表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/61

楽しい冒険?


「ほら、もっとこっちよって」

「こ、こんな感じでしょうか?」

「ほら、リラックスして、なんならこうしようか!」

「ちょっと景!」

「静はこっち側から!」

「じゃあ~良し。うわぁ、いいにおい・・・」

「わたしはこうかな・・・あと静それおじさんくさい」

「鈴ちゃん!腕を勝手に・・・あなたがたはお、女子ですよ!」

「ちゃん・・でもいい♪」

 僕の主導権はゲームセンターというところにいって崩壊した。

 途中までは良かった。

 もと来た道を戻りつつ街中を歩くだけだったから。

 だけど、少しアーケード街に入ろうといわれ、なんだそれ?

 と、思うころには、手を引かれまさに子供のそれだった。

 道すがら、通る人とおる人が僕の髪を見てなのか、振り返る人もいた。

岬町よりも歩行者の数が多く、お店もしっかりシャッターが開いて開店中。

魚屋さんや肉屋さんといった日常品を売る店だけでなく、未知のお店もある。

なにより、ビルといって数階建てのお店も存在している。

若い人が多くなってきたところで視線も集中しはじめ気恥ずかしくなってきた。

そんな折、やけに騒がしいお店の前で、景さんがその男の子よりな言動で、

「遊ぶならまずはゲーセンかな!」と、今に至る。

他二人は、絡まれたらどうするの?とか、景がいるから大丈夫といっておおむね賛成。

僕に知識はないので「よろしくお願いします」というしかなかった。・・・情けない。

店内、そこは音楽がかしましく、ガラス張りの箱型が数多く整列し、台座とてれびが一体型になった空間とまさに異世界の文化が凝縮されているように感じた。

「何かしたいことある?」

 ときかれ、何がなんだか分からないと正直に答えると、「ゆーほーきゃっちゃー」でぬいぐるみを取る遊びをしたけども・・・

「これは詐欺ですね」

 と、僕が不快になった。

 5回で1000円が飛んだところで気づいた・・・。マックルバーガーお勧め写真のやつが買えそうだった。

 僕の貴重なお金をあっといまに飲み込む。

 恐るべし誘惑・・・

「見てて、こういうのは角度と掴む場所、狙えるものと狙えないものがあるの」

 と意外にも僕と背が変わらない鈴ちゃんが・・・

「はいゲット」と余裕で取った。

 これあげる!と、欲しかった格好をしているぬいぐるみ、ペンギンというらしいものをもらって若干はしゃいでしまった。

「普通逆だけどな!ニシシ」

 と景さんが言った時の恥ずかしさはかなりのものだったが。

「じゃあ次ぎは私が面白いもの紹介するねと個室をさした、写真面白くとれるのよ」

 来た、知っている!とおもって行きましょうと!つい手を引っ張った。

「あ、ずるい、なんでわたしは!?」

 景さんがむくれていたけども、両手は優しい静さんと、鈴ちゃんで埋まっている。

 ぺんぎんのぬいぐるみは、肩掛けかばんから顔を覗かせて、応援してくれている感じがした。

 が、無念・・・冒頭に至る。

 かめら、がない・・・。

 変わりにあるのは自分たちが移っているテレビ・・・にやたら騒がしい説明・・・。

「さっき手握ってくれたから・・・いいでしょ?」

「わたしもその延長と思ってくれればいい」

「おれは握ってくれなかったお返しな♪」

「・・・・ですが、破廉恥な・・・お、女の子が男子にこれだけふっついて、僕の故郷ではこれは家族以上の関係でないと不埒者になってしまいます」

「ふ、不埒者・・・」

「でも途中で見たろ?男女が手つなぐなんて当たり前だし、ちゅーだって夜になったらそこらで「「景!!」」」

「こちらではそれが日常なのですか?」

「って俺に聞いいてよぉ!」

「えっと」

 ここは景さんではなく、静さんが一番信用できる。

「静、大事なところ・・・間違いは許されない」

「そ、そうね! わ、私たちの故郷では、確かに男の子と触れ合いすぎるのって恥ずかしいけど信頼してるって表現で女の子からはいいの!だから、その・・・駄目かな?」

 と、貴重な情報を手に入れたら「「3・2・1「「「前向いて!!」?!」

 なんだ?なんだ!?

