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第1話
―紀元3731年―
人類は地球を捨てた。
資源は枯渇し、度重なる核戦争で死の星と化した地球から、全人類が太陽系外の星々へと移住していったのだ。
その人類の移住先の惑星の一つ。
アーカイブ
一時は地球の最盛期を越えるほどの発展を見せたこの惑星も、直ぐに地球と同じ運命を辿ることになる。
増えすぎた人類は資源を求め再び戦争を起こし。
それによって荒れ果てたアーカイブから、多くの人類は地球の時と同じように逃げだした。
しかし、全ての人間がこの星を捨てた訳ではなかった。
わずか数百人だが、この星に残り、星を再生させようとする者達もいた。
ただ、一度荒れてしまった星というは人間のちっぽけな力では再生することなど不可能に近く、
荒れた自然の力に翻弄され、星に残った人々は次々死んでいった。
そして、惑星アーカイブに残る人間はあと1人になった。