初夏の春
「地球人恐るべし・・・賢者の集団」
「異世界人恐るべし・・・ニュータイプの集団」
「「え?」」
「「内緒にッ!」」
「あははは」
「ふふ」
遊んだあと、舞さんとは深夜まで話しこみ、そんな結論に至った。
ふふ・・遊んだ。
コホン。
地球人は魔法、魔力を知らないけど、物の本質や変化、そういったことをとことん突き詰めて化学を生み出した。
その結果があの空とぶ飛行機から、銃や、生活に至るまで便利になっているという。
先人の絶え間ぬ努力と知識の探求。エルフを超えている。
火が燃える理由なんて考えたこともなかった。
逆に舞さんは、魔法や魔力は御伽噺と思っていて、言葉のあやや比喩でしかないと思っていたらしい。それが現実に見えて、興奮してるということだ。
簡単な魔法は誰にでも訓練すれば使える、知識も向き不向きがあるけど努力しだいで魔法よりはきっと簡単、いやいや!などとやり取りをしながら、おかしな会話もした。
結局二人とも興奮が収まらず、二人で色々話しながら床に就いた。
「今日は一緒に寝よう!」
「え、もう13ですから、まぁ、でも」
と言うときょういちのスピードで
「ばぁ!」
ともぐりこんで僕を抱きしめた。
今のもかがく力かときくと
「ある意味火事場の馬鹿力って魔法が関係してるのかもね、ま、いまどうでもいいけど」
と、またわからないことを言っていた。
知識、どうでもいいことまで奥深く感じる僕は精進あるのみだとあらためて思うのだった。
「・・・・ってはやいなぁ・・・」
舞さんは、そんな僕を差し置いて、すーすーむにゃむにゃと寝ていたけど。
「お、おいしぃいいいい!」
朝を通り過ぎ昼まで寝過ごした僕と舞さん。
安眠。久しぶりの安眠だった。
初夏でも隣には高速回転している扇風機なるものが風を送って快適な眠りだったのもある・・けど、これもあれも舞さんのおかげ。
そして今、朝食にしては遅い、ランチというご馳走も
いつか恩を返さないと。・・・・うまいぃ!
「そ、そうかい? そんなに喜んでもらえちゃ、料理人冥利だね」
というのは、恰幅のいい姉さん、あねさんというらしい。
「こんなの食べたこと無い! おいしいいいいぃ!」
「あんた・・・ルインちゃんだったね・・・その。いつでも食べにきな。ただでいいよ」
「なによぉ、わたしには説教しかないの? わたしのは!」
「ちょっとまちな・・・ったく、寝坊してずるやすみしてるあんたほど暇じゃないんだよ。どら猫」
「だ~か~ら! ずるじゃなくて、許可もらってるの、ルインちゃんのために」
「なら、面倒は見とくから行ってきな!」
「断わる!」
「これなんていう料理! えっとあねさん?」
「こ、子供にはみっちーって言われてるよ!」
あれ?聞いていた情報と違うけど・・・まぁいいか。
「みっちーさん! これなんていう!!」
「ほら、口の回りふきなぁ、ったくなんて破壊力だ。そりゃハンバーグ定食だよ、舞、笑うなら作らないよ」
ごめんごめんと、舞さんは笑いながら答えていた。
「うまいぃぃ~、生きててよかったぁ~、この丸いやつも卵っぽいのもうますぐる~」
「そうかいそうかい!・・・やっぱ子供はハンバーグ定食だな・・・ってなんだい猫」
「猫じゃない、あげないわよ・・・」
「馬鹿いうんじゃないよ。とりゃせんよ。その代わり、あんた一生料理すんな」
「はぁ?今までと逆じゃない?」
「この子の舌はうちの料理で覚えさせる。お袋の味はいただくよ、それで御代はゼロだ」
「っぐ・・・お袋の味・・・わたしのは・・・インスタントに」
「そりゃかわいそうだ、そうしてほしいなぁ」
そういうのは、金髪で、背が僕と舞さんの間くらいの女性。
「エリまで・・・しょうがないなぁ・・・こんな顔見ちゃね」
「本当に、いいくいっぷり」
「えっと・・・」
「あ、枝里っていうの、バイトだよ」
「バイト? 冒険者なのですか?」
ハインドとかいう職を持つ冒険者がいたような・・・
「え? 冒険者? ちがうちがう、自給で働くメイドみたいなものよ」
「メイド!! なるほど、随分なメイドがいるのですね、怒られますよ?」
本とにおおらかな国だ・・・
「あははは、ちょっと難しいけど面白いってことでOK」
「何を言ってるか分かりませんが・・・おかわりとかぁ・・・そのぉ」
「ほらよ!」
「ありがとう!! おいふゅいいいいいいいい!」
「ってそれわたしのでしょ・・・まぁいいけどむひゅひゅ」
「あんた手出すんじゃないよ・・・分かってるとは思うけど」
「ひゅーひゅーひゅー」
「ったく・・・」
「それより、わたしは適当でいいから、お持ち帰りでハンバーグ定食3つよろしくね」
「なんだい? 3つも? 太るよ?」
「ちがうよ! 頼まれたんだよ」
「そうかい、ならあとでよんな、すぐは食べないんだろ?」
「今作って、あつあつがいいから」
そういって僕に片目をつぶってみせる・・・
つまり僕のためだ・・・
「舞さん」
「なんだい、お土産か?それとも食いしん坊なのか?」
「すごい嬉しそうだよ、作ってあげなよ」
「そりゃ御代をいただくからにはね・・・って何てかおしてんだい」
すみません、嬉しくて!
