ラミについに会えた!
ものすっごく久しぶりの投稿です…すみません
すると、急にカイト君が私の瞳を覗き込んだ。
「そういえばレオナちゃんの瞳は水色なんだねー」
「瞳の色がどうかしたの…?」
「そっか。レオナはまだ知らなかったのね。この国では、魔法が使えるのが常識なの。魔法には水魔法、火魔法、土魔法、風魔法があるの。瞳の色で選別されるのよ。青系の目だったら水、赤は火、茶色は土、そして透明が風魔法なの。」
「でも人によって色の濃い薄いはあるからだいたいの話だけどね。ちなみに、これ以外にも治癒魔法とかもあるけど、それは素質があって勉強した人しか使えないんだよ。」
ミレイユとカイト君が交互に説明をしてくれた。
「じゃあカイト君は水魔法が使えるんだね、ミレイユは土魔法?」
カイト君がうなずく。
「そうだよー。まぁ魔法は魔力が無いと使えないんだけどね。」
「そうなんだ…。魔力がない人はいくら勉強しても一生使えるようにならないの?」
「そうだね。ま、一万人に一人いるかいない程度の確率だけどね。魔法が使えない人は仕事もあまり手に入れられないから、困っている人が多いよ。」
私は素質があるのかな…魔法さえ使えなかったらもっとお父様から嫌われちゃうかもしれないし、家に帰ったら勉強してみよう。
**
「レオナ。ここが一件目のお家よ。毛布と食事を手渡すの。」
「し、失礼します…。教会の者です。」
恐る恐る扉をたたくと、中からしわがれたおばあさんの声で返答があった。
「…どうぞ…ゲホッ…」
中へ入ると三畳ほどの薄暗い空間が広がっていた。申し訳程度の粗末なベッドに八十代くらいのおばあさんが横たわっている。風邪をひいているようで時々せき込んでいた。
「ありがとうねぇ。私みたいになると外へ出かけに行くのも苦しくてね…。」
「いえいえ、これが私たち洗礼を受けたものの使命ですから…。」
思った以上に貧しい人たちの暮らしは粗末なものだった。私もさすがにお父様から食事と豪華な部屋は与えられている。
「おばあさん、体は大丈夫ですか?」
カイト君が尋ねる。
「いいや…。この前病気にかかっちゃったのさ。そろそろ神様からのお迎えが来てしまうかもねぇ…。」
おばあさんは悲しそうにつぶやいた。
ミレイユが毛布と食事を机に置き、私たちはその家を後にした。
その後尋ねた家も、たいがいは同じような粗末な部屋だった。
私たちがしていることも、多少は役に立っているようだが、やはり病気などにかかっているせいで苦労している人が多かった。
お金がないせいで、まともな治療を受けることが出来ないようだった。
「レオナ、あなたは初めて貧民街の人を見たから、驚いたのだと思うけれど…
あれが現状なの。私たちなんかな子供がお父様たちに訴えたところで、出来ることは少ないわ。だから、せめてもの食事を配っているのよ。」
ミレイユたちはそう言っていた。
もちろんそうだと思うし、私は陛下に会うどころか社交界に出たことすらない。
でも、これを続けていても事態の改善にはあまり繋がらない気がする…
私にできることはないのだろうか?
**
部屋に戻った私は早速魔法を使う為に魔法書を探そうとした…でも!
私どこに魔法書があるかなんて全然知らないんだった…
あー…
魔法を使えるようになったら貧民街の人たちに何かできるかなと思ったのに…!
ベッドにダイブしてもんもんと考えていると、扉をノックする音が。
「お嬢様。新しいメイドを紹介しに来ました。」
「どうぞ…。」
扉を開けて入ってきたのはマリーさんだった。
その後ろには女の子がいる。
あんな子うちの屋敷にいたかな?
「紹介します。レオナ様。メイド見習いで新しく入ったラミ・ココナです。」
「初めましてお嬢様…!これから精いっぱい頑張ります!よろしくお願いします!」
「そう…。よろしくね。」
ん?
いやいや待て。あんまり聞いてなかったけど、今あの子ラミ・ココナって言ったよね?
ラミって確か唯一屋敷の中でレオナのことを信頼してくれていた子だったはず…!
ついに仲間ができるかも!
その後行こうとしたラミに私は声をかけて一緒にお茶をすることにした。
マリーさんはどうやら私がラミを気に入らなくていじめるとでも思ったみたいだけど。
…心外だな。私ってそんなに冷血漢に見えるわけ?
「お、お嬢様…。私、何か失礼をしてしまったのでしょうか…?」
「え?私はあなたとお話がしたかっただけよ?」
「そ、そうなのですか?良かったです…」
まずは世間での私の評判を聞いてみようかな…
「それで…ちょっと聞きたいんだけど、私の評判って世間ではどうなってるの?」
「……本当のことを言ってよろしいですか?言っても怒らないでくれますか?」
そこまでラミがビビるということはだーいぶひどい評判みたいね…
「いいわよ。怒らないし解雇にしたりしないから正直に話して。」
「それでは…。お嬢様の評判は世間では最悪です。旦那様はなるべくお嬢様のことを知られないようにしていますが、やはり漏れてしまうので…。そうなると旦那様はいつもお嬢様の悪い評判をばらまいています。」
…まじかー。でもやりそうだな…あの父親は…
「…それは例えばどんな評判なの?」
「えっ…と…金庫に入っていたローレン伯爵家の財産を勝手に使ったとか…メイドに体罰を与えて自ら辞めるように精神的に追い詰めるとか…ですね…」
オワタ。これは私が何をしようが評判が最悪になっちゃう。
はぁー。どうしよう。ラミも私のこと疑ってるかもな…どうやって信じてもらおう…
「あ、あの。お嬢様…。私、お嬢様のことを疑ったりなんてしてません。」
「…え、でも…私のこと、親の言うことを聞かない最悪な子だと思ってるんでしょう?」
私としてはうれしいけど、心から信じてないのに仲間になるなんて、ラミが嫌だろう。
そう思ったら、ラミがきっぱりと言った。
「いえ。私にはお嬢様がそんな悪い人には見えないのです。」




