10話 俺は大丈夫だが
入学編スタートです!
受付をすませると教室に案内される。
どうやら俺達が最後だったみたいだ。指定された席以外は全て埋まっており皆、魔法書に目を通している。
何か一つでも新たに記憶しようとしているのだろう。
試験は筆記試験、実技試験の順番で行われ合計得点で合否が決まる。
筆記試験は言わずもがな魔法に関する基礎問題から歴史上の人物の知識問題まで幅広く出題される。
実技試験の説明がまだされてなく、年によって内容は様々なので予測は不可能。
試験はまだ始まってないというのに先程から話し声一つせずページをめくる音のみが聞こえる。
隣を見ると心愛も魔法書を取り出し、真剣に読み進めている。
一つ一つ指差しながら小声で口ずさんでいる心愛をついつい見つめてしまう。
すると視線に気づいたのか魔法書から顔を上げ不思議そうに言う。
「ユノ君とお隣の女の子は魔法書読まなくていいの? 」
「俺は大丈夫だが……そういえばミリアは大丈夫なのか? 」
孤児で奴隷だったミリアがまともな勉強を教えられていたとは考えにくい。
「生きていくだけで精一杯だったから……多分大丈夫じゃないけど頑張ります! 」
「えええ!?筆記試験はすごく難しいって噂だけど大丈夫なの? 」
驚き、あたふたと心配してくれる心愛。
筆記試験は悪くても魔法試験が満点なら合格出来るはず。
そこにかけるしか無いだろう。
ーーーミリアなら受かると思うが。
誰も気づかなかったか、はたまた気づいていたが奴隷として使い潰す為に公言しなかったかの、どちらかだと思うが彼女の身体には秘密が隠されている。
恐らくミリア本人は魔法を使った事が無いーーーいや、使わせてもらえなかったから。
魔法試験の時に分かることだが多分ミリアはお姉ちゃん達と肩を並べる魔力の持ち主だ。
魔法試験は大丈夫だろうが筆記試験も少しは点を取らないと危険かもしれない。
……どうする?今からでも〈記憶魔法〉で俺の脳内にある【賢者】の知識を〈コピー〉してミリアに〈ベースト〉するか?
だが脳に負荷がかかりすぎる。
他に何かないのか?
俺のせいで恥をかかせたくは無いし辛い思いはさせたくない。
しかしそれは杞憂に終わる。
「始まるまで一緒に魔法書みる? 」
そんな鶴の一声でまた一つミリアの才能が開花することになるのだがこの時はまだ誰も知らなかった。
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