 なんの訓練かと思うほど、三人は格好を決めて顔まで!そして発光!

 「これは!?」

『もう~いっかいいくよ~!』

「いいからほら、前向いて笑う!!」

「なにかポーズして!」

「あの画面にのってるのでもいい!」

「あんな変な顔はしたくありません!」

「格好だけでいいから!」

『3・2・1』

 結局、首のところに両手を花のように開いた女性の格好を真似て終了した。

「かわいい~・・・」

「うん、いいのとれたぁ!」

「・・・・うぐ・・・」

 自分の認識が甘かった。

 この写真はおかしい・・・

 まず肌の色が違うし、小さい顔、それに目の中にきらきらした光まで・・・

 ほか3名の中心にいるせいか、これでは女子にしか見えない・・・。

 というか、このかめら、強引過ぎる。相談も受け付けないのか、少し待ってくれてもいいじゃないか。

「まぁまぁ、ほら、なんか書きなって」

「何を?」

 なんだかんだで呻っているぼくを景さんは援護してくれてる気がする。

「落書きでいいんだよ、こんな感じ」

「ひどい景!」

「いいじゃん、猫みたいで可愛いって、なぁ、ルイン君」

「お、面白いですね、では」

「うわ、それはひどくないか!って渦巻きとかふるいわ!」

「景のあほっぽさが出てる」

「戻したっと!」

「なっ!」

 どこを触った・・・せっかくお返ししたのに、あっというまに戻った!

 ほっぺにぐるぐると書いてやったのが一瞬で無駄になった!

「ほれほれ~」

 そういって僕を獣人にしようと耳をつけ始めた・・・ふふ・・

「ふふ・・・いいでしょう・・・その挑戦受けましょう」

「ちょっと、二人とも!」

「でも、静・・・いい笑顔」

「鈴?」

 なにやら横で、ぱしゃりぱしゃりと言っているが、僕は忙しい、いや楽しいくて気にならなかった。

「静も」

「そうね!」



 個室から外に出ると、なにやら不穏な目線をちりちり感じたが、気にせずきって分けている。

 このはさみという刃物は、あとで買わなければならないな。

 それにしても、小さい・・・でも楽しかった。

 これも遊び、すごく楽しい。

 人間というのは、こんなにもわくわくする物を作り出し、打ち解けあい、親しみ深いなんて意外だ。

「はい、次ぎいこう!」

「ちょ、ちょっとなんか外に出ない?」

「ええ! 俺あれしてない!」

「あれって、景は今日の目的分かってる?それに・・・」

「あらら~鈴ちゃんは静と同じ路線にいっちゃってる~?」

「べ、別に・・・ごめ」

「あやまらないでよぉ~、いいんじゃないかな、しょうがないもん・・」

「い、いいの?」

「そういうのはまだ先で考えればいいじゃない!」

「おふぉぉ~君もてもてだね!」

「????」

 何を相談しているのか分からないけど、そんなことを言っている間に、僕らの移動速度を超えて近づいてくる男性が多数。隙だらけだが、囲まれている。

 体格が一番いいものであの勧誘に来たラグビーとかいうスポーツのキャンプテンくらいと、服にナイフを潜ませているのが一人とその他二人ほどが正面から迫っている。

 索敵をかけると引っかかるので間違いなく僕らに何か因縁をつけようとしているのだろう。

 まわりにる人間もいれたら、9人か。

 取り巻きということなのか、そちらからは若干のあきれが伝わってくる。

「はいここ!」

「け、景」

 止まったのは、大きいどざぶくろが立てかけてある場所だ。

 赤いグローブをつけた絵柄がこちらを見ている。

 変わった武器だ・・・これは威力が落ちるのでは?

