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001.Waves of Colors
"いや、確かコーヒーは青かっただろう?"
それは確かな違和感だった。
黒い液体の入ったプラスチック容器からはいつものコンビニのいつものコーヒーの匂いがしている。
そうか、コーヒーは黒いのか?そうだったか…?分からない...
その違和感の輪郭が次第にボヤけて霧散していくのを感じた。
"ペンは?"…「あった!」
[コーヒーは青い 黒いのはおかしい そう確かに感じる]と机の上のピンクの付箋にメモを残した。
付箋を手に持って眺めていると車酔いのような感覚に襲われた。
"もうどっちでもいいや。青でも黒でもどっちでも。"
ピンクの紙を右手でくしゃくしゃに握りつぶして白いゴミ箱に放った。
次の日の朝、そのメモがリビングの白いローテーブルの上に置いてあった。
[今日の夕方久しぶりに合えるかな? 青いカエルより]と書き足されていた。
出来れば2日に1回、遅くても週1くらいで更新します。
読んでくれてありがとう。