バレンタイン▶召喚▶廃棄
前の作品は受験が被りだるくなってしまったので新しく作ることにしました!必ず完結させますのでよろしくお願いします!!
2日おきに夜の6時投稿予定です!
ですが1話と2話は同じ日に投稿します!
この物語の主人公、レイヤは学校へ駆け抜ける
すると「おはよー」と横から声が掛かるが無視をして走る
そう今日は待ちに待った『バレンタインデー』なのだ
レイヤは下駄箱を見渡し周りに人がいない事を確認し、自分の下駄箱をそっと覗き込む
「...ない」
ロッカーへ駆け抜け覗き込む
「......ない」
机の中をなにげない顔でそっとあさってみる
「...........ない」
「ない、ないないないどこにもない!!!」
終わった...肩の力を抜き机に体重をのせる
数分ぐらい項垂れるがチョコを期待していた自分が悪いと思い顔をあげる
そして辺りを見渡すと男子の顔の表情で誰がチョコを貰えたのか直ぐに分かった そして誰かが自分の方へ歩いてきたのでとりあえず振り向いた
「よう、レイヤ、俺はチョコなかったよ」
俺の親友のシンヤだ、どうやらシンヤも貰えなかったらしい
「「はあ、」」
同時に溜息をつき会話をかわす
シンヤは俺の前の椅子に腰掛ける
「俺はリンさんに貰えればそれでいいのに..」
「レイヤはリンの事が好きだもんな」
そう、リンとは僕の好きな人の名前である
曇りなき目に綺麗な肌、身長はそこまで高くないが女の子にしたら高い、金髪の髪に整った顔、性格は優しい
まさに完璧の女性である
「俺は地球上の女、全員からチョコをもらいたいよ」
「シンヤ、それホワイトデーの出費えぐいぞ、破産だ」
「あ、頭に入れてなかった!じゃあいらねぇや」
「ま、俺たちは誰にも貰ってないんだがな」
俺のその一言で少し明るくなった俺達はまた暗くなる
ため息をつこうとしていた
その時、まるで天使のような甘い声が俺の名前を呼ぶ
「あの...レイヤ...くん」
リンさんだった
「ちょっとだけ..きて...欲しいんだけど.」
「い、行きます!!」
即答だった
俺の覇気のこもった声でリンさんは少し微笑む
同時に俺はシンヤの方を見た
シンヤは大口を開けていた、そしてその目は涙目だった
「お、お、お、おまえ、おまえ、、」
「じゃあシンヤ、行ってくるわ」
「こんの、うらぎりものぉぉぉ!」
勝ち誇った表情をし、シンヤに背を向け俺はリンさんと一緒に進み出す、その心は歓喜に溢れていた、
「ゆめ、なのか?」
自分の頬をつねるが痛い、どうやら現実のようだ
そして屋上につきリカさんは心に何かを決めたかのような表情でこちらを見る
「れ、レイヤくん!す、好きです!付き合ってください!!」
その手にはチョコがあった 初めてもらえる本命チョコがリンさん
だとリアルに現実か疑いたくなる
きた、きてしまった、この瞬間、夢で何度も何度も何度も思い描いた瞬間、俺はすぐに返事をする...はずだった
「よろしくおね......」
チョコを受け取ろうとする僕の言葉はここで途切れた
俺の周りが一瞬、光に包まれ、意識が遠き、気がつくと薄暗い部屋に立っていた
「....ここは?...リカさんは??俺の人生の山場は????」
俺は混乱していた、さっきまで屋上にいたはずなのにこんな薄暗い部屋にいる、そして足元をみると血で描かれた巨大な魔法陣がそこにはあった
すると、遠くから沢山の老人が走り寄せてきた
「ゆ、勇者が召喚されたぞおおおおおおおおお!!!」
「うおおおおおおおおおおお!!!!」
歓声が飛ぶ
俺は何事かと思い老人の方へ向く
「今回の勇者は成功か、失敗か、どっちじゃ!!」
「今から確かめるぞ!!!!」
成功?失敗?そんなことを考えていると1人の老人が話しかけてきた
「ゆ、勇者様、この世はいまモンスターに支配されているのです、どうかお助けを!!!」
「私共はあなたをここに召喚したものです!どうかご見知りおきを!」
召喚?モンスター?まるでラノベじゃないか
そう思ったが焦る所か何故か冷静な俺は考えた
そして俺は結論をだした
そう、異世界召喚されたのだ、俺は
「勇者様!どうか助けてください!!」
「俺はここの代表のドントという者です」
「どうか、この世界を救ってくだせえ」
ドントという老人がしつこく俺に訴えかけるが勇者と言われる事に気が悪くなかった俺は返事を交わす
「別にいいが、そんな力俺にはないぞ?」
「いいえ、あります、召喚された勇者は
神器が供えられているか、魔法と、スキルが全て1つずつつ備わっているのかのどちらかなのです!!」
「そしてあなたには神器がない!つまり魔法とスキルが備わっているのです!!