3つもあれば、あっちでも食べれるし!
もちろん無限収納に入れておくから。
「ちゅ~しちゃうぞぉ!」
「「パン」」
「やめな」
「やめてください、穢れます」
はっっとなる言葉だった・・・
汚らわしい子、忌み子、多少は気になるし、こちらの人は生き物を殺すこと自体少ないと聞いた・・・
「・・・・舞さん。僕は。ごめんなさい」
「なんで坊やがなくんだい!しちゃうぞ」
「しちゃいますよ!」
「三人でほっぺに!大丈夫私たちはわかいお姉さん、ちがう?」
「「「よし」」」
「え・・・・ええっ!?」
「やだ、照れてる」
「ボス、そういうの言わないでください、余韻が」
「ぷにぷにって・・・ぷに・・・」
なんておおらかな人たちだろう。
緊張感というものがない。
春のような国だなぁと僕は思った。
その春のような国で、岬町というところに移動する。
目的は買い物がメインと滞在場所の確保、そして学園に通うための準備だ。
この国では、だれもが子供の間行くというより、行かなければならないらしく、僕も漏れないそうだ。
「僕はこの国の人間じゃないのにいいの?」
ってきくと、舞さんは、そういう特別枠があってねと話してくれた。
「内緒だよ、拉致にあったってことは設定として必要だし、私以外であのこといっちゃだめよ」
と、真剣な表情で言われたので真剣にうなずき返した。
そのあとも、色々な条件を言われたがどれも簡単だった。
理由が分からないものもあったけど命の恩人に匹敵するほどの協力者の舞さんの言うことは絶対守ると、誓いの礼をして誓った。
「うひょ~・・・胸がちくっとするけど、嬉しいぃ、わたしの騎士、王子様」
と抱きついてきたから問題ないだろう。
さて、岬町・・・海沿いに面してた港町。といってもメインの街は一つ先の港町らしく、ここはおもに漁業を営む街だそうだ。
ただ、僕にとってはやはり新鮮なものばかり。
整った道、整列するように配置された家々、商売を中心にした商店街。
アスファルト舗装された道路沿いには、独特の家、鎧のような屋根に垂直に立つ木製の家、植えられた庭木は街路樹、景観のためだという。
小さいと聞いていた商店街には冷やすためのケースに並べられた新鮮な魚。
あげものという食欲をくすぐる露天。
服もいろんな色をふんだんに使った繊細なデザインと種類。
驚きすぎて息をつく暇もない。
舞さんが手を引いてなかったら迷子になっていたかもしれない。
この年で手を引かれるのは恥ずかしいと言ったけど背も低いし、もし勘違いされるとしても親子には絶対見えずに役得だからと譲らない舞さん。
このためだったのかとその優しさに感謝の念しかわかない。
「本当にこれで?」
「いいから、はやく着せて!」
「・・・・これはなんて書いてあるのですか?」
「あ、あいら」
「はいはーい、教えてあげるね!これは信頼の証って書いてあるの!」
「なるほど・・・じゃあ着てきます」
「・・・・」
試着室でTシャツを着て、ズボンをはいた。
これで変な目で見られるのも少ないよね!と着ていったら、舞さんも同じTシャツを着ていた。
「これでお揃いね!」
「はい、どうですか?似合いますか?」
「き、君これ「と~ても似合うよ!」今から見せ付けようね!」
店員さんが何かを言いかけていたけど、舞さんの言うとおりにした。
他にも服や下着を店員さんと舞さんが競うように選んでくれた。
たまに険悪になっていたけど・・・
「いいかい、これが普通の服、外に出るときは特にこっちから選ぶんだぞ!」
「はぁ・・・」
「てへ」
「ったく、最近の若い女子は・・・この少年わけありだろ? あんな傷みたことないぞ」
「傷??」
「あ・・・」
「あんた知らないのか?」
「だって、ルインちゃんは着替えとか見せてくれないし」
「うん、一生知らないでいい!」
「そういわれると気になるぞぉ! 今日はお風呂に入りましょ!一緒に!」
「い、いやだ」
「あんた・・・」
「うそよ、知ってるわ、見てはないけど、ボブから言われたの。ルインちゃん。どんな体であろうと素敵な王子様ってのは揺るがないから。なめんなよぉ!」
「あ・・・そうなんだ・・・」
「空気読んであげろよ坊主。何があったか知らないけど、良くも悪くもあのねぇちゃんは頼りになる」
「空気を読む?」
「そうだ、それくらいできる年だろ」
