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19 「ワタシ、アリッサ・バーグマンいいマス」

三人目はこれで終了。

 金髪碧眼の女の子はととと、と近づいてくるとにこーと満面の笑みを浮かべた。


 やはり、かなりかわいい。


「ワタシ、アリッサ・バーグマンいいマス。あなたたちのお名前、きーていいデスカ?」


 しかしやはり発音がおかしい。


 だが見た所、間違いなく日本人ではないようだし、日本語話せるだけすごいのだろうな。


「俺は二維隆文。よろしく」


「私は宮野芹よ」


「俺は興孝臣だ。お前、言葉変!」


 俺に続き、芹、孝臣が続けて名乗るが案の定孝臣がまた余分なこと言いやがった。

 

 芹の時みたく、怒り出すか泣き出すか、と恐る恐るアリッサと名乗った女の子を窺うと、にこにこ笑いながら「そーデスカ?」と孝臣に答えている。


 ん、これは芯が強いのかよく言葉の意味をわかっていないのか。


 そう考えていると、芹が「初対面で失礼なこと言うんじゃないわよ」と孝臣の頭をぱしっと叩いていた。


 芹、ナイス。


「えと、アリッサは日本にきてどれくらいなの?」


「? どーしてデスカ?」


 俺の質問の意味がわからなかったようで、アリッサは首を傾げた。


「いや、日本語うまいからさ」


「うまくないだろ、どうした隆文!」


「だからあんたは口閉じてなさい!」


 横から孝臣がまた口を出し、芹に小突かれた。


 うん、サンクス芹。


「うまい? どもありがとうございマス。でも、ワタシは日本生まれの日本育ちヨ」


「じゃあ親が外国人で普段外国語話してるとか? あ、もしかしてハーフ?」


「んー、パパもママもアメリカ人ネ。二人とも日本語すっごい上手デス。郷に入れば郷に従え、の方針で普段から日本語話してマース」


 と、アリッサがそこまで言った所で、二人の金髪の大人が室内へと入ってきた。


 アリッサによく似た美人な女性と十字架のネックレスを首から下げた金髪の紳士然とした大人の男の人だった。


「あら、とてもかわいらしいお子さんたちね。ようこそいらっしゃい、バザーは楽しんでくださってるかしら?」


「何かあったら気兼ねなく言って下さいね。私はこの教会のバーグマン牧師と申します」


「あ、こちらがワタシのパパとママなのデース」


「アリッサ、皆さんを困らせるようなことはしないようになさい。では私はこれでまた席を外しますが、どうぞごゆっくり」


「皆さん、よろしければアリッサのお友達になって頂けると嬉しいわ。アリッサ、皆さんにお菓子とジュースを出して差し上げて。では私たちはこれで失礼致しますわね」


 そう言って綺麗なお辞儀をすると、二人は部屋から出ていった。


 見た目外国人でしかないのに、すんごい流暢で綺麗な日本語話していかれおった。


 発音にもまったく違和感なしで。


 つか、逆に文乃に見習わせたいレベルだ。


 なぜアレの娘で日本生まれ日本育ちの子供がコレ……。


 俺は想像はつきながらも質問をしてみた。


「ちなみにその話し方は何で?」


 アリッサは俺の質問に、にっこり笑って「趣味デスヨ?」と答えた。


 ああ、こいつも残念な…………。


 俺は疲れたように肩を落とした。


 また変なのを一人抱え込んでしまう予感がひしひしとしたからだ。


 その予感は的中することとなる。


 それからアリッサは俺達とよく一緒に遊ぶようになった。


 




 ところで余談だが、このアリッサの口調は成長してから本人も直そうとしたが癖になりすぎ直すに直せなくなるというアリッサの残念さを強調する結果となる。


次回また繋ぎ回やって四人目にいきます。

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