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根回しととんぼがえり 共有者1

「リエンちゃん、呼ばれた理由は聞いているわね?」

「はい・・・」

 現在、別宅謁見の間でお母様と対面中。

 要件はわかっているけども、この部屋には似つかわしくないものが多い。

 テーブルに、食事、飲み物がすみによけられた格好だ。

 親衛隊の人数が5人しか居ないのもそのため?

「本当は立食パーティの予定だったのよ。見てわかる?」

「あ・・「あなたのためのよ」・・・、す、すみません、う、嬉しいです」

 僕のために・・・

「謝るのはこっちよ。でもシンラ様の言葉は絶対なの。どうして呼ばれたかは私にも分からないわ」

 一瞬、浮かれそうになったけど、お母様は疲れているのか、目じりをもみつつ言葉を促そうとしている。

「何か心当たりは?・・・ということでしょうか?」

「そうよ。ここにいるのは親衛隊とバリスタとギルバート、贔屓目なしにわたしの側近中の側近のみよ。親衛隊も全員じゃない、さっきまで全員いてまさにってとこだったのにね」

「気にせず話してくれ、興ざめとはこのことだがそうも言っておられん」

「この前の大侵攻のこととかでは?」

「違うわね。シンラ様はそんなことで起きて話すなんてことされないわ。あなたの父、ゼンの時もわたしには言伝があったのみ、それでも異例のことよ」

「では誰も?」

「「「こくり」」」

 みんな楽しみにしていたのか・・・かなりのハードスケジュールの中、頑張った感がある。

 中には眠そうな人まで。

 これにどう答える・・・

 親衛隊の中でも側近中の側近。ルミエナ様を初めとする5人に、ギルバート様、そしてじぃ・・・見事に文官がいないな。あ、ターニャさんがいる。

 え、親衛隊だったの!?

 ニコリ

・・・・どう返そう・・・あはは、ほんと・・・わかんない人だ・・・

神様を信じるしかないかな、どの道隠し通すこともできないし、信頼できる人でもどこまで話せるかは試しておきたいとこだった。

「突拍子もないことを言ってよろしいでしょうか?」

「もちろんよ、リエンちゃんを信じるわ」

 待ってましたと頬杖に足を組んでいたお母様が身を乗り出した。

「では、まず現状をお聞かせください。このイルの里、エルフの国、シンラバンショウについての状況を」

「どうしてだ? リエン様は党首になりたいのか! ならわしも協力するぞ!」

 何を勘違いってかあきらめてないの!?

「いえいえ! そういうわけではなく! このまえの大侵攻おかしい点がありましたのでそちらには気づいているのかと・・・」

「そうですか・・・」

 落胆しないで・・・。

 それは無理だよ。

 お母様までため息をはいているのを僕はジト目で見上げる。

 コホンと咳払いをするギルバート様・・・

「無論よ。現在その調査に当たっているわ。どうもきな臭いことになっているのは事実よ。それはシンラ様も知っていると思うし、シンラ様の特別な諜報部隊にまかせているから問題ないはずよ」

「そうですか・・・で、状況は」

「もし、あれが誰かの仕業でけしかけられたとしたら、到底見過ごすわけには行かないわ、恐らく報復を何らかの形ですることになるでしょう。ただ、攻め入ることはしないといううよりできないわね。それは分かるわよね?」

「ええ、シンラバンショウ。それは内側にのみ作用するもの。数の違いですね?」

「すばらしい」

「バリスタ殿」

「すまん・・・」

 合間合間にじぃが気になるけど無視しよう・・・

「それに、私たちの強みは魔法よ。精霊魔法も無論ね。私たちが最大でできる交渉は魔封鎖よ、それが一番効果的」

「ただ、それをするにしても相手の特定が必要、そして備えが必要だ。残念なことに魔法の研究も進んでいる。私たちの価値は、あくまで外交価値だが低下している。それは、その・・・」

