神埼 舞 少年との出会い
神埼 舞 少年との出会い
私は神埼舞。
日本人女性24歳のぴちぴちだ。死語といったものは前に出ていいぞ。
頭に風穴があくだけだ。
セミロングの黒髪に引き締まったボディ。胸もそこそこある。
顔だっていまどき珍しいきりっとした顔だ。
美人といってもおかしくない!
帽子をかぶれば若い男といった具合に、真のボーイッシュ女子だ!
戦闘も訓練の成果だけではなく古武術を幼少より習っていたから大得意だ。
ふむ、もう分かっただろう、進むべくして進んだ、舞ライフ!
テロ国際殲滅メンバーとして、颯爽と砂浜に駆け込んだ。
場所は日本の九州南端に点々とする無人島のひとつ。
綺麗なところだ。
ここにごみ掃除をしにきた。
テロ殲と略される私の部隊の情報だと、このあたりが一番あやしいとのこと。
つい1週間前。
愚かにも非道を繰り返してきた迷惑な隣国マフィアが、ドラッグの売買に飽き足らず日本へのテロ進出を図ろうとうろんころしていた。
それを油田開発で挑発している同じく迷惑な国に撃墜されたらしい。
よくやった! いつもなら賞賛し、たまにはいいこともなんて思うかもしれないが、拉致された他国の子供たちを乗せていた可能性があると入っていた。
塩が目にしみる。
世界の宝、子供を、そして少年を乗せていたかもしれない船を撃つなどと・・・
美少年がいたらどうしてくれようか・・・・
最近、国際的に多くなってきたテロ。
『へい! マイ、少しは手伝えよ』
声を書けるのは無粋な男。
『ふん、貴様たちの無駄についた筋肉が役に立ったろう。わたしは警戒に忙しい』
英語で話すのはおなじ上陸メンバーの一人、名前はケイン。
ありきたりで覚えやすいが、馴れ馴れしい。
だいたい、基地の男どもも、馴れ馴れしいし、暑苦しい。
がっちりした筋肉、がたいで喜ぶ女子はひ弱ですけべなびっちだと私は思っている。
『この様子では、ここは生きている人間がいるくそどもはいないかもしれないな』
そういうのは、101部隊の隊長、カーラン少佐だ。
『油断はしませんが、そういった情報が?』
わたしは背筋を伸ばし、近くへ移動する。
この人は、隊長。
新米ケインとは違う。
『ああ、油断はしないがな、今しがた連絡が入っている。救助ボートが発見され、幹部どもが捕縛されているらしい。その中に大物がいるそうだぞ』
『子供は!?』
『残念だが・・・ボートに乗り込んでいたのはごみ屑やろうばかりだったそうだ。だが、取引の後ではないかと推測もされている』
『そうですか・・・では、みんな無事なんですね』
『そんなわけあるまい。取引で全員が買われるとは思わないことだ。そしてそうだとしても、だ。マイ』
『っく・・・』
『屑どもは全員じゃない。我々がここで生き残っているものがいれば、多少の手荒は許されるぞ』
『イエッサー・・・』
ざっっざと二名がかけてきた。
遅い・・・ボート隠すのにどれだけ時間をかけている。
『ボス。終わりました』
『マイ、手伝わないんですが』
『マイはナビゲータ要素が強い。運よく生き残っていたとき警戒もされないためにも、狙われやすい行動は避ける。これは決定事項だ、それにケイン。貴様の上官への態度は目に余る』
『そんなことないですよ~』
『ある! 貴様は私を男だと間違えた! 新米のくせにこの私を知らないとは』
『それは・・関係ないと思いますが』
『ボブ、手際を教えるのはいいが、これは訓練ではない』
『すみません、遅れました』
『よろしい』
『で、どうするんすか?』
『やはりそうかもしれません』
『うむ、黙れ新米』
ケインが今からの流れを読まなかったせいで、カーラン少佐が目じりをもんだ。
『まず、ボブはここに残り、小銃、ボートを隠れて守れ』
『イエッサー』
『残り三名は、捜索を開始する、現在の武装で入る』
指差すのは植生地帯だ。
『これは壊滅的っすよ』
『おい、不謹慎だぞ! それと命令に割ってはいるな!』
『いいじゃないか、どうせ、死ぬか脱出して減ってよかったと思うべきっすよ』
『この船には、拉致された子供が多く乗っていたという情報があった、いまだその情報はわずかながらも生きている』
『そ、そうだった・・・すみません慎みます』
『鳥頭が』
『それはあんまりっすよ』
『武装は分かりますが、三人で全てを探すのですか? 時間はどれくらい?』
『ああ、すまんボブ、生活跡があるかどうかを探したのち撤収する。もしあれば、増援し救助もしくは殲滅作戦に移す予定だ。時間にして2時間だけだ。他の島もある』
『『『イエッサー』』』
『わかれば探せ! 一人でも生きていれば、子供は確実に生還させる、他は打つか撃つかだ』
『『サッー』』』
現在、1時間20分経過。
対人センサーを使った結果、あたりに人はいない。
10分ごとに十メートル間隔で行進と散会捜索してはを、繰り返しをしているが・・・
『誰もいないな・・・・・』
わたしは一人ごちた。
そんなときだった。
『ここに火を使った形跡があるぞ!』
無線に連絡が入った。
くそ! ケインがお手柄か。あいつカンだけはいいんだよなぁ。
『探すんだ! 武器も携帯しておけ! 火をつけているということは大人の可能性が高い!』
返事をした後、わたしも重点的に探す。
汗がしたたる。
警戒を厳にするとなると、集中力はマックス。
訓練ではない実戦経験があるわたしでも、慣れる物ではない。
うっそうとした植生を切るわけにもいかない。
「涼しくなってきたけど、本気を出すぞ」
ぼそりとつぶやいたのは日本語。
古武術の特徴的な歩法といなしで、植生の隙間を縫うように・・・
そうしたときだった・・・気配!?