「大丈夫! わたしランキング1位だよ、それ見ても勇気あるおのこは裏路地でお相手してもいいかな!」

「もう、挑発しない!」

「どちらにしても遅いようです」

『ふにふにしないの』

 と、鈴ちゃんがグローブをとりあげ元の位置にもどした。

「姉ちゃん、嘘はいけないなぁ。それは俺が更新したんだぞ、さっきな」

「うそ!」

「ほら、お相手してくれるんだろ?」

「まぁ本気でやればあんたなんて、それに証拠あるの?」

「やっちまいな、黒木」

「お、おう、じゃあ任せてもらうっす」

「で、姉さんたちはそれでお茶してもらえるんだろう? 裏路地ってのは、がきだけになるかもしれないからよ~く考えて欲しいなぁ」

「そ、そんな」

「まかせっろって!」

 どうやら、がたいがいい人が一番強いはずだが、仕切っているのはこっちの刃物男みたいだ。

 はっきりいってよく分からない上下関係だ。

 こちらに貴族はなくても上下関係はやはり存在するようだが、見たところ制服?

 先輩というやつか?

「あなたがリーダーなのですか?」

「ああ、がきには聞いてねぇよ」

「全然弱そうだ・・・、ナイフ程度でこの人に勝てるとは思えない、動きも素人・・・。不思議です」

「ああ? 殺すぞてめぇ」

「殺す?」

「「「「!?」」」」

 おっといけない、これは脅しって教わったばかりだ・・・

「・・・・・や、やばくないか」

「お、おい、・・・始まってんぞ!負けたら承知しねぇ!」

「う、うっす!」

「景?どうしたの?」

 きょとんとなってるのは景さんだった。

 一瞬だけど殺気を感じ取ったのか?

 まわりの数名も分かる人と分からない人がいる。

 これは、不思議だ。

 そうか、命に係ったことがあるかないかでその反応が別れるのか?

 あとは、見てくれと勢いだとすると、確かに奇妙な格好をしている。

 なんで耳にあんなに穴を開けているんだ?

 武君以上にまゆが細い・・・。髪の色はなんと金。派手だ。

「る、瑠音君?ひょっとして~」

 景さんは僕に確かめようとしてくるけど『759点、あなたは世界チャンピオン!』

 ちゃらら~とかき消された。

「うっしゃ!!759点!」

「「「「おおお~~」」」」

「勝ったな、君たちがここでやめるならカラオケですま」

「冗談! はぁあ!」

『821点、あなたは世界チャンピオン!』

「821点!景! さすが!!」

「さすが空手道場のあととり娘」

「空手・・・」

 鈴ちゃんは相手を選んでいっているようだ。

 意外・・結構しっかりしてる。

「びびんじゃねぇ・・代われ」

「う、うっす・・・」

「ちょっとあんた・・・」

 このとき僕は理解した。

僕でも分かるように絵で禁止されているそれを後ろの男から受け取った。

・・・狂気という意味で支配している。

 あの大柄の人はあくまで正々堂々としていたのですが・・・

「ほい、891!てことは、俺たちの勝ち、なぁみんな!アーハハッ!うける!」

「こえ~さっすが・・・」

 場が飲まれる。

 はぁ~なるほど、狂気というのは何をしでかすか分からないからか。

「何がさすがよ!!」

「ひ、卑怯だよ!」

「はぁ? なに? カラオケだけじゃ嫌なわけ?」

「り、リーダー。その辺で、また停学に」

 点数を見てみてもいまいちぴんと来ない・・・。武器を持ってあの程度ならオークに食われてる。

 オークよりすごい点があるとすれば、あの素材の鉄と振り方くらいだ・・・。

 しょぼい・・・

 認められるとしたら、あの国家権力に該当するかしないかわからない武器?を自然に持っているということくらいだ。

 そんな冷静に判断していると、景さんが僕の横に並んだ。

「いいよ・・・静、わたしこういうやつなれてるし、先いってて、できればさ、ルイン君も手伝ってくれないかな・・君、強いよね? その呆れ顔いまは頼もしいかも」

「「え!?何言ってるの!駄目だよ!ってどっちも」よ!」

「シンクロすげ~どう?」

「はぁ?、俺らとやんの?」

 驚いたことにこの中で一番身のこなしがいいのは、景さん。

 そして、結構場が数を踏んでいる目をしています。

 叩きのめすのもいいのですが・・・

『ちゃらら~』

「ルイン君?」

 僕は無言でそれに挑戦する、簡単だ・・・倍くらいでいいかな?