「リエンちゃんには耳が痛いかもしれないわ、いい?」

 なんとなく想像はできている・・・

 こちらは、小さいころからそのことと共に生きているから。

「どうぞ」

 迷いなく返事する僕に親衛隊のメンバーはほっと息を吐き出していた。

「ハーフエルフに関連するわ」

「予想はしています。どうぞ・・・」

「ハーフエルフを忌み嫌う、その理由が近年では変化している、今回の大侵攻が誘発されたとする可能性。それも外部のハーフエルフが関与しているのではないかと考えている。無論やぶから棒にではない。そういった組織があるのだ」

「組織!? それは初耳です!」

 僕は驚いた。

 ハーフエルフ、その数はシンラバンショウでは50名もいないはず。

 じゃあ外部?

「これも大人のみが知っていることよ。組織名はミカヅキよ、別名ルナクリシエだったかしら?」

「愚かにも、勇者の史実に登場する青い星のことをさしているそうだ。『我等が痛みは半月にも届かぬ、かのツキの如く』だったか」

 そんな組織があるなんて・・・

 だからか・・・ハーフエルフは外へ出してもらえない。

 シンラの首都にいる理由って・・・

 じゃあ、本当の忌み子の理由って!

「だからですか!!?」

 みんなぎょっとしていたし、僕も自身の声が大きいことに驚いた。

「ご、ごめんなさい」

「違うのよ、そうじゃない。大人になればそういう目で見る人も多いけど、子供の時にあなたのように戦場へ出されるこはいないの。わたしがひどいのであって、他は違うのよ。・・・」

「僕だけが違う? 本当に? とてもそうは思えない・・・扱いでした」

「っぐ・・・」

「・・・・最近の事情ではしょうがないとは言え、すまないことばかりだ」

「そうね・・・わたしとゼンの子供でもそうなのだから」

 え・・・どういう意味?

「お考え違いをしているのは、私たちのせいかもしれませんが。ハーフエルフ全体を忌み嫌っているのではないのですよ、その証として、ゼン様とエレナ様は愛し愛されあなた生まれてきたのです。これは業です。私たちの中にも家族をミカヅキに殺されたものがいます。逆にハーフエルフの友人もいます。ただ、私たちの職務上、原因である敵を憎むのは・・・いえ・・確かに業なのでしょう。それも下級であればあるほど、多くの友人を失うことに対して耐えられない業。お許しください、我ら前線の業なのです。ひとくくりにエルフの大人全てがハーフエルフだからと忌み嫌うものではありません」

「あなたは・・・希望よ」

「私たちにとっては救いでもあります。薬のような劇薬でしたが、あの姿、ハーフエルフであり、才能をお持ちであり、英雄の子。嫉妬、尊敬、畏怖、業にあらぬ恨みつらみ。どう接していいか導きがありながらも、守人へ挑戦され、御年で命を懸け同胞を救う姿勢。まさに衝撃、劇薬。あのときは後悔でしかありませんでしたが」

 分からないこともある。

 だって僕はいい思いを知らないから。

 でもこの想いに嘘はない。

「内部の話とこことをまとめると、エルフの成長段階でリエン様のように重荷を背負わせることはなく、シンラにいる子供達は何も知らされずに成長する。ちょっと魔法が苦手な子としてし認識する程度ですむ。大人たちも掟によって厳しく戒められる。そもそも集落の親は人間と結ばれたものだからそういう偏見もない。問題があるのはイルのように外部との接触が多いものたち。その中でも戦闘をしているものたちだよ」

「敵になるハーフエルは専ら外部で生まれたものが多いのだ。ハーフエルフが外部で扱われている待遇はひどいものだ。そこから生じるのがあらぬ誤解、ひいては勘違いの集団までできるといった具合だ。エルフの里は確かに堅固であり、そこそこ豊かである。だが、受け入れ始めたらどうなる? おそらく入りきれん。かといって結界の外に暮らせといえるか? 言えまい。だから外から来た人間と恋に落ちたものへは必ず掟を聞かせる。婚姻し、子をなすならばシンラへ定住せよと。定住できず外へでたいならば二度度戻れぬといって聞かせる。エルフと人間との子は、生まれる感覚が違いすぎるからだ、こちらがエルフ同士で生まれるのが一人の間に、外では何倍も生まれる。特に男性エルフと女性の人であるならばなお更。純粋なエルフは子をなすのが難しいのだよ」

