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未検閲版Tips【本編ネタバレあり】

調月考知郎

 何処にでもいる異世界ファンタジーが好きな高校生。

 アカシックの提案する異世界冒険を即断即決したのは、元々それにに憧れているのも有るが、最大の原因は転生者や転移者を生み出すために存在する第472並行世界の出身だからである。


アカシック

 異世界ファンを自称する謎の女性。

 本物の異世界冒険を見るためにC.H.E.A.T能力を開発し、考知郎に与えた。

 その正体は第2並行世界の出身者で、他の並行世界の知識を得られるアカシックリードを完全制御できる人物。


スキル

 異世界のヒトが生まれながら持っている技能や能力の総称。

 女神がテラフォーミングのために開発した人材育成技術で、バイオナノマシンが宿主の遺伝子情報から付与するスキルを判断する。

 バイオナノマシンは自己増殖機能を持ち、母親から胎児へ分け与えられることで、新たに生まれる者もスキルを有する。


異世界の人種

 地球人と同じネモッドの他、エルフ、ドワーフ、キャトが存在する。

 ネモッド以外の種族は、魔物がはびこる世界で生き抜くために女神から遺伝子操作を受けた改造人間の末裔である。

 エルフは寿命が長く、ドワーフは生命力が高く、キャトは五感に優れている。


マジックアイテム

 迷宮に眠る古代文明の遺物。現代よりも遥かに優れた科学技術と魔法技術によって作られており、冒険者達によって回収されたものが高値で取引される。


女神

 スキル教の信仰対象。楽園から追われた人々を方舟に乗せてアドル大陸に連れてきた彼女は、過酷な環境を生き延びるために一部のヒトをエルフやドワーフ、キャトに変身させ、またスキルをもたらしたとされている。

 その正体は第473並行世界における赤木鳩美。

 惑星間移民船である〈方舟〉の船長でありバイオテクノロジーの専門家。スキルをもたらすバイオナノマシンや遺伝子操作で異種族を生み出した。


クリエ・ワークス

 剣仁也と共に魔王を倒したキャトの女性剣士。

 レアスキル〈魔力剣製〉を持つが、〈剣術〉スキルを持たないために周囲からは評価されなかった。

 しかし活性心肺法とスキルに頼らない剣術を習得した今では大陸最強の大剣豪となっている。

 彼女に〈剣術〉スキルが付与されなかったのは才能がなかったからではない。

 剣の天才だからこそ、わざわざ〈剣術〉を付与するより他のスキルが望ましいと、バイオナノマシンが判断した。


スキル教

 スキルをもたらした女神を信仰する宗教。ここでの女神はアカシックとは別人。

 教義は主にスキルとの向き合い方が記されている。

 女神は「スキルは人生の支えであり、人生を縛る鎖であってはならない」という言葉を残しているので、〈剣術〉スキルを持っているからと言って必ず剣士になるべきとは考えていない。

 初代教皇は赤木鳩美の部下の一人で、彼女を女神のように心酔していた。そして彼女の功績を後世に伝えようとした結果、この宗教が生まれた。


マテリア・マテル

 剣仁也と共に戦ったドワーフの青年。

 レアスキル〈空間拡張〉によって大量の物品を持ち歩ける。

 〈鑑定〉スキルを使わずとも鑑定ができるほどの知識を持ち、それが仁也の魔剣を作るのに役立った。


異世界の挨拶

 ネモッド以外の人種は初対面の相手に対する挨拶で独特のマナーがある

 エルフは出生地、ドワーフは誕生石、キャトは親の名前を自分の名前とともに伝える。


トラベラー

 アカシックがヒロイン役として連れてきた長身の少女。年齢は考知郎と同じ17歳。

 本名は赤木鳩美。

 本来は温厚な性格なのだが、婚約者がいるにも関わらず別の男のヒロイン役をやらされているため、考知郎には棘のある態度をとっている。

 彼女はあらゆる並行世界に存在する大共通点因子であり。いままでに何度か他の世界の自分と遭遇している

 胸が平たいのが悩み。


魔法

 魔力を消費して行使される超自然技能。

 魔法を使うにはイメージが重要で、例えば燃焼がどのような仕組みで行われているのか知っていると、炎の魔法を効率よく使える。そのため、魔法使いは科学的知識が求められる。