 バシューーン!!拳がめり込んだところを中心に布の張りが耐えられなかったのか敗れてしまった。

『2100点、あなたは世界チャンピオン!』

「勝てばいいんだよね?」

「「「「・・・・・・・・・・・」」」」

 景さんも目が皿のようになっている。

 がたいのいい人、その人に千切れてしまったグローブを放ってやる。

「まじか・・・よっ!」

「おい!何よけてんだ!!」

「すいやせん!」

 その間にも歩をすすめ、4人が通れるくらいの人垣ができたのを確認し、抜けようと思うけども、さすが狂人。愚かなことこの上なし。

「僕は、手加減しないですよ? それ出したら、犯罪者。じゅうとうほういはんですから」

「び、び・・・」

「出したら・・・」

 そういって今度は前方にいる人間に魔力を込めて殺気を放つ。

 所謂、スキルでいう威圧だ。

 いままでの気迫といったものではなく、正しく一人ひとりを意識して魔力もあてる。

 あ、しまった、景さんがいた・・・

 無論中断したが「「「「どさ・・・」」」」

 とあてられたものが、スキル解除によって緊張が解かれ尻をつく。

「さ、次です」

 そういって景さんの手を握った。

 びくっとしてたけどしょうがない。

 たぶん、大丈夫だよね・・・魔力はあててない。

 心配することも数瞬で握り返してきた。

「ほら、いくよぉ~」

 景さんも意図に気づいたようで、後ろでほうけてる二人を呼んでくれる。

 はっと気づいたように慌てて追いかけてくるのを見守って撤収だ。

 出口に差し掛かったところで二人も疑問を口にしていた。

「あれって・・・どうしたの、みんな驚いちゃたの?」

「わ、分からないけど、景・・・やめて」

「どもども~♪」

 景さんはでるときに後ろに振り返って挑発していた・・・

ちょっと鈴ちゃんの気苦労が分かった気がする。

「二人とも大丈夫でしたか?」

「う、うん、ちょっと怖かったけど。かっこよかったよ」

「そうですね、大したものでした」

「いや、瑠音君が!」

「そうそう、景はいつものこと!そろそろ離そうか」

「いやだ!」

「け、景。わたしに返して」

「静からもらいなよぉ」

「し、静は同盟者」

「じゃあ~さ~」

 手を離した景さんが僕の方を握ってきた。

「ルイン君って彼女いるの??」

 すがすがしいくらいの笑顔だ。

 今日一番じゃないだろうか、嫌味が全くない。だけど・・・

「なんですかそれ? 彼女?誰のことです?」

「「景!!そういのじゃなっかたのに!」

「しらな~い♪」

 本当に元気な人たちだと思う。

あんな理不尽な目にあったというのに。

あっという間に姦しくも朗らかな雰囲気に戻っている。

 なんというか、やっぱりここの世界の女性は逞しい、そして、ほほえましいなぁと思った。

本当に読んでいただいているかた、ありがとございます^^

ただ、お気に入り増加はとうの昔にとまりなくなって、感想とかももちろんないという事実をしっかり受け止めようと思います。アクセスがあるということはまだ、付き合ってくれている方がいるということなで大変嬉しく感謝しています。これは本当で、悩んでいるとこでした。前に後書きしましたが、方針を今週いっぱいの状況で決めようかと思います^^

大まかには、このままざっくりのものと平行して本気がきをちょこちょこすすめる。

こちらを停止して、本気がきに集中する。といった感じです!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