「・・・・」

「非がないとは言わない。実際、どうしても贔屓目で見てしまう。強いものに憧れ、賢いものを見てしまう。君には・・・酷すぎて分からないくらいに、いい訳じみているだろうが・・・だが、もともとありえそうな火種は内部では君を除けば、君を除けばだぞ・・・そのくらいだ。最近変わってきたというのは種族の強みを外部へ流出しているという事実。それはハーフエルフの増加だ。これは動かない事実だ、そこを分かってほしい」

「「「・・・・・・・・・・・」」」

「ふぅ~~~~」

 僕は力が入りすぎている。

 けど、みんな嘘は言ってない。

 そんな目で見ないでほしいし、そこまで聞いたら僕が駄々をこねているだけのようだ。

 それに・・・良かった。

 僕以外のハーフエルフは思った以上に救いがありそうだから。

 外は僕では分からないけどこれからの目標になる。 

だとすれば、シンラ様に会うとしても、仲間は多いほうがいい。

「気にしないでください。分かりました。みんなの誠意は伝わりましたから」

「りえんちゃん」

「大丈夫です。どうぞお続けください」

「「「「・・・・・」」」」

「・・・・およよ」

 ターニャさん・・・泣いてる。涙もろいな・・・

「今、その均衡が危険な状態なの。エルフとして救出も考えてはいるものの、逆に利用されもかねないって話も割れていてね」

「対応が難しいですね」

「ええ・・・今回のこととあわせて、隠れ里の状況はそれくらいね。でもだからといって数百年に及ぶ眠りからわざわざ目覚めて指示するとは思えないわ、私たちの生きる世代と任されているのだから」

「なるほど・・・結構なことと思うけど・・・」

「そうよ、けどそれが勇者様との約束らしいのよ」

「約束ですか・・・」

「あなたも会えば分かるわ」

「?」

「ワシを見られても困るぞ。あったことのあるエルフはエレナ様以外は諜報部隊のみだ。その部隊とは面識があるようでない。覆面をしているからな」

「そうなのですか・・・かあさまはどうして?」

「ぜ、ゼンがしんじゃったときにちょっと腹が立って・・・」

「いえ、もう大丈夫です」

「そう、そうね、あはは」

「なら・・・わたしもですね」

 僕は覚悟を決めた。

 シンラ様に会う覚悟を。 

秘密を共有する仲間を得ることを。

「リエンちゃん?」


「かあさま、少し魔法を使っても?」

「? ええ」

「無空弾」

「「「「!?」」」」

「そ、それは!?」

「じく、時空魔法かしら?」

「はい・・・」

「お母様は魔力量が分かりますよね?」

「分かるわ・・・」

「では最大の魔力でこれを放出します。危害はありません」

「!!!!」

「なんとも不思議な空間ですな・・・」

「こ、これは・・・わたしより・・・ど、どうなのですか!」

 ルミエナ隊長だけは違う反応をしていた。

 わなわなといった状態からかあさまへ叫んでいる。

「わ、私と同じくらいある・・・いえ、私以上よ」

「な、なんですと!?」

「ハイエルフでもないのに!?」

「僕の魔力は上位です」

「!?」

「上位・・・ですと」

「これが上位!?  飛びっきりの上位ですよ! そんなのありえません!」

「す、すごいぞ。これはすごいことだぞ」

「さ、さすがです! 天才ですよ! これなら精霊も契約したがるはずです!」

 おお、みんな驚いてる。

 かあ様よりあるって僕でも予想外だ!

 興奮気味だけど、そっと魔法を解除した。

 かあ様きっとほめて・・・え?