魔力

 知性体の想像力を現実化する性質を持つ超自然の燃料。非現実的な現象ほど大量に消費される。

 ヒトの脳細胞から生成される生体魔力と、空間中に存在する空間魔力がある。

 トラベラーの世界では魔力をフォースエナジーと呼ぶ。


スマートアロー

 トラベラーが使用する誘導性能を持つ矢。

 調査員が使用する武器は、基本的に現地の住民に目撃されても、それが別の世界で製造されたものと分かりにくい物を使用する規則になっている。


トラベラーの万能ツール

 トラベラーが調査活動で利用するスマートフォン型の情報端末。発揮される機能は基本的にアプリケーションをインストールしてもたらされる。


第2並行世界

 トラベラーやアカシックの故郷。

 全並行世界の始祖である第1並行世界から最初に分岐した並行世界。

 アカシックがもたらす知識で文明が急速に発展した。

 彼女が去った後は、並行世界調査機関の調査員を他の並行世界に派遣し、そこの知識や技術を収集して文明の発展に役立てている。


第472並行世界

 考知郎が生まれた世界。基本的に普通の地球文明だが、いわゆる「なろう系」と呼ばれる異世界ファンタジーが異常に普及している。

 この並行世界は第1並行世界の、とある小説投稿サイトを利用する人々の集合無意識の影響を受けており、転生者や転移者を生み出すために存在する。


第473並行世界

 考知郎が冒険している異世界。

 第472並行世界と同様に、とある小説投稿サイトを利用する人々の集合無意識の影響を受けて、異世界として存在するための並行世界である。


不定の迷宮

 アドル大陸3大迷宮の一つ。毎日構造が変化するため、マッピングが役に立たない。

 元は古代文明の地下工場であり、必要に応じて構造を自ら組み替えることで、人々に数々の生活必需品を生産して提供していた。


マジックアイテム

 迷宮に眠る古代文明の遺物。現代よりも遥かに優れた科学技術と魔法技術によって作られており、冒険者達によって回収されたものが高値で取引される。


ソフィア・セーバー

 剣士の名門、セーバー公爵家の令嬢。

 堅物そうに見えて意外とおおらかな性格。家のしきたりで武者修行をしつつ、気骨がある夫候補を探している。


ライラ・ライン

 初代セーバー公爵の時代から同家の家庭教師を務めるダークエルフ。

 いかにも妖艶な美女と言った雰囲気だが、ソフィアの父が隠し持っていたダークエルフ女教師モノの本を執務机の上に置くお茶目さもある。


ミラ・ミケ

 ソフィア専属メイドを務めるキャトの少女。

 以前は狩猟専門の冒険者だったが、ソフィアに命を救われてからは彼女に仕えるようになった。


イレギュラーGU

 アカシックが考知郎に与えたC.H.E.A.T能力の一つ。常人を超える効率で成長できる。

 あくまで成長の効率と速度のチートなので、その人が獲得できる実力の上限は超えられない。

 RPG的に例えると、短時間でレベルや熟練度が最大になるが、上限は超えられない。


ブラスターガン

 ブラスターロッドを改造して作った魔法式の熱線銃。細かな威力調整が可能。

 マテリアは仁也の話と古文書の情報から銃の存在を知っており、それでこのマジックアイテムを制作できた。


イモータルEX

 アカシックが考知郎に与えたC.H.E.A.T能力の一つ。ほぼ完全な不死能力を持つが、肉体が完全原子分解された場合は復活できない。

 他人に触れることで能力を一時的に伝播可能。

 物質に対しても使用でき、考知郎が身につける装備は事実上破壊不可能。


アビリティCP

 アカシックが考知郎に与えたC.H.E.A.T能力の一つ。対象が持つ能力や特殊技能をコピーできる。擬似的な鑑定スキルとしても代用可能。

 対象の能力に何らかの代償があっても、アビリティCPでコピーしたものはそれを無視して実行できる。


マーティン・オルト

 仁也に力を貸したエルフの男。

 全てのコモンスキルを使える〈汎用特化〉のレアスキルを持つが、世間はコモンスキルなどいくら使えても無駄と彼を評価しなかった。

 仁也との特訓を通じて、コモンスキルの同時使用で擬似的なレアスキルを使えるようになる。


グレント・ガードナー

 第2の魔王軍の一人で、汚物より卑しい男の二つ名で忌み嫌われている。

 〈飛行能力〉と〈爆弾使い〉のレアスキルを持つ。

 グレントはこれらのレアスキルを使い、安全な上空から敵を爆撃する戦法を得意としていた。

 本性を表す前は、第1王女の婚約者だった。

 ガードナー家は騎士の名門だったが、グレントによってその権威は地に落ちた。


ジェーン・アドル

 アドル王家の第1王女。〈剣聖〉と〈心眼〉のレアスキルを持つ一流の剣士でもある。

 仁也との出会いをきっかけに、戦闘向きのレアスキルを持つ者のみが評価される現状を変えようと、ジェーン・スミス名義で実用書を書き、戦闘力以外でも人材を評価し、スキルの組み合わせを考えるよう人々に促す。

