17 「行ってみよーか、その教会のバザー」
幼馴染三人目、の回開始。
「教会のバザー?」
最近すっかり三人でいるのが当たり前になりつつあるそんなある日のこと、芹が持参したペーパーを俺達に差し出して見せた。
そこにはバザー開催のお知らせと簡単な地図が書かれていた。
「近くの教会でやってるの。うちも貰い物のティーセット出したのよ。よかったら行ってみる? まあ、面白いかはわからないけど、手作りのお菓子とかぬいぐるみとかも出るらしいし、行ってみるだけなら損はないと思うけど。ビーズアクセとかポーチとかもあるんだって。見るだけでも退屈しのぎにはなると思うけど。まあ嫌ならいいんだけど、別に。でも結構規模も大きいんだって、このバザー。まあ私はどうしても行きたいってわけじゃないんだけど、ホント」
芹は紙をにぎにぎしながら、すました顔でそう言った。
よほど行きたいらしい。
まったく、行きたいならそう素直に言えばいいのに。
でもこれを指摘したら確実にへそ曲げるから言わないけどな。
「ばざーって何だ?」
孝臣は不思議そうな顔でそう聞いてきた。
まずそこからか。
俺はえーっと、と頭で整理しながら説明する。
「バザーってのはな、家で不要なものをそれぞれ提供して、集めたものを販売し、その売り上げたお金を世の中の為に役立てるってことだ」
「ゴミを売るのか!?」
そう孝臣は驚いたように声をあげた。
不要なもの=ゴミ。
気持はわからんでもないが……。
そらいくら何でも短絡過ぎやしねーか、孝臣よ。
「バッカじゃないの。ゴミを売る馬鹿がどこにいるのよ。家では不要なものだけど、まだまだ十分使えるものを集めてるの! 私のうちだってティーセット出したって言ったじゃない!」
「まあ、基本新品だよな。後は芹の言った通り手作りのものとかな」
「ふーん……って馬鹿って何だよ馬鹿って!」
「本当のことじゃない。バーカバーカ」
「何だとー! このブス!」
「何よ!」
あ、またこいつらやりだしおった。
「はいはいはいはい、そこまで!」
俺は両手を広げて仲裁に入る。
ほっとくといつまでもやってんだもんな、こいつら。
しまいにゃ互いに泣き出すし。
お互いの主張をこれでもかってほど俺に訴えてくるし。
どっちの味方になるのかしつけ―し。
つーことで俺は学習した。
揉め事は、メンドくなる前にぶった切るに限る。
俺は一呼吸おくと、芹からチラシを受け取って、それをぴらぴら振りながら言った。
「じゃあまあせっかくだから行ってみよーか、その教会のバザー」
俺の誘いに二人はこっくり頷いた。
うん、素直でよろしい。
しかし三人目まだ登場せず。次回かその次登場予定。




