五縄の桜
人間は、その生涯を「負け続ける生き物」だと言えるのかも知れない。
試験成績で負け、進学先に差を付けられ、就職先の格差に妬み、所得の違いに苦しみ、伴侶を得るにも理想は遠く、すべからく他の上位者に遅れをとる。
敗者にならずに人生を終えることはないと言えるほど、我々は「負ける」いや、負けを突きつけられるのだ。
ならば、その物語は圧倒的多数と言える敗者にこそあるもので‥‥
五縄流柔術は、一筋の曇りも無く『殺人術』の流派である。
片桐桜生は、宗家・片桐清三の養子として次代の宗家の跡目を継ぐために、他の『柔術』『当身術』『合気術』『剣術』『暗術』の5流派を修める手練と戦う旅に出る。
これは、その敗者達によって綴られる物語である。
試験成績で負け、進学先に差を付けられ、就職先の格差に妬み、所得の違いに苦しみ、伴侶を得るにも理想は遠く、すべからく他の上位者に遅れをとる。
敗者にならずに人生を終えることはないと言えるほど、我々は「負ける」いや、負けを突きつけられるのだ。
ならば、その物語は圧倒的多数と言える敗者にこそあるもので‥‥
五縄流柔術は、一筋の曇りも無く『殺人術』の流派である。
片桐桜生は、宗家・片桐清三の養子として次代の宗家の跡目を継ぐために、他の『柔術』『当身術』『合気術』『剣術』『暗術』の5流派を修める手練と戦う旅に出る。
これは、その敗者達によって綴られる物語である。
片桐清三は弟子の出立を静かに見守る
2018/04/20 19:00
『その男』はまるで獣の如き異質さで
2018/04/22 19:00
総掛かりとて相手が悪いという事は
2018/04/24 19:00
道場は静かに対決の時を待つ
2018/04/26 19:00
桜生は楠源一郎と対峙する
2018/04/28 19:00
勝負の決着は如何様にして付くのか
2018/04/30 19:00
楠は宗家・片桐を尋ねる
2018/05/01 19:00
当身の技を修めし巨漢は
2018/05/03 19:00
誘い込んだか誘い込まれたか
2018/05/05 19:00
それは柳の枝の如くにしなりて
2018/05/07 19:00
それなるが所以は自己の中にこそありて
2018/05/09 19:00
打ち合わぬもまた戦いなり
2018/05/11 19:00
実力と評価の間に隠れて
2018/05/13 19:00
暗術の後継者は『壊れて』いる
2018/05/15 19:00
鏑は『その世界』に足を踏み入れた
2018/05/17 19:00
合気の技の有り様とは
2018/05/19 19:00
高めた純度の、更にその先の
2018/05/21 19:00
金槌を持つ人間には全てが釘に見える
2018/05/23 19:00
それこそが我が望みなればこそ
2018/05/25 19:00
その島は亡骸の山に囲まれて
2018/05/27 19:00
徒に睨み合うのもまた闘いにありて
2018/05/29 19:00
昼飯に語らうのも、また兵法のひとつにて
2018/05/31 19:00
剣技の極めを如何にして示さんとするか
2018/06/02 19:00
古狸の、その古狸たる所以を見るに
2018/06/04 19:00
一瞬にして輝き終わる宝石のような決着を
2018/06/06 19:00
船が港を目指して進みゆく道すがら
2018/06/08 19:00
主を失った血塗れの島に佇みて
2018/06/10 19:00
最後の闘いは静かにその幕を開ける
2018/06/12 19:00
進みゆく野山は平坦にのみ非ずして
2018/06/14 19:00
人間ならざるモノとて相手とすれば
2018/06/16 19:00
闇夜に山を駆け、その身を潜める
2018/06/18 19:00
待ち構えしは、居る筈の無い男にて
2018/06/20 19:00
第二の刺客は銃を用いる
2018/06/22 19:00
手負いし獣の、手負いたる意味の
2018/06/24 09:00
最後の『刺客』は待ち構えていた
2018/06/26 19:00
『削る』に徹し、容赦とて無し
2018/06/28 19:00
最後の闘いへと誘いし屋上の夜風は
2018/06/30 19:00
薊の毒は夜の帳に舞い飛んで
2018/07/01 19:00
最後に『刀』を手にする者こそが
2018/07/04 19:00
物言わぬ『時計』が雄弁に物語りしは
2018/07/06 19:00
そして再び日常の日々に帰還せしめば
2018/07/08 19:00