盛鴎外 その6(ラスト)
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
羽曳野あひる Dstars2期生 雑談配信が得意
【シチュエーション】
ずんだ先輩の家で晩酌中
◇ ◇ ◇ ◇
ばにら「と、いうかんじで」
「あひる先輩に話の盛り方を教えてもらいました」
ずんだ「あひるの言うことは話半分に聞かなくちゃダメよ」
「アイツは本当に大げさに言うから」
ばにら「ですよねぇ」
「流石に美月さん(ずんだの本名)がいきなり殴ってくるとか」
「それはないわーって」
ずんだ「そうね(暗黒微笑)」
ばにら「教えてもらった技術でこれからトークも頑張ります」
ずんだ「ほどほどにしなさいよ」
「あひるみたいに『虚言王』扱いされるのもしんどいわよ」
ばにら「そこはあひる先輩を反面教師に」
ずんだ(この娘って意外としたたかなのよね……)
ばにら「あぁ!」
「そう言えば、あひる先輩の雑談配信を見てませんでした」
「相談した件、どうせ話してるんだろうな」
ずんだ「暇だしお酒飲みながら一緒に見よっか?」
「私も、なに言われてるか気になるし……」
◇ ◇ ◇ ◇
あひる『はい、それじゃあ次の話題はですね』
『【ばにら恋愛相談にやってくる】についてですね』
ばにら「……行ってない!」
あひる『先日ですね、ばにらと収録が一緒になりまして』
『そこでですね』
『あの、あひる先輩ちょっといいバニですか?』
『ずんだ先輩とのことで相談したくって……』
『と、ばにらがきたわけですよ』
ばにら「……言ってない!」
あひる『もう完全に目が恋してる女の子なのよ!』
『分かる?』
『高校でやけに仲の良い女子二人組とか?』
『完全にそれなんよ! ばにらのずんだに向ける目が!』
ばにら「向けてないですよね⁉(困惑)」
ずんだ「向けてないと思うわ(真顔)」
あひる『これはあひるすぐ分かりました』
『恋の悩みだなって』
『あひるそういうの得意ですから」
『だからね』
『どしたどした、遠慮なく言ってみ』
『あひるでよければ話を聞くよ』
『って』
ばにら「嘘しか言わないじゃないですかこの人!」
ずんだ「本人は盛ってるつもりなんでしょ」
あひる『やっぱりね、運営が「ずんばにてぇてぇ」してるじゃないですか』
『ビジネス百合って本人たちは言ってますけど』
『四六時中一緒にいると認識がバグっちゃうのよ』
『分かるもん。あひるも、だってそういう経験あるから』
『周りが女の子ばっかだとそうなるんよ』
『てぇてぇしちゃうんよ』
ばにら「『てぇてぇしちゃう』ってなに!」
「してませんから!」
あひる『だからばにらに言ってやりました』
『ばにら、もっと自分の気持ちに素直になってええんやで?』
『もっと正直になれよ!』
『って』
ばにら「言ってない! 正直になるのはあひる先輩の方でしょ!」
「嘘つき! 嘘つき! 嘘つき!」
ずんだ「やらかしてくれたわね、またコイツは」
「これだからあひるに相談するのは嫌なのよ……」
ばにら「美月さん(ずんだの本名)! これ削除申請出しましょう!」
「虚偽の内容が含まれているって!」
ずんだ「もっと手っ取り早い方法があるわ」
ばにら「……え、どうしたんですか?」
「……急にシャドーボクシングなんてして?」
ずんだ「花楓(ばにらの本名)、お留守番しててくれる?」
「ちょっとあひるの肝臓に一発いいの入れてくるから(真顔)」
【了】
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
盛るのも嘘もほどほどにね!(真顔)
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○VTuberなんだけど百合営業することになった。
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