「・・・・? どうされました?」

 ミシミシ

 椅子の肘掛が立ち上がるかあさまの握力に耐え切れず悲鳴を上げている・・・

「どうして黙っていたの? いつから?」

「何を怒って?」

 ギルバート様が身を乗り出し、僕との間に入ったけど僕も大混乱だ。

「え? え?」

「お、落ち着くんだ。顔だけも!」

「いつから使えたの!? 言いなさい!」

「お、おかあさま?」

 すごい怒ってるとかそんなんじゃなく・・・悲痛だった・・・

「なら! なら!! あなたはあんな禁忌を使う必要はなかったのよ!! エルフは誇り高き戦士でもある! それが使えるならあなたがあの禁忌をつかったのは裏切りよ! ハーフエルフだからとわざとなの!? そんなにぃっそんなに・・・!」

 あ、しまった・・・

「ち、違います。あの時そんなことできませんでした! 僕は一度死んでからこうなったのです・・・かごをいただいて」

「「「「「!?」」」」

 あ、しまった加護はいうつもりなかったのに・・・でも今のしょうがない!

「本当に?」

「本当です・・・精霊に誓います」

 少し見つめあった後、ギルバート様が場を沈めてくれた。

 びびった・・・

 人生最大で失敗した・・・

「加護・・・ですって、見せて」

 ちょっとすねているように赤い目をこすってこちらに促している。

 見せてとはギルドカードのことだろう・・・持ってないことを伝えると、鑑定用の使いきりの札?みたいなのをくれた。

「はい・・・これでいいですか?」

 ひそひそと、高価な魔道具だということが聞こえるけどぱしっととられてちゃんとは聞けない・・・それに不思議な感覚を感じる。

「そ、創造神??」

「聞いたことございませんぞ・・・?」

「恐らくですが・・・」

「なに? どうしたの?」

「さ、さすがでございます。精霊語でしょうか? 私たちには何を言っているかわからないのですが」

「なに? わしは普通に聞こえるぞ、だが、ギルドカードには乗っていないようだが」

「恐らくそういう加護なのだと思います」

「なるほどね・・・・結果から言えば助かったからいいけど、どうして前に助けてくれなかったのかと憤るのは間違いだわね・・・そうなると蘇生していただいたのは?」

「おっしゃるとおりです、この会話についても隠蔽と必要最低限になるように自動補正されると聞いています。じいに聞こえているのはかあさまへのつなぎだと」

「ありがたき幸せ!!」

「順応早いわね・・・バリスタ、わたしはまだ混乱中よ、しょうじき疲れてきた・・・」

「一応わたしにも聞こえている。これは父として・・・だろうか」

「・・・・まぁそうなんじゃないですか」

「冷たくはないか・・・」

「話しても大丈夫そうですね」

「ええ? まだあるの? 十分な理由・・・いえ、結果的に言えばそれをしても勇者様には及びもしない。シンラ様が興味を持つとしたら・・・ってまさか、リエン!」

「はい、僕はかの勇者の国に転移できます」

「「「「「ええ!?」」」」」

「え?!」

「ええ!?」

「なんと!?」

「「「「「!?」」」」

「聞こえているの! あなたたち!」

「ええ、いま、確かに勇者の国に転移できると・・・」

「あれぇ? あ、甘いよかみさまぁ・・・・」

「このことは他言無用! 貴様らの命よりも重たき誓いを立てよ!」

「「「「はっ!!」」」

 シャリン!

 お、おお、お見事です・・・見事な統制って・・・そうじゃなくて!

「そこまでしちゃうんですね・・・」

「当然よ・・・・リエンちゃんそれがどういうことか分かる? もし他に漏れたらあなたはこの世界で狙われる存在になるわ」

「ね、狙われる・・・確かにそうですねきを」

「分かってないわ!「っつけま・・・す」」

「いい、勇者物語を読んでいたなら分かると思うけど、エルフの民にとっては勇者は勇者として書かれているわ。でも、当時、私たちをひどく扱っていた人間どもは、魔王として扱っていたの。これは大人なら皆知っていることよ」

