28 「じゃあ隆文ん家で遊べばいいだけ」
テンポあげて高校生の時間軸まで一気にいきたいです。
文乃が出て行った後、俺は家事にことさら力をいれることにした。
血の繋がらない俺を養ってくれている倫太郎へのせめてもの恩返しは、小学校に上がったばかりの俺にはそれしか思いつかなかったしな。
だから今まで通りには遊べないと断りをいれたところ、幼馴染ズは「じゃあ隆文ん家で遊べばいいだけ」とあっさりそう返してきた.
そして、俺のしている家事も手伝おうとしたが、それは駄目だった。
まず料理。
孝臣は出来もしないのに創作料理に拘り、結果ゲテモノ料理をこさえ、食材を無駄にする。
芹はカットの太さや長さ、煮炊きの時間に異常に拘りをみせ、調理時間がものすごくかかる上に出来上がった料理の味が普通にまずい。食えないほどではないが食えば食うほど食欲が減退するというのが、かえってやっかいだった。
アリッサはリアルで本当にする奴がいたんだというお約束を実行した。塩と砂糖を間違える。酢とみりんを間違える。というベタな間違いを繰り返し、結果食えたもんじゃないものが仕上がる。一度や二度なら笑い話だが、毎回必ずやらかすのでわざとではないかと疑うレベルだった。
甲子郎は意外にも一番まともに料理ができた。が、ゲームや何やで思いついたことがあると鍋に火をかけたままほっぽりだし、パソコンへとの突進してしまう為、危なっかしくて任せられない。放っておいたら火事になりそうだし。
次に洗濯。
孝臣は白も黒も生地の素材も関係なしにいっしょくたに洗濯機で洗おうとするので却下。
芹は逆に細かく仕分けし過ぎで水や洗剤の金がかかり過ぎて却下。
アリッサは残念な機械オンチで洗濯機すら扱えず却下。ボタン押すだけなのにな。
甲子郎は洗濯はできるが、その後取り出し干すという作業をすっぽり忘れ去りゲームに集中するので却下。
そして掃除。
孝臣は物を落とす、壊す。
芹はやはり細かいところに拘りすぎてまったく進まず。ずっと窓の一点を鬼気迫る表情でコシコシ拭いている姿は何か怖い。
アリッサは独自の感性で片付け、飾り付けするのでお断りした。あの物の配置では生活はできん。
甲子郎は料理と同じで思いついたことがあると途中で放りだす。
気持はありがたいが、手伝ってもらうと俺の負担が増えるだけとなったので、俺が家事をする間は一部屋で遊んでもらってることがいつの間にか日常となった。
家事はセンスだ。向き不向きもある。
こいつら四人はとことん駄目な方へ傾斜していた。
努力し、継続すれば改善の余地はあるだろうが、それは自分の家でやってもらいたい。
努力し、失敗した後には後始末、後片付けが必須だからな。
そこまでの面倒は俺、みきれねーもん。
しかし、何で俺の周囲の奴らはこぞって家事が壊滅的に駄目な奴らばかりなんだ。
次回もお願い致します。




