1.転生してしまったのだが
流れてくる人一人分の記憶に苦しむ私、目の前で何かが変わってしまった王子、それを目撃してしまい今にも倒れそうな私付きの侍女。
一ミリも動こうとしない頭を気合で徐々に回していく。
まず、私の名前はリリス・フォート。
小さな領地を管理している小さな侯爵家の令嬢として14歳になるまで過ごしてきた。
今この瞬間までは…。
先ほどからひどい頭痛とともにもう一人分の記憶が流れ込んでくる。そう、私は転生してしまったのだ。
流れてくる記憶を整理してみると始まりは大したことではなかったのだ。
前世では普通の女子高生だった。親は優しいし、友達は少ないが確かにいた。
ただ、兄が世間一般的に顔はいいくせに性格が最悪だったり、それと同じ遺伝子を持っているせいで少し顔がよく生まれてしまった(ちゃんとケアとかおしゃれはしていたけどね)私にも言い寄ってくる下心見え見えの輩がたくさんいたせいでいつの間にか男性は苦手になっていてほぼ恐怖症レベルになってしまっていた。
ある日の夜。
一週間前くらいに友人へ学校での活動に支障が出るから男性苦手を克服したいと相談したところおすすめされた乙女ゲームをプレイしていて、主人公の女の子の健気さや可愛さに癒されていて気づいたら夜の11時半頃になっていた。
そのとき、次の日に提出の終わらせていると思っていた課題が実は3倍くらい残っていることに気づいた。
急いで課題に取り掛かりかかったが最終的に寝れたのは30分ほど。
だいぶ寝ぼけながら車も通る狭い道で自転車を走らせていると、前になんとかわいいかわいい猫ちゃんがいた。
『かわいい-^^』と思ったのもつかの間、前からも車が走ってきていたのだ。
普段見かけない車のことからいつもより出る時間が遅れていたりでもしたのだろう、なかなかのスピードで走ってきていたためよけるにはその場で止まるしかなかったのだが、そういう日に限って寝ぼけていた私は猫を避けるためそのまま車に突っ込んでしまったのだ。
遠ざかっていく意識の中視界の端でとらえたスマホには『課題今日までじゃなかった!』の通知。
その通知で私は完全にノックダウンしたのだった。死に際にそんなこと言われたら誰だって萎える。
次に意識が戻ったのは暗闇の中、いきなり女の人の声が聞こえてきたのだ。
「わたしのエンジェルを助けてくれてありがとう。猫かわいいもんね。」
なんだ?だれだれだれ!?
「私は女神。飼い猫を救ってくれたから転生させてあげようとおもって。」
えぇ…。
なんで女神の飼い猫が日本の通学路に逃げ出してしまっているんだ。
理解が追い付かない。てか、正直転生とか興味ないからほっといてほしいのだが。先ほどから口が動かない。
「君がやってるゲームみたいな世界に転生させてあげるからねー。」
おいおいおい。しゃべれないからって好きなようにやりすぎだろこの女神様。
そんなことを考えてるとだんだん意識が遠のいてきた。
「あ、男の子が苦手な君にはちょっとしたサプライズを用意しといたからねー!」
女神は最後までなにか言っていたがそれから意識が完全になくなるまでそう長くはなかった。
てか仕事が雑すぎだろーーー!
はじめて物語を書いているのでここおかしいとか、わかりずらいとかなんでもいいのでアドバイスを優しく!あくまで優しく教えていただけるとありがたいです!!