「ま、まおう?」

「獣人族の間では神の化身として、それも獣の神ですがそう伝えられています。あらぶる神と」

「シンラ様は気に食わず、掟として交付内容は子供向けまでとしているの」

「史実はどうなのですか?」

「私たちにとっては本当に勇者よ。でももし敵からするなら恐ろしかったでしょうね、魔を断ち切る刀という宝物を使い、砲ずつという魔法、他にも覚え始めたらあっというまに存在しない最上位の魔法を開発、精霊も契約し放題、最後は命を掛けて本当の魔王も滅却したの」

「想像を絶する戦いでしょう」

「・・・・・・・・そうなのですか」

「その国にいけるということは、レアな装備品や素材があるのではないですか? もしくはそのような人物と会える・・・いやつれてこれるのでは?!」

「いくらなんでも・・・いや、考えるだけでも恐ろしいが・・・どうなのだね?」

「つれてこれはしませんが・・・・物ならば」

「「「!!!!!!!!」」」」

「もう、話してしまうしかないので、皆さんを信じてこれを。いくつかはお役立てください」

「「「「「わぁ・・・・」」」」

「「き、貴金属・・・」それも純金か」

「例えばこの指輪・・・かあ様、手を」

「・・・・き、綺麗」

「見て分かると思いますが、純の宝石ですってか、かあさま?」

「べ、別にいらないんだけど、確認のためにね!」

「たくさんあるので、そうですね、親孝行にもどうぞ、一応僕のですし・・・」

「ふぇ! い、いいのかしら! こ、こんな宝石いただいても?こ、これ、純よ?」

「なぜ敬語なのです。ふふ・・・初めてのプレゼントですし、良かった・・価値は分かっていただけて・・・あ、あとこれは・・・」

 指輪だけでなく、他も物色しそうな手をさえぎって・・・

「これは? 革のかばん? 綺麗に作ったわね。生産職も勉強してたのね」

「いえ、作ったものではないのですし?いつも使っている安物ですが、色とかはかあさまのスキルでご自由にしていただければって・・・聞いてますか?」

「宝石が消えちゃった! え、なに、まっくらよ!? そこが! あ、なんかあたる! 良かった、消えたとおもっちゃった!ってなに?え? なにじゃなくて! なに!?」

「お、落ち着いてください、それ、わたしの魔法で作ったアイテムかばんです」

「ええ!?」

「な、なんですと・・・」

「時空魔法が使えるから、できちゃったんです」

「ど、どれくらいはいるのですか!」

 って! ちかいいいいぃ!

 みんなちかいよぉ!

「えっと・・・魔力依存みたいだけど、僕は無制限に入る魔法が使えるのでこれはいらないですけど」

「な、なんと・・・・なんと・・・・」

「ああ・・・」

 ちょっとかあさまが、猫糞し始めたので半分ほど引っ込めた。

 全部出さなくて良かった・・・

 あくまで僕のだから、主張しないとね・・・

「バリスタ。別邸、僕がもといたところのほうもふかふかのベットにしてくれればこれをあげてもいいかも、お見舞いもかねて・・・」

「すぐに手配します! 金属かばん! それもアイテムかばん!」

「ね、ねぇ、・・・リエンちゃん、いえ、りえんちゃま! ほかにもあるのかしら!いえ、あるのよね!? さっきのは?」

「え、えっとですねぇ・・・・宝石は一応使い道がないのはこれで全部・・・・「本当に?」本当です!で、それに!錬金にも耐えそうな純度の高く魔力染まりもしてない金属が、貴金属というのですね! それもあります!」

「ごくり」

「こ、これぐらいでどうですか? 国の復興にど、どうですか?」

 どしゃんと言ったけど、今は壊れたテーブルにかまってる余裕はない!

「す、すばらしい子ね! リエンちゃまは!」

「・・・り、リエン殿。そ、そ、そ、そのぉ・・・」

「隊長! 抜け駆けは許されないですよ!」

「アイテムボックスなら、いらないですし、はやいものがちでどうぞ」

 パシシシッ!