まじ?俺魔法使えるの?やばい異世界召喚超ヤバイ
「「ステータスオープン」と唱えてくださればどんな魔法かスキルが表示され分かります」
なるほど、と思い老人の話を信用し唱える
『ステータスオープン』
すると目の前に青い画面が広がる
体力 58
防御 30
攻撃 108
速さ 200
魔力 20
知能 0
スキル 【光速速攻】10秒間速さが速くなる
魔法 【氷結】 相手を凍らせる
耐性 【氷耐性】 冷気に強く凍らない
「これって凄いんですか?」
僕が老人に尋ねると今までの態度がまるで嘘かのようにガラリと変わりイラついた様子になる
「ちっ、ハズレ勇者かよ、捨ててこい」
「ああ、こいつはゴミだ」
え?ハズレ?おかしくない?そう考えているとドントは俺の腕をとり扉の方へ歩く
この老いぼれに、こんなパワーが、そう思っていると心を読まれたのか返事を返してきた
「ああ、俺達は賢者だからな」
「ここで勇者を召喚している」
「5年に1回しか勇者は召喚できないがその勇者はとてつもなく強い」
「だが、今回はハズレだ」
「並の剣士とステータスが変わらない」
「スキルも見たことない、たぶん雑魚スキルだ」
賢者達はべらべろと話すが俺は話についていけなかった
「なんで?お前達、賢者は勇者を召喚するんだ?」
「決まっているだろう、魔王を倒すためだよ」
この世界には魔王という存在がいるらしい
だが、そして賢者達は魔王を倒したいのだが、自分達だけでは心許ないので勇者を召喚し、魔王を倒そうとのことだった
「また、5年も待たなくちゃいけねぇのかよ」
そう賢者は言う、俺は少し申し訳ない気持ちになるが
そもそもあんな人生の山場で勝手に召喚されたので
申し訳ない気持ちを捨てて、憎悪に溢れていた
「だったら!俺が魔王を倒してやる!!」
俺は手を握りしめ、賢者に叫ぶ
辺りの漆黒の色をした石レンガの壁がジリジリと揺れる
すると賢者は
「ふん、お前みたいな奴になにができる」
「お前は廃棄だ」
「勝手に召喚して、勝手に廃棄ぃ?」
「自分勝手にも程があるだろ!!」
すると賢者は苛立った様子になり
「おい、あんまり調子に乗るなよ」
「貴様はそこの安全な町に捨てようと思ったけどやめだ」
「お前は【永久洞窟】に処分だ」
するともう1人の賢者が
「終わったな、お前」
「あそこは推奨ランク100だぞ」
さらに別の賢者が
「お前のランクは1だよ」
賢者達が笑い出す
「はっはっ!おかしいぜっ!まったく」
そして何かを唱える
「じゃあなゴミ勇者」
『転送魔法!!』
すると俺の視界が揺れ、辺りが暗くなる
そして意識が遠のいた....
