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9話 物として扱うな

これにて一章完結です



あれから数十分歩きようやく学園に着いた。


また面倒事に巻き込まれたらどうしようと思っていたがあれから何事も無く、安心したのもつかの間ーーー


「どこ見て歩いてんだてめぇ! 」


なんかデジャブ。

もう呆れてものが言えないな。


しかし先程の声は俺に向けて発された言葉ではない。


俺と同じく入学試験を受けに来たであろう女子生徒に向けてだ。


「ご、ごめんなさい……」


「はぁ?謝って許されるとでも?僕様はザマス男爵家の三男ギンアだぞ! 」


連れと思われる男子生徒と共に詰め寄り、逃げ道を断している。


観察しているとふと違和感を感じる。


女子生徒の服装が【らのべ】のイラストに記されていたブルマとかなり似ている。


【にほん】の学校ーーこちらの世界での学園では、運動の時間……体育には着用する義務があり、お姉ちゃん達も着ていた。

写真を見せてもらった時、素直に可愛いと思ったが同時に、男子生徒からしたら目の毒だろう。


俺がお姉ちゃん達と同じ場で体育を受けていたら間違いなく授業そっちぬけでガン見してたはず。


目の前の男子生徒の様に……


こんな奴と同じにはなりたくないが見るなという方が酷だ。


身体のラインがかなり強調されており、出る所は出て、出ないところは引き締まっている。


太ももはむっちりとハリがあり、大半の生徒……主に男子生徒が釘付けになっている。


もうこれズボンじゃなくてパンツだよねと言いたくなるほど布面積が少ない。


ミズキお姉ちゃんが言ってた通り早速可愛い子見つけれて良かった。


「良く見たら可愛い顔してんじゃねえか、ぐへへ僕様の物になるってなら許してやるよ」


どうせ自分から当たりに言ったのだろう。欲望が丸見えだ。


何よりーー


「物として扱うなやゴミが」


気に入らない。


俺が認めた奴を俺の目の前で取られるのは。


「き、ききき貴様、この僕様に向かって今なんと!? 」


「あ?聞こえなかったのか?頭だけじゃなく耳も悪いのか」


「物として扱うなやゴミが、と言ったぞ」


今度は殺気も少し含める。


「ひぃぃ!い、今は引いてやる。だが忘れるなよ!!お前もお前の連れもその女も全員お父様に言ってやるからな!! 」


殺気を当てられてびびったのか捨て台詞を発し逃げて行く。


「ユノ様かっこよかったです! 」


「お前すげーな!あのギンア様に面と向かってガツンと!聞いててスカッとしたぜ」


近くにいた男子生徒がそう言うと、他の生徒達も頷く。


……かなりギンアとやらは嫌われていたんだな。


当然っちゃ当然か。


「それでは今から順次試験を開始する!受験する生徒は校舎内に入り、筆記試験の準備をせよ! 」


教師から声がかかり、皆学園の建物の中へ入って行く。


俺達も行こうとすると後ろから声をかけられる。


「あ、あの……助けていただいてありがとうございました! 」


勢い良く頭を下げられ、困惑する。


「ああ」


「急にぶつかられて……かと思えば怒鳴り散らされて……誰も助けてくれなくて……怖かった……」


今にも泣きそうになっている少女。


やっぱり無罪だったか。


「俺はユノ=ミナトだ、良かったら友達になってくれないか? 」


ギンアの捨て台詞も気になるし、この少女を一人にさせたらまた狙われるかもしれない。


それを阻止するためには近くに居た方が良いだろう。


それを伝えると一瞬驚いた顔をし、満面の笑顔になる。


「私は雪花心愛って言います!ここあって呼んでくださいねユノ君! 」


!絶対【にほん】出身だよな。

それを聞こうとしたがーー


「そこの三人も受験生だろ?早く校舎内に入れ、不合格になるぞ! 」


どうやら試験が始まるみたいだ。


お姉ちゃん達の元を離れて1日がたった今、


二人の友達が出来た。


心愛とミリア二人の手を握ると、急ぎ足で学園の中に入って行く。


ここまで来たら絶対合格しないとな。

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