「どけろ、貴様ら! 薄汚い手は切り落とすぞ」

「ひどい! あんまりじゃないですかねぇっ!」

「ちょっとそれ私がさきにつかんだのよ!」

「ねぇリエン様、これをアイテムかばんにかえれますか?」

 ターニャさん・・・賢い・・・そして近いよ・・・

「ああっと待って!きついし、あまりあると危ないから」

「そこまでお考えとは・・・・バリスタ。ありがたく頂戴いたしまする。ほら、散らんか!」

「じいぃ・・・卑怯だぞ、そのかばんこのリエンちゃまの愛用、貴様がかってあげたんだろう、許してやるからそれと交換しろ」

「なにをおっしゃいます。愛用だからこそお母様にと渡されたようですぞ」

「ぬぐ・・・」

 あわわ。。。ちょっとみんな?・・・

「み、みんなで話し合って決めてくださいかばんが古いし汚いのはあとで交換も受け付けますから・・・」

「さぁ、模擬戦の時間だな」

「そうですねぇ・・・」

「そろそろ実力の順位が変わる気がします」

「話し合いを・・・」

「「「「「もちろんです」」」」」

「か、かあさま。じいって・・・なに入れてるの!? それは一応国のために」

「ふふ~ん。どう? 似合ってるかしら?」

 駄目だ・・・目が宝石になってる・・・

「・・・付与とかも試せると思いますので、そこらへんも考えてから大切に使ってほしいで「なるほど! 付与がつけれるならば護身用として常備も致し方ないわね!」んだけど・・・」

「そうですなぁ! 国庫は・・・ま。安全を確保するために、これぐらいでしょう、そしてこれが不明金といったところで」

「そうね・・・まぁ、話が分かるじいは嫌いじゃないわよ」

「光栄でございます」

「あの、反対では・・・」

「リエンちゃん、あなたが持ってるのはこれで全部なの?」

「・・・・それでいいとおもいます」

 パンパン

「正気に戻りなされ! 全員整列! エレナ、あなたもだ」

「「「「・・(*゜ロ゜*)ハッ!!津・・・/////」」」」

 おお、初めてかっこいいと思った・・・ギルバートち、父上・・・

「リエン様、それらはありがたく頂戴するとして、今後は私を通していただきますようお願いします」

「そうですね、あと、と、とう・・・父上にはこれをあげます」

「あ、ありがとう・・・ゴホン///・・・では真面目な話の続きを」

「はい・・・」

「なによ、一人かっこつけて」

「あれですじゃ、これが悔しかったにちがいない」

「「ぷ」」

「お二人とも御ふざけが過ぎます。リエン様、どうかお気をつけ下され、価値は言わずともあなたの創造を超えています。いいですね?」

「はい・・・ち、父上」

「う、うむ・・・げほほっ!」

「「「「「・・・・・・・・ちっ」」」」」」」」

 結構な構成だなぁ・・・ここってまともな人がいないのでは・・・


「今後の予定ですが、明日、シンラへ向け出発いたします。護衛はここの全員、わたしは残りますが、バリスタ殿、本当に頼みましたぞ」

「む、無論じゃ、ゆ、勇者の国とか行って見たいなどと不埒なことは言わんぞ」

「まだ言いますか!」

「わ、わたしも行って見たい・・・」

「わ。わたしが護衛としてついていくならば」

「!?ありじゃないかな!」

 ないよ!! 絶対ない!

「静まりなさい!」

「「「「・・・・・」」」」

「私が一番先に決まっているわ」

「「「「「「ええ~~~~」」」」」

「何?」

 駄目だ・・・

「どの道、いま僕しかいけないし、これから先レベルが上がっていける保障もないですよ?」

「精進なされ!」

「精進です!」

「精進よ!」

「・・・・・・がんばります・・・」

 僕は気をつけることを学ぶべきだと思った。

 とりあえず、疲れすぎたので願いましょう・・・

 助けて勇者様・・・

 きらりん・・・


なんだか疲れてきました・・^^:

大変ですね、みんなもこういう思いをしているのでしょうね、尊敬します。

精進精進・・_| ̄|○

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