それも小さい。
まさか生き残りか! 子供!?
いや、油断はしない!
「あ、危ない」
えっ?
近い!! 警戒はしてたのにぃ!?ッツ!
瞬間、枝がびゅんっと迫ってきたのを思わず素手でいなした。
いたっ!
落ち着け! まずはにべもなく!
「誰!! 『だれかいるぞ! 応援を!』っと!って君!?』
外国人? いや、日本人にもいそうな端正な顔。
真っ白い髪が外国人を思わせるが、どうでもいいくらいだ・・・
イケメンショタ・・・・
「わ、分かる・・・言葉が分かる、他の人と違う」
「おや・・・!君! 日本語がわかるの!」
わたしは警戒を解くには早いことも知りつつ、手を広げた。
「怪我大丈夫? 敵じゃないよね、そ、それ・・・あぶないよね」
「あ、ああ! 救助に着たんだ。ほら、これも、ぽい!」
「じゃ、じゃあ僕も」
持ってた・・・。
銃の持ち方やかまえは素人だが、動きは無駄がない。
そんな白髪童子が私に近づいてきた。
ど、どうしよう! かわいいよ! ドストライク!
っていやいや! そんなことより悲痛な顔!
癒さないと!
「君も持ってたんだね。怖いよ! お姉さんびっくり」
「それより怪我・・見せて」
「これぐらい減っちゃらよ! こうみえても軍人よ!」
どう見えてよ!
ごめんなさい! 帽子とったら分かるよ! お姉さん!
私、お姉さん!
っててんぱるわぁ!
この子、え、この子、肌綺麗!!ってうお!
「切れただけかな? じゃあ」
力が強い、それに早い!
いつの間にか片手をとられていた、だけど・・・
え、えろい!! その口をど、どうするのぉ!
「ちょ、ちょっとお姉さん的にはそ、それは・・・そのハイ得なじゃなくて背徳的な!」
指から血が出ているのを気遣っているのか、彼はそのく、くちに、
ピンク色した綺麗な口に・・・
「いいから動かないで、腐るといけない!」
「ふぁい!」
あ、もういいです!
好きにしてください、天使ちゃん!
「っぺ」
「え・・・・ええ~・・・」
セオリーなんて漫画よね・・・でもいいの、ちょっと冷静になってきた。
ショック・・・そう、これがショックなんだ。
気分はスカイダイビング・・・
地上へぐしゃりと行くように・・・
とおもったら、ロケットだった・・・
ぺろ
つばを吐きかけておいてぺろりって!
ぐっじょぶぅうううう!
「これでいい。ごめん、ちゃんとした薬草とか、持ってないんだ」
「ううん、君は約束を守ってるよ! ぐっじょぶ!」
「?」
「あ、ええっと! わたしは舞。日本人よ」
っと説明しだしたとたん、かれはばっと離れた・・・
え・・・
『ここにいたのか・・・って何はしゃいで!いや! 君大丈夫か!』
ざざっ
ケイン・・・・まじうざい。
さっきの無線か。
後ろから武装を解いて歩いてくるのがもう一名。
『いい動きだ・・・って警戒されてるじゃないっすか、カーラン隊長』
『傷つく・・・堪えるな・・』
おお、カーラン隊長も目を見張っている。
この子のよさが分かるみたいだ。
ケイン、次の訓練で君は病院いき決定だ。
『日本人かな? マイが日本語で会話していたところを察するとだが? それにしては、いや、見えなくもないがハーフかな?』
『綺麗だなぁ、性別はすぐわかるっすね』
木を背後にせず、片足のみを裏に回して警戒している。
なんてハイレベルな照れ屋ちゃんだろう!
そうだね、そうすると木の裏にも回れるし、さっきなげた銃も近くにあるものね!
