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天井の裏
「いいわね、家族旅行なんて、とっても楽しそうじゃない?」
メアリーが僕の方にもたれてきたので、僕は彼女の肩を抱いた。
「楽しんで来なきゃね。だってその後日本へいくんでしょう。」
メアリーは小さく笑い声を立てた。なんだか楽しそうだ。僕はシーツをメアリーの肩まで引き上げた。グダグタと下らない話をしてから2時間ほど二人でくるまって眠った。
晩に、帰宅途中に、父親から電話があった。
会話の内容はこれからの学費の話だった。こういう話は基本祖母にしているはずなので、僕は疑問に感じた。その答えは最後に分かった。
「宗一郎、お前は景と連絡とってるか?」
「最近はとってないよ。」
「何か言ってたか?」
「いや、別に。」
「わかった。」
電話は切れた。
おそらくだが、弟は失恋から立ち直れないていないんだろう。そうでない可能性も勿論あるが、僕には確信があった。




