指を突いて改めて挨拶をする姿に、僕とかあ様の頬が引きつった・・・。

「最上位ってことは私より優先されるの?」

「え、そりゃそうだよ」

「お、おかしいよ!お母様の契約なのに」

「わたしも初めてで良く知らないの。でも、リエンしゃまには私を育てる力も、魂を見る力も備わるよ、それにエレナもいいことばかりなの!」

「そうなの?!」

「やっぱり寂しかったんだぁ~どくせんよくぅ~?」

「いいから言いなさい・・・」

「あのね、エレナはリエンしゃまが成長して、わたしも成長するとその対価として契約の時には使えなかった力が使えるようになるの」

 良かった、かあ様が契約しているはずなのに、それを差し置いてなんてさすがに気がめいる。その言葉を皮切りに、ルミエナ様がルミエナ氏になってじりじりとよってくる。

親衛隊の人も耳がぴくぴくして面白かわいい・・・けど。

「契約の時に使えなかった力って・・・私知らないわよ」

「そりゃそうだよ。わたしの力だし。ん~簡単に言うと、例えば炎の精霊の上位の私は大嫌いな水の精霊に弱かったりしたけど、それはもう心配しなくていいの、単純に込められた力でごり押しできるようになったり、私には逆らえなくなるから、攻撃やめろって言えばやめてくれるよ。ぷっくく。楽しみなの」

「それは、リエンちゃんがいるから?」

「そうだよぉ!リエンしゃまの第一精霊になったから!ラッキー!こっちでは序列とか禁止だったのが開放されるんだよ!完全なる縦社会!」

「それはまた・・・・すごいですな」

 いつの間に・・・じぃ・・・。さっとフィナにお酌しているし。って飲むんだ・・・。

くぴくぴと飲んでぷはーっと様になっている・・・。お酒この場合大丈夫なのかな?

「つ、つまりその! リエン様と契約した精霊、または私と契約した精霊がリエンさまと接触を持てば・・・」

 おお、ついに乗り出した・・・ルミエナ氏。迫力が・・・ってはだけてますよ・・・。

「そんなの駄目! だけど、もしそうなったらリエンしゃまの好感度による・・・だから私が負けるわけにはいかない!さ、どうぞリエンしゃま、新しき顕現序列はあなた様の一存にて!どうか、わたしを一番に御遣いくださいませぇ~~」

 ごくり・・・・ちょっとまって・・・みんなこっちみないで。せっかく美味しい焼き魚が・・・骨も無いのに詰まりそうだよ・・・。

「ぼ、僕もフィナを召還できるの?何かの間違いじゃ?」

「当たり前です! リエンしゃまが召還できない火の精霊は私より上位のものだけです!私より上位でも一番精霊は私だから、どんどん契約してもいいよ。ただし好感度分配だから私が一番好きな状態でお願いします! じゃないとだめ!ちゅ~する?ちゅ~するぅ?」

「いや、しないし・・・成長って?」

「うん、他の精霊が活躍して何かを倒しても、その恩恵が順位が高い精霊に上納されるシステム。すばらしいシステムですぅ!これでわたしもふふふ・・・精霊王を超えてやる!ですぅ!」

「み、みんな忘れましょう・・・食べましょうよ。お、美味しいですよ!とても」

「あ~んです!」

「あ、うん・・・」

「おいしいですぅ!・・・はうぅ魔力を感じます。唾液に・・・」

 変なこといわないで・・・ごくりってルミエナ氏ってみなさんまで。ふざけてるだけでっすてば!この子!

「しっ!」

「「「「「はう」」」」」

 かあ様僕のために追い払ってくれました。みんなはだけた裾を直している。

これでやっと食べれる。いや、本とに美味しそうですし、うん、実際うまい。

「ねぇ・・・フィナ、恩恵は私にもくるの?」

「もちろんだよ、普通、エレナじゃ扱いきれなくなった精霊になっちゃっても、エレナは関係なく私と契約続行、つまりエレナはリエンしゃまのおかげで精霊魔法だけは成長限界突破しまくり!」

 ぞわぞわ・・・せっかく上手になった箸は披露できずに、豆腐が震えています・・・。

皆はなれて・・・かあ様も・・・もう、やめしょうと念を込めて見つめるけど。

「ありがとうリエンちゃん、ちゅーしてあげる、可愛いんだから!」

「だめぇええ!」

 おや、良かった、フィナ、一応精霊だったんだね。

はじめて見た常識的行動。

「そこまで本気で止めることないじゃない・・・」

「ちゅ~したら・・・・」

 な、何・・・やめてよ、もうお腹、いや胸がいっぱいだよ!