 それがきっかけで創作活動に目覚め、以降も本を書き続ける。若気の至りで自分と仁也をモデルにした恋愛小説を書いたところ、予想以上に反響があった。


スキル教管理派

 スキルを根拠とした適材適所こそが社会を豊かにするとする分派。しかしその実態は、人生選択の自由を一切認めない暗黒管理社会の実現である。

 元から過激思想として危険視されており、管理派だったホリー・ホワイトが人類を裏切って第二の魔王軍となった際、スキル教の上層部を殺害したことで、管理派は完全なテロリストとして扱わている。


クヴィエータのハイエルフ

 薬でハイになったエルフ。本名はエメリー・バンブー。

 竹林で暮らす一族の出身。

 彼女が故郷の竹で作った武具はドワーフが鍛えた鋼に匹敵する強度を持つ。

 故郷を出て旅をする途中で管理派に傾倒し、クヴィエータの建設に関わる。


クヴィエータの頭巾剣士

 正気を失った魔族の男。本名はクレイ・ジーン。

 もともとは魔王軍の工作兵だったが、管理派に捉えられて洗脳されてしまう。

 彼が剣に使用した薬はなんの効力もなく、発射された三日月は〈高度撹乱〉スキルで使える幻覚の魔法で見せたもの。正気を失っているせいで敵だけでなく自分にも掛けてしまっており、それが余計に狂気を加速させている。


クヴィエータ

 30年前に管理派が暗黒管理社会実現の拠点として作り上げた街。

 世間の目から隠れるため、表立って管理派としての宗教活動は行わず、そのためアドル王国もこの街が管理派のものであるとは知らなかった。


ホリー・ホワイト

 最悪の醜聞の二つ名で忌み嫌われる第2の魔王軍の一人。

 素材を見るだけで、それを使った薬の製法と効能がわかる〈万能製薬〉のレアスキルを持つ。

 スキル教はホリーが管理派と知らず、聖女として全面的に支持していたた時期があった。彼女が人類を裏切った後では、スキル教にとって汚点であるため、彼女の名をあらゆる出版物から検閲している。


トラベラーの刀

 トラベラーが使用する剣。

 フォースエナジー(魔力)の伝導性が高く、異世界風に言うなら魔法剣に適した武器。


電光雷鳴剣

 トラベラーが使う超自然技能の一つ。

 元々はある並行世界で考案された武術で、本来は先天的な特殊条件を満たした者しか習得できない。第2並行世界はこれを科学技術の補佐で万人が習得できるようにした。


 アドル王国軍

 アドル王国は大陸統一国家でなおかつ他の地域と断絶状態にあり、5年前の魔王侵略を除けば、戦争経験はない。基本的に軍は警察としてに役割を担う。


ミディック・ミディアン

 人類を裏切って第二の魔王軍となったエルフの女。

 炎と氷の魔法を全て使える〈温度支配〉と大気中の魔力を体内に取り込む〈魔力吸収〉のレアスキルを持つ。

 魔法使いとしての実力と高い知性から賢者と讃えられていたが、第二の魔王軍となってから彼女に向けられる尊敬は反転し、知的生物の面汚しという二つ名で忌み嫌われるようになった。


英霊の墳墓

 アドル大陸3大迷宮の一つ。迷宮としての規模は小さいが、道中のルージャフォリオ宝森林には凶暴な魔物が生息し、また一時的に蘇った太古の英霊が守護者として立ちはだかる。

 元は女神が地球人の絶滅に備えて密かに建造したもので、当時は極めて限られた者しか存在を知らなかった。


異世界の謝罪

 この世界では切腹や土下座が最も誠意ある謝罪とされている。

 貴族や王族は常に切腹短剣を持ち歩くのがマナーとされている。女性用の切腹短剣は宝石や貴金属で装飾されている事が多い。

 そうはならんやろと思うだろうが、なってるのだ。


ジョン・アドル

 不休王の異名を持つアドル王国の現国王。

 王という仕事は彼にとってまさに天職であり、ジャスティンたちを勇者に任命してしまった事を除けば、目立つ失策はない。

 長時間の不眠不休労働を可能とする〈高度長期活動〉のレアスキルを持ち、常人が過労死するほどの仕事量をこなす。


ルージャテグメント大聖堂

 アドル王国成立時に建設されたスキル教の本拠地。その名の通り、スキル教において女神が好んだ神聖な色とされている赤の屋根を持つ。

 聖堂内にある壁画を描いた教皇は元冒険者で、建国の祖であるアベル・アドルのパーティーで回復役を努めていた。


スキル教の現教皇

 もともとはスキル教内にある歴史研究部門に所属する神官だった。歴史研究と神官としての本分以外に興味はなく、他の高位の神官と違って政治的やり取りには積極的ではなかったので、役職の階級は高かったが組織内の影響力は小さかった。

