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35 「ようこそ、お待ちしていましたわ」

終わりについて考え始めてます。

 その後担任が教室までやってきて、各自の自己紹介に始まり、今後の注意点などの説明がいくつかあった後、この日は終了となった。


 担任は、何かこう、イマイチあえて取り上げるような特徴のない中肉中背中年の男性教諭だった。


 残念。

 

 また、クラスの役員決めやもろもろはまた明日、本格的な授業は明後日からということになっている。


 では終わったことだしとりあえずはさっさと帰って飯でも作ろうか、と席を立ったところ、担任の教師から呼び止められた。


「ああ、忘れるところだった。危ない危ない。すまん、二維に清瀬。ちょっと、こっちに」


 俺と甲子郎は顔を見合わせると、手招きされるまま担任のそばに寄っていった。


 入学早々目をつけられるようなことはしてないと思うんだが……。


 首を傾げて担任を見上げると、担任はポリポリと頭をかきながら言った。


「悪いな。二人とも、この後生徒会室に行ってくれないか?」


「生徒会室に? 何でですか? つか生徒会室ってそもそもどこですか?」

 

「んー、理由は先生も聞かされてないんだ。ただ生徒会長からの呼び出しなんだ。クラスのホームルームが終わったら向かわせるように、とのな。詳しいことは直接、彼女に聞いてくれ。生徒会長はわかるよな? 入学式に挨拶されていた、御加賀見千草さんだ」


 先生が生徒会長のパシリ?


 俺がふと思った疑問を読み取ったように、担任教諭は苦笑した。


「御加賀見さんは生徒会長であると同時に、この学校の創設者、いわゆるオーナーの御令嬢でもあるからな。雇われ一教師とは立場が違うんだよ」


 ふむ。


 では一学生である俺達はもっと立場が違うわけだな、と。


 ここの違うは弱いと置き換えられる、と。


 俺はそれ以上無駄な質問はせずに、担任に生徒会室の場所だけ確認した。


 そして、孝臣や芹、アリッサに先に家に戻るよう言うと、甲子郎を連れて生徒会室へと向かった。




「……隆文、何だろ……」

 

 歩きながら甲子郎が少し不安そうに、そう尋ねてきた。


「さあなあ」


 しかし、俺にだってわからない。


 さっき担任が言ったように、こればかりは呼び出した本人に聞いてみるしかない。


 しかし、入学式で見た時は、まあまず今後お近づきになることはないだろう、と思っていたのに何だこの急展開。


 いや別に呼び出しされただけで今後も接点あるかはわかんねーけどな。


 など思っているうちに、生徒会室の前までたどりついた。


 一呼吸置くと、俺はノックをした。


「……はい、どうぞ」


 返事を待ち、「失礼します」と挨拶をしながら扉を開ける。


 そして、扉を開けた先に待っていたのは、入学式で挨拶をしていた、麗しい微笑みを浮かべる黒髪の絶世の美少女、御加賀見千草生徒会長。






「ようこそ、お待ちしていましたわ。二維隆文さんと清瀬甲子郎さん。さあ、どうぞお入りになって」


取りあえず、次回へ続く。

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