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僕
ひと段落です。
展開遅くてすみません。
楽しんで貰えると嬉しいです。
義母の言葉や弟の涙は僕を揺さぶったが、その衝撃も空港へ向かう途中で消え失せた。ただ一瞬見えた人の感情に振り回されるなんて都合のいい話だと思う。僕の15年間の苦しみはそれだけで拭い去られるものではないはずだ。
弟から貰った連絡先を書いた紙切れは捨てはしなかったが失くしてしまった。空港で義母から貰ったおにぎりを食べた時に、一緒に捨ててしまったのかもしれなかった。捨てようとした訳ではないので不可抗力だ。
飛行機に乗り込んで座席に指定席に座ると、眠気に襲われた。おにぎりを食べたところだし、ある種の緊張がとけたのかもしれなかった。就寝時間には随分早いが僕は目を閉じて眠りにつくことにした。次に眼を覚ます時には全てがリセットされる事を願う。
さようなら、僕。