 しかし、5年前の魔王との争乱でスキル教の首脳陣がほぼ全滅したため、消去法で教皇にならざる得なかった。


輝く聖板

 女神と呼ばれていた、第473並行世界の赤木鳩美が愛用していたタブレット型端末。計算速度は100エクサフロップス、ストレージ量は10ヨタバイトで、価格は当時の平均月収の3分の1程度である。


最初の勇者

 本名は黒井鋼治。バイオナノマシンによって〈勇者〉スキルと適合した女神の護衛。

 女神を守り、悪魔を倒した彼のも彼である。

 しかし当時の大衆からすれば女神を連れ去った重罪人であるため、その偉業が後世まで語られることはなかった。


方舟

 地球人たちが別の惑星へ移住するために建造した移民用恒星間宇宙船。

 自動操縦機能、ワープ機能、コールドスリープ機能などを持つ。

 リサイクルされるのを前提に設計されており、例えば乗組員の居室区画を取り外して、そのまま住宅として流用できる。


鉄人防壁街

 アドル大陸3大迷宮の一つ。巨大なゴーレム(人型兵器)が防衛しているため、挑戦するどころか近づくことすら出来たものはいなかった。

 この星の歴史上、最初の街。地球人がこの星に移住した時、乗ってきた宇宙船を分解して居住地の建築に再利用した。

 第2歴の戦争では被害を受けなかったものの、コンピュータウィルスによる自律管理システムの暴走で住民は追い出されてしまった。


九十九里三四子

 機人族の女性。製造番号はGX09934。第2並行世界において機人族は自分の製造番号をもじって名前を決める傾向が多い。

 年齢不詳だが、少なくとも100歳を超えている。

 趣味はロボットアニメ鑑賞で、スーパ-系もリアル系も大好き。


津田達哉

 不老族の男性。年齢は53歳だが、寿命がない人種なので若手として扱われる。

 表情を作るのが苦手なので誤解されがちだが、本当は穏やかで善良な青年。

 航空機マニアが高じて今の職についており、旅客機から軍用機まで操縦できる。


ロボティクス・ジャイアント

 全長8メートルの機械工学の巨人と呼ばれる登場式人型兵器。基本的にRGという略称を使われる。

 骨格フレームに人工筋肉を取り付けた人体模倣設計が主流で、瞬発力に優れた機敏な動作が可能。

 操縦形式はパイロットの意識を機体に憑依させるポゼッションシステムを採用している。これにより立って歩く程度なら訓練を必要としない。

 またキネシスマニューバシステムで運動エネルギーそのものを発生させる単独飛行が可能。


トラベラー専用RGウェポンフルスタック

 調査活動用の量産型偵察機に多数の武装を積載した形態。

 ポゼッションシステムで操縦しやすいよう、骨格フレームをトラベラーの体格に合わせて調整している。

 キネシスマニューバシステムの応用で多数の携行火器を攻撃ドローンとして使用可能。

 偵察機に武器を満載するのは本来なら矛盾した運用であるが、これほどの火力を用意しなければ調査員の安全を確保できない並行世界も存在するので、まれに使用される。

 積載する武器は選択可能で、今回のとは異なる武器も使える。


ジャスティン・ジャックマン

 第2の魔王軍のリーダー。

 〈勇者〉のスキルを持つがその人間性は勇者とは程遠く、人類を裏切った後はおぞましき邪悪の二つ名で忌み嫌われる用になる。

 異常なほどに他人を見下すことにこだわる性格。剣仁也に破れた後、二度と「ざまぁ」と言われないために、クローンによる蘇生を捨ててまで魔族の肉体を得た。


ライゼンダー

 並行世界調査機関に所属する調査員。その正体は第2並行世界における黒井鋼治。

 実はトラベラーが自分以外の男と行動をともにすると聞いて冷静さを失っていたため、第472並行世界任務が来るまでは、頭を冷やすために待機命令を受けていた。


ある小説投稿サイト

 「■■■になろう」という名前の大手小説投稿サイト。ここから数々の異世界ファンタジー作品が発表された。第1並行世界の「なろう系」作品の愛好者たちの集合無意識の影響を受けて、第472並行世界とそれに連なる並行世界が発生した。

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