「したら?」

「ひゃあえんふぉん!ぷべらぁ!」

「フィナ!?」

 な、何今の・・・雷なりみたいに。フィナの体が一瞬骨に見えた・・・。

ぷかりと浮かぶフィナ・・・お吸い物はもう飲めないな・・・。

「これ以上は言えないみたいです・・・死んじゃう・・・覚悟が必要だよ・・・」

「何か重要なことがまだありそうですな」

「リエンちゃん」

「はい?!?!?!?!?!・??」つーーー

「・・・でもちゅーはできるみたい、なんともないわよ?」

 一瞬だった・・・。

顎をくいっとして上段の頭突きかと思うほどの速さ・・・。そして唇が・・・。

ぐっと体重を乗せてくるから、僕は足を崩して沈み込むように・・・へたった。

「え、エレナか、か、か、かぁさま! これは、その・・・」

 唇と抑えながらふるふると震えてしまう・・・。

「あらま照れちゃって。初めてはいただいた!」

「うう・・・」

「さすが我が契約者・・・恐ろしい子」

「ふぃなぁあああ、お母様・・・あんまりです。僕だっていつか大人になってうう・・」

「「もう、おこっちゃ、嫌♪」」

 もう、いい、僕は何か大切なものを失った気がする・・・。

「リエン様!!どうか、どうか私めを弟子に!!」

「ルミエナ様は」

「「「「親衛隊でしょう」」」」

「リエン様の親衛隊がいませぬ!! そう、分属ということで!」

「変なところで機転が利くわね・・・確かに」

「エレナ、ご飯冷えてしまいますえ~」

「そうだな!っていたの!?」

「ずっといますしぃ・・・国家機密っぽくないかしら、ちょっとそこのお手伝いさん、おしぼり貸して・・・」

「すみません、ひざ貸してもらって・・」

 倒れた先にはサーシャさんのひざがあった。

起こしてくれるついでに、優しく微笑んでくれる。

「いいえ~。大変ですね~」

「どうひょっ・・・り、りえんさま・・・」

「あら、可愛いお手伝いさんね」

「お主は・・・確か」

「ありがとう」

 可愛らしい従業員さん、ちょっと驚いたのは僕と髪の色が似ていること。

どちらかというと銀に近いけど・・・こんな小さい子も働くんだなぁ。

おしぼりを口にとジェスチャーしてくれている。

そうだね、ノーカウントだよね。

「しょ、しょれでは!!」

「随分態度が違う・・・」

「知り合いどすか?今日一日お手伝いさせてほしいといってきた子の一人ですけど・・・」

「ああ。いやはや、驚き疲れましたな。おいしい!」

「ちょっと、リエンちゃんを返して」

「今のあなたには返せません、そこの精霊様でも。うちの料理を楽しんでもらいます」

「サーシャさん・・・」

「次ぎは何がよろしおすか?」

 起こしてくれたまま僕の隣で世話を焼いてくれている。

膳が広くてとりにくいのも察してくれているみたいだ。

良い人だ・・・。心に染みます。

「お味噌ですかこれ?」

「おや! 知ってるの?」

「ええ、じゃそれを!」

「味噌和えですよ」

「ああ、美味しいです」

 ルミエナ氏とかあ様、フィナが今後のことについて話している。

何だかんだで、お酒が入ったのもあるのか、フィナも宴会し様に変化しています。

 まぁこういうのもいいかな。

 僕? 僕はサーシャさんと料理について話していますけど、だんだんサーシャさんの目がキラキラしだした以外は楽しく食べてます。

 さっきの子や同じように緊張した子がふすまから除いては酌をしては撤退。

メモを取っては撤退を繰り返してるという不思議があるけど、楽しい時間になりました。

いよいよ次ぎはシンラ、次から少しずつ使命が見えてきます^^

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