「す、すごい技術だ」
「あはははっ! おっちゃん変なこといわないの! さて、いくよ! 次々!」
車まで戻りいったん服を置く。
収納しましょうかと?と尋ねると、楽しみが減るでしょと断わられた。
最初は意味がわからなかったけど、雑貨屋さんや食材など買っているうちにくるまがどんどん埋まっていく。
それが楽しいんだと気づいたら、買い物が楽しくなっていた。
そしてペンションかっちゃった!という御家に着いた。
水色っぽい家、とても綺麗だし、かわいらしい家だ。
海からやってきて商店街、住宅区と扇状になっている町並みが良く見える。
僕らの上のほうにも山沿いに住宅がちらほらみえる。
海から見るとここは山だったんだなぁ今になって思うのも、車のおかげか。
「どうかな?」
「とてもいい景色です、ここに僕も?」
「私とね♪たのしむぞぉ!」
「はい!」
ベランダつきの部屋を僕に与えてくれた。
この上には屋根裏部屋という星が見える部屋があるからだそうだ。
「でも寝る時は一緒に寝ようね!」
「いえ、それは大丈夫です」
と答えると、心底嫌がっていたけどたまにならと答えるとくるりと振り返り
「言質とったぞ!」
逞しい・・・
その後、ベットが着たり、家具が着たりしたが、まったく問題なかった。
ここにおいてと舞さんが言えば僕が無限収納から配置し、ほいそらと、配置が完了したから。
そして最後の荷物、机が来た。
「海に近いほうがいいよね!」と配置したその机の上に、かばんと靴下ハンカチをおいてくれた。
「ルイン君、残念なお知らせとお願いそして、いい話がある。座って」
「ざ、残念?」
お茶を持ってきた舞さんの前に座り、身構える
「まずね、わたしは一応軍人、帰ってこれない時があります。そして明後日からまた出勤。基本的には8時から19時が私の勤務時間、遠出の時は帰ってこれないの。これが私の出勤カレンダーね」
「あ、そういうことですか! ご苦労様です」
「むぅ・・・そこは行っちゃいやだっていうとこだぞ!」
「いや、はい・・・でも会おうと思えばすぐに」
「そう、さすが話が分かる!」
「でも人に見つからないようにするためには」
「そこが問題でも大丈夫!そのために今日詰め込んだスケジュール!そして明日、基地へ一緒にいきます、正確には私の部屋ね」
「どうするの?」
「まず、魔法を使わず行って、部屋にこれを仕掛けるから」
「これは?基地にあるのに似てるね」
「これはカメラっと言ってね、この前説明したこれに部屋の映像を写すものなの」
「ほうほう!」
「これを仕掛けて、わたしがいいよってサイン出したらルイン君が飛ぶ!そしてわたしが抱きつく!また飛ぶ!あら不思議!わがホームへマイホーム!」
「・・・最後のほう、意味がわからないのです」
「帰ってくるってことだってば!」
「なるほど、いいと思います!」
「でしょ! そうとは分かれば、明日はよろしくね」
「はい!」
翌日、僕は舞さんをお手伝いしつつ、カメラの仕組みを教えてもらった。
原理などは分からないけど、この技術は危ないのではと聞くと、自分の部屋だからいいの!それにルイン君に見られるならむふふ・・とちょっと危ない表情をしていた・・・
なんだろう、時々本当に舞さんが怖い・・・
僕の部屋についてないか確認しておこうと思う・・・
ちなみに、合図は発信機と受信機が一体になった小型のものを首からぶら下げることになった。
そしてぴかっとする箱を前に抱きつかれた後、写真というものをもってきた舞さん。
とんでもない美術力だか、これもカメラという道具。
はてしない・・・・文明だ。
あの一瞬で・・・
でもこうして僕は居場所と宝物・・・
はにかむ僕と舞さんがうつる、とってもあったかい写真いりのの絆だから。
僕は何度も開け閉めして、それを見た。・・・・舞さんには秘密だけど。
始まる生活・・・
これからもきっとこんなに楽しい時間が・・・
初夏に春のような気持ちだった。
内容をこり、練るにしても、いきなり減らしすぎはあ~あと思わせてしまうとおもい^^:
その気持ちはわたしも何度もあるのであげときました。
更新の感覚と練り直しはブクマや評価とアクセス等を見て調整していきますが、途中で投げ出しはしないので応援してくれる方、よろしくお願いします┏○))ペコ