『マイ? にやけていないで警戒をとけないか?』
「ああ、この子、日本語しか分からないのかな? どう?」
「にほんご? この言葉のこと?」
精霊が誕生しました!
いっぽ近づいてくれた!
言葉を噛まないように、ここは冷静に・・・
「そうだよ、日本語って意味がわからない?」
「この言葉のことと推測した」
「うん、合ってるけどじゃあ、日本のことは?」
「にほん? 本数のこと?」
英語も分からない・・・
そして日本語?
まさか・・・・
わなわなと、沸々と最悪の可能性が考えられた。
日本に潜入させ、専用部隊として育てられた子?
それも日本人。
拉致して・・・
ごほん!
「顔が怖いぞ、怖くないからな。わたしはカーランだ」
「す、すみません、私としたことが」
「ああ、こりゃ、ひょっとして、隊長」
「ああ、恐らくそうだろう。でも口にするな・・・で、君、名前は?」
「分かる、この人の言葉も」
「日本に滞在してるからな」
「俺もだぞ、おれはケイン。よろしくな壌ちゃん」
「嬢ちゃんじゃない、僕は男」
「ま、マジで?」
「体つきを見たら分かるだろ・・・ケイン」
「わたしも最初は見間違えたけど、ほ、ほら! 男の子だ」
「ほらって?」
「結構力強いんだよ」
抱きしめてあげたい。
主に私の勘がそう思わせる。
「ほぉ・・・君は訓練とかしたことあるのかい?」
「隊長・・・それ最初に聞き、ますか??」
「きかないといけないすよ」
「ですけど、そ、そう、名前は?」
「名前はラぃん・・・ん、ちょっと発音がおかしいかも。るリぃん!・・・ルイン?うまくいえない。ごめん」
「ルインかぁ・・・じゃあルイちゃんだな! 可愛いなぁ!!ねぇ、隊長!」
「そうだな。君はどうしてここに? ほかに人はいるかい?」
「・・・・大事なことなの。教えてくれないかな」
「お、男の子だったら強いかどうかはきになるとこなんだよ! ね、隊長!」
「そういうことだ・・・どうかな?」
「うう、記憶は少しだけ・・・いろんなことがわからないです。ちなみに訓練は小さいころからしてた。最近は自分で少しだけ。その前は、ずっと奴隷よりも厳しく」
「「おお・・・まいがっ」」
「??」
「気にしないで、奴隷って・・・ルンちゃんも?」
「うん? 僕は奴隷じゃない、最終兵力として育てられた戦士」
「そんなに強いのかい?」
「そういうわけじゃない。あらゆる攻撃をよけ、防御しつつ飛び込み、盾として受け、最後は自爆するよっ・・・っぷ」
「もういい、言わなくていい」
「・・・・・・・・・屑が・・」
「・・・・・・・・・・・やばっ父性が目覚めそうっす」
「でも、もう大丈夫、僕は自由だから! あ、ほかに人はいないよ。これ食べて生きてました。むしゃむしゃじゃなかった、鳥さんが食べてたので、たべ、食べますか?」
「「「おふっ」」」
頭がぐらっとした。
魅了なの?!
ねぇ、思い出しました。
わたしは女性だったということを。
母性と一緒に覚醒中!
「隊長、この子、私が預かります」
「舞、いくら男ができないからといって」
「そうっすよ。かわいそうっすけど、記憶が戻るまでは管理をしないと」
「管理ぃ??」
「いあや、そういう意味ではないっす! えっと隊長!」
「認められるよう努力しよう、ルイン君。一緒に島を出てみないか?」
「・・・・が、頑張ります」
「頑張らなくていいのよ。私と一緒に暮らすの、保護かな・・・どうかな? 質問攻めとかしないし、ゆっくりなれて話してくれれば嬉しいな」
真剣だった。
体が熱く、心臓ばくばく!
沈黙の間、メンバーも合わせてくれた。
「・・・・僕でよければ・・ごにょごにょ」
どーん・・・・
私は、神埼舞。
テロを憎み、ルイン君を愛する乙女であり、戦乙女に進化した。
海がこんなに美しく、色鮮やかなこと。
夕日に向かって、明日に向かって。
突き進む、うらわかき乙女である!
今度はちょっと長めに一気に書きました。
自分の文章力やストーリ性で落ち込みモードですが><
更新そきにしすぎるあまり時間をかけられないというのは難しいですね><
でも、とりあえずは更新優先的に、二日連続お休みの際に修正という形で頑張る所存です。
修正後も読んでいただけるとましになると思います、量より質をお求めの方申し訳ありません><
今は生活習慣にとりいれることに重点をおきたいと思います!
応援のほどよろしくお願いします!ブックマークや評価、していただければ幸いです><。
していただいている方、おかげで頑張れます!これからもよろしくお願いします┏○))ペコ




