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青い鳥

挿絵(By みてみん)


わたしがよび、はこぶもの。

それはあなたを 「しあわせ」 にするのでしょうか。


+ + +


あるひ、「あなたたち」はわたしのまえからいなくなりました。



きがつくとそこは「とりかご」のなか。

どこにもゆけないかわりに、いろんなものがあたえられたけれど。

きれいないしも、きれいなはなも。

あなたたちがくれたものにはかなわなかった。


もう、きっとあなたたちはどこにもいないのでしょう。

わたしがよび、はこぶものはあなたたちを 「ふこう」 にしたのでしょう。


だからきっと、これはむくい。


ひとでないわたしは、ひとのようにかなしむこともできないから。

そらからみずがふってきたひに、そこにむかってうたいます。

みずはわたしのからだをぬらし。

かおをつたわって。


それはきっと、ひとの「なみだ」のようにみえることでしょう。


いつかわたしがきえてなくなるそのひまで、「あなたたち」のためにうたいます。

だからどうか、かみさま。


わたしに「ふこう」をください。


+++


あるひ、わたしのまえに「あなた」はやってきました。


「あなたたち」とはちがうぬくもり。

「あなたたち」とおなじようでちがう、えがお。


わたしがよび、はこぶもの。

それはまた、「あなた」までも「ふこう」にするのでしょうか。

それとも、こんどこそ「こうふく」にしてくれるのでしょうか。


ひとでないわたしは、それしかできない。

けれど「あなた」はそれを 「いらない」 という。

わたしはどうすればいいのでしょう。

「あなた」がくれたものに、どうしたらむくいることができるのでしょう。


きょうも「とりかご」のなか。

「あなた」のおとずれをまちながら、かみさまにいのる。

どうか、かみさま。



「あなた」に「しあわせ」をください。

「みてみん」過去ログ第二弾。

『青い鳥』という中篇(予定)の、『鳥』視点の小話。

中盤までは書けているのですが、ラストを二通り考えていて、どっちにするか未だに決まらないのでいつ公開出来るのかさっぱりという作品。

この子は個人的に気に入っているのでつい絵を描いてしまう(・・`)

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