痛い身体に激痛が走り目が覚める
どうやら空中に転送されて地面に叩きつけられたらしい
手を見ると血がついていた
やばいかもしれない、そう思い辺りを見渡す
「こ、ここは..」
俺は暗闇の中にいた
ゴツゴツとした岩が剥き出しになっているのを見る
「本当に..飛ばされたんだな」
俺は壁に手を当てて歩いているとガシャンと何かが足にあたる音がしたので地面をみた
すると、足元に髑髏があった
その髑髏の周りに剣や盾などがあったのでそれを取る
「たぶん..俺、死ぬな」
地面にある髑髏は恐らくここにいる何かに殺されたんだろう
そう考えていると後ろに気配を感じた
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
辺りが揺れる、恐る恐る後ろを振り向くとそこには昔、図鑑か何かで見たサーベルタイガーらしきモンスターがいた
暗闇でなびく毛並み、そして分厚い牙、爪は長くとても強そうだ
「俺の知ってるサーベルタイガーより10倍はでかいぞ...」
するとサーベルタイガーは前足を前に出し俺を睨みながら俺の周りをゆっくりと回る
俺は頭の中で次の行動を考えるが何も思い浮かばない
「何か、打開策はっっ」
俺は自分のステータスにあった魔法を半信半疑で唱えてみる
『氷結っ!!!』
すると相手の前足が凍る が、すぐにサーベルタイガーは氷を自力で割る
こいつがかなり強いのか、はたまた雑魚魔法なのか、
考えるだけ無駄かと思い前を見る
「くそっ!まじかよ!おれは...おれはここで..」
死を悟り何か無いかと思い考える
「そ、そうだスキルが!」
だがこれは賢者達が雑魚だと言い放ったスキル
しかし、俺にはもうこれしかないので
俺は恐る恐るスキルを唱えてみる
『ね、光速速攻!』
が、何も起こらない、サラフィが言う通りスキルは雑魚なのだろう
俺が立ち竦んでいると相手がこちらに向かって走ってきた
「やばいいっ!!」
そして俺が横に避けようとすると
「なっ!!」
身体に激痛が走った、俺はサーベルタイガーに食われたのかと思い横を見る、そして思考していた事は拒絶される
「めり込んでいるっ」
身体が壁にめり込んでいたのだ そして俺は思考をさらに進める
何が俺の身に起きたのかを
そして2つの仮説を立てた
①サーベルタイガーが俺を吹っ飛ばした
②別のモンスターが吹っ飛ばした
「②はないな..」
なぜなら辺りを見てもサーベルタイガー以外居ないからだ
そう思ったが①も絶対にありえない 相手は俺に届く距離では無かった
「じゃあ...まさか..」
そのまさかだった 俺はスキルを思い返す【光速速攻】
「光速??」
俺は完全に理解した
俺はこのスキルを使った後、何も起こらなかった だが、避けようとしたその瞬間壁にめり込んだ、避けようとしたのだこのスキルを使った後に
そう、俺は光の速さになったのだ
俺は壁からすぐに離れ剣を前に持ちサーベルタイガーの方へ走った
その瞬間物凄く速いスピードになった俺は速さに身を任せ剣をぶっ刺す サーベルタイガーは当然避けれ無かった
「このスキル、最強じゃん...」
剣が相手をぶっ刺す、
普通ならこんな剣や技術では、到底刺せない
毛の奥にある分厚い肌がそれを許さないだろう
だが、俺にはスピードがあった
スピードが貫く事を許したのだ
サーベルタイガーがボロボロと崩れだす
すると、虹色の玉が出てきた
俺はそれが何かと疑問に感じたが一応近くに落ちていたリュックに詰める
一息つきたい俺は近くの小岩に腰掛け思考を走らせる
賢者達は俺を失敗だと言った、その理由は俺のスキルが誰も知らないような雑魚スキルだと勘違いしたからだ
そう、誰も知らないスキル つまり俺だけのスキル
そしてそのスキルは最強だった
俺は手を握りしめ心に決める
「あいつらに、復讐してやるっっっっ」
あの平和な世界から俺を勝手に召喚し、勝手に廃棄したあの忌々しい賢者達
だが、あのもの達には今まで召喚された勇者がついているだろう
そして、恐らくこの世界は賢者達を味方にしているだろう
俺は賢者達を倒したい、だがそれには敵が多すぎる
なら、同じ野望を抱いてる人達の味方につくのが1番早い
そう、魔王達の軍に入ることが出来たらそれは実現出来る
俺は魔王に仲間に入れてもらおうと心に決めた..
今回の作品は主人公がどう行動するのかについて見ていただけたら面白いと思います!
必ずそんなふうになるんだ!というような内容を描きますのでよろしくお願いします!