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第五話 もう一度張り詰めた

皆様こんにちわBGM部(まことくん)です。

『白雪姫の赤い糸』第五話目になりますが、ちょっと長くなりました。

それというのも最終話に向けて書きたいことを詰め込みすぎたボクのせいなのですが・・・。

まどろっこしい感じの仕上がりに出来て、

前話から最終話まで上手く引っ張っていれたら幸いです(^ω^誠)

――赤い糸が弛んだ


天気は快晴。なんて文化祭日和。

女子同士でキャッキャキャッキャ。カップルでイチャイチャイチャイチャ。

なんて素敵にウザイ光景なんだろう。

もういっその事男子同士でイチャイチャしてりゃいいのに。


「よし!楽しむぜ!!ってことで愛!林檎!またな!!!!!」


美樹テンション高いな。一緒に回る人が可哀想に思えてきた。

つかなんで私こんなにテンション低いっつーか、不機嫌なんだ?

あぁ、昨日徹夜で頑張って仕事終わらせたからだ。

あ~眠い。あ~しんどい。太陽がまぶしーー。


「あ、赤糸さん!すみません!お待たせしましたか?」


後ろから可愛い声。林檎が掛けてくる。


「大丈夫だよ。じゃあ、早速行こうか?」


「そうですね!でも、お化け屋敷、1つしかないですね・・・」


「そうだね・・・」


昨年は3つ位はあったんだけどな・・・。

何喋っていいのかとか分からないし・・・。


「他に行きたい所とか、ある?林檎の行きたい所・・・」


「そうですねぇ。でしたら後でこのカフェに行っても宜しいですか?」


林檎が指差している地図の方を見る。

「執事カフェ」・・・?

林檎はこういうのが好き・・・なのか・・・?


「いいよ!お化け屋敷行ったら行こうか!」


「ありがとうございます」


笑顔満開の林檎を連れていざお化け屋敷へ!

なんだが・・・・


「なんか・・・クオリティ高い・・・」


「で、ですね・・・」


中学生になった辺りから高校の文化祭でお化け屋敷を回ったりしてたけど・・・

こんなクオリティは初めて・・・カモ・・・、

私達の目の前に広がるお化け屋敷は、ありがちな病院がテーマで、外から見た所そこまで工夫された感じはない。

しかし問題はそこではない。

受付のお姉さん・・・。

いや、というかもう人の原形をとどめてない感じの外見をしている・・・人・・・?

超怖い。隣の喫茶店でお茶してる子どもなんか号泣だぞ。

つか同級生もドン引きだよ。


「では次の方」


喋るんだ!!しかも結構普通に!!!

外見そんなに頑張ったんだからなりきれよ!!

まあ、やっぱこんなもんか。


「2人です」


「どうぞ。・・・帰ってこれることを・・祈って・ま・・・す」


バタン


「怖っ!!!」


なんだ今の!なんでそこだけなりきったし!

ああ、マジでビビったわ・・・。


「じゃあ林檎、行こうか?」


・・・・・・・・・・・・。

さてココで問題です!

私は誰とお化け屋敷に入ったでしょーか!

答えは~


「林檎おおおおおおおおおおおおお!!!?????」


なんで入ってものの3秒で消えた!?

つかその速さのが怖ーよ!!

どしたの?え?そんなにダッシュするほど怖かった??

いや、確かに真っ暗だけども!

まだ何も出てないし!!!!


「ちょ!林檎!?何処にいるの!?」


・・・・・・・・・・・・

返事もナシ!!!そんな遠く行ったの!?速っ!

でも、どうしよ・・・お化け屋敷怖いって言ってたよね・・・

泣いちゃったらどうしよう!びっくりして転んだりしちゃったらどうしよう!

一人にしたって嫌われたらどうしよう・・・!!!!!


「キャーーーーーー!!」


!?


「愛ちゃん!!どこですかーーー!!怖いよーーー!!!!!」


・・・林檎の叫び声。

ココはお化け屋敷。怖いのは当たり前。

別にほっといてもどーもならない。

でも走ってた。今までない全速力で。

でも叫んでた。今までない大声で。

ただ助けを求められただけなのに。

ただ名前を呼ばれただけなのに。


「林檎!!」


「!・・・愛ちゃん!!」


泣きじゃくる林檎。・・・の隣ではオロオロのやはりかなりのメイクのお化け。

私は抱き寄せていた。

ひたすらに。強く。

やっぱり好きなんだと、自分を呪いながら。


「・・・大変ご迷惑をおかけしました・・・・・・」


「いや、私も・・・」


林檎の指名した「執事喫茶」向かい合わせで反省中の私と林檎。

あの後、林檎を担いで逃げた私は、我を失いすぎて出口を蹴り壊した。

勿論、学校のスライド式のドアだ。

先生に散々怒られた後、お化け屋敷は30分程休止になり、今に至る。


・・・のだが。

私恥ずかしい!!!超!恥ずかしい!!!

ただのお化け屋敷なのに!なんであんなになったし!


「・・・赤糸さん・・・?」


そして林檎はまた苗字呼び。

まあいいけどさ。

アレは多分とっさに出たんだろ。


「お嬢様、何を食べるか決まりましたか?」


!!!


「あ、じゃあ苺タルトを1つ」


執事の格好をした、やたらイケメンの男子がニッコリと聞いてくる。

キモィ

それに平然と笑顔で応える林檎。

カワイィ


「赤糸さんは?」


「へ!?あ、じゃあ、私も同じの」


「かしこまりました。お嬢様」


・・・やってて死にたくならないのかな・・・


「にしても、高2にもなって泣くなんて恥ずかしいですね・・・」


そう言いながら用意されていた水を飲む林檎。

さっきまで泣いていたその目は赤くなっている。が、

これはまたこれで・・・


「・・・?私の顔、なんか変ですか?」


「あ!いや、じゃなくて、その・・・余りにも可愛いから白雪姫みたいだなって・・・」


「・・・へ?」


・・・は?

え!嘘!私何いってるの!マジキモイ!

これじゃこの執事達と変わんないし!


「や!今のは・・その・・・」


「・・フフ」


可笑しそうにクスクスと笑う林檎。

・・・どした?


「私が白雪姫ですか・・・でしたら王子様は何処にいるんでしょうね?」


「王子・・様?」


「知りません?白雪姫は、魔女に呪われるけど王子様に助けてもらうんです。私のもいるんでしょうかね?ピンチの時に駆けつけてくれる王子様」


ニコニコと話す林檎。本当に白雪姫みたい。


「林檎は王子様がいいの?」


「・・・?そうですねえ。さっきのお化け屋敷での赤糸さんみたいに、素敵な王子様がいいです」


私みたいな王子様じゃなくて、私じゃ・・・駄目?

でも林檎は王子様を希望で、私はどう頑張っても王子様にはなれなくて。


「林檎、好き」


「私も好きですよ」


でも、好きの種類が・・・違うよ・・・。


――赤い糸が弛んだ


――――もう一度張り詰める

第五話、いかがでしたでしょうか?

本当、詰め込みすぎですね・・・。

それでもこの2人の心情の動きを理解して頂けましたら幸いです(^ω^誠)ノシ

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