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2話 魔法学園に入学させることにした

明日も複数話投稿します!


あの出会いから数年ーー


背中まで伸びた髪を一括りに留め、前髪は五色が一線ずつ目元で整えられている少年が、一人の少女に見守られながら魔法を行使している。


「〈転移魔法〉」


少年がそう唱えると、その場から姿が消え少女の真後ろに。


「ありさお姉ちゃん!〈転移魔法〉も完璧に使いこなせるようになったよ! 」


言葉と同時に、褒めて!と言わんばかりに抱きつく。


「わっ!?もう使いこなせるようになったの!?ユノ凄い!ご褒美になでなでしてあげる」


なでなで……。


なでなでなで……。


「えへへぇ〜!凄いでしょ! 」


少女は少年の頭を優しく撫でていると、心の奥底からある気持ちが溢れ出てくる。


大きくなったなぁと。


そう、この少年ーーユノは魔の森に捨てられていたあの時の赤子である。


それから五人の少女達が愛情込めてユノを育て、ここまで立派に育て上げたのである。


「ありさお姉ちゃん……?どうして泣いてるの?」


紫色のサラサラとした髪にツインテールの少女、ありさは気がつくと泣いていた。

あの時拾ってきて良かった……立派に育ってくれてありがとう……考えれば考えるほど気持ちが溢れ、涙が止まらなくなる。


「具合が悪いの!?すぐるーにゃお姉ちゃん達を呼んでくるから! 」


「違うから安心して……」


こういう所も可愛いなと思いながらも、こうやって毎日会えるのも今日で最後だと思うと胸が締め付けられる。


だって今日からユノは魔の森を出て魔法学園に入学する事になるのだからーー。




「皆揃ってどうしたの? 」


ありさお姉ちゃんと魔法の訓練をした後、家に帰ってきたのだが。


皆の様子がおかしい。

ありさお姉ちゃんはさっきから泣いてるし、るーにゃお姉ちゃんは僕が帰ってくるなり抱きついて離れない。他のみんなも同様。


「ユノには言わないと行けないことがあるの……謝らないと行けないこともある」

「お姉ちゃん達が僕に謝ること? 」


お姉ちゃん達は何かを決意したかのように顔を見合わせると、ありさお姉ちゃんが口を開き、衝撃の事実を僕に伝えてくる。


「その……ユノはあたし達が産んだ子供じゃないの……言ってしまったら血が繋がってないから家族なんかでもないの……黙っててごめんね……ごめん……ああああ……」


泣き崩れるありさお姉ちゃんを僕は考えるより先にありさお姉ちゃんを抱きしめていた。


どうして先に言ってくれなかったんだろうと思う事もある。だけど、


「そんな事で家族じゃないとか言わないでよ!!血は繋がってなくても僕はありさお姉ちゃんを皆を家族だと思ってるしこれからも僕の家族だから!!……だから、家族じゃないなんて悲しい事言わないでよ……ありさお姉ちゃん……」

「ユノ……ゆのぉ……ぐすんっ、そうだよね!ありがとぉ……ぐすっ」


完全に二人の世界に入っているのを見かねた他の姉たちはバツが悪そうにしながらも。


「あー2人だけの世界を作ってやがる……なんかユノとありさは親子ってよりカップルに見えるな!」


りぼんはそう茶化す。


「りぼんお姉ちゃん!?」

「ちょ、りぼん!!?茶化さないでよ!! 」


か、カップルって……。お姉ちゃんでもあるけどお母さんでもあるからな。流石に恋愛的なのは……え。

この感情は何なんだ?まさか僕、ありさお姉ちゃんの事……。


しかし結論には至らない。


「ん。るも混ぜる」


るーにゃはトコトコと近づくと、二人の頭を気が済むまで撫で続ける。


「なぁミズキ、やっぱ皆で暮らさないか?あの二人を引き離すのは可哀想なんだけど」

「リルカ、わたくしもそう思います。……二人を引き離すのは気が引けますが……決めたことですし仕方がないです。心を鬼にして言うしか無い」


やっぱそだよねと零すリルカ。


「ミズキお姉ちゃんにリルカお姉ちゃん、どうしたの? 」


心を鬼にして何を言うんだろう?

不安になりながらも聞き返す。


そうして僕は本日二度目の衝撃を受けるのであった。


「ユノ。ユノには魔の森の外にある魔法学園に入学させることにした」



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