盛鴎外 その1
【登場人物】
川崎ばにら DStars3期生 ゲーム配信が得意
羽曳野あひる Dstars2期生 雑談配信が得意
青葉ずんだ DStars特待生 グループ最恐VTuber
秋田ぽめら DStars特待生 みんなのママ
津軽りんご DStars特待生 きまぐれ僕っ娘
【シチュエーション】
収録前の楽屋でのお話
◇ ◇ ◇ ◇
ばにら「あひる先輩、ちょっと相談いいですか?」
あひる「どうした? ばにらが相談なんて珍しいな?」
ばにら「いや、あひる先輩にしか聞けない話で」
あひる「ちょっとちょっと! 嬉しいこと言ってくれるじゃん!」
ばにら「……話ってどう盛ればいいんですかね?」
あひる「おいこら」
ばにら「いや、実際あひる先輩って話を盛ってますよね?」
「ばにらとの話もですけど」
「他のメンバーとの話もたいがい盛ってますよね?」
あひる「……まぁね」
「たしかに誇張を混ぜることはある」
ばにら「でしょ?」
あひる「けどそれは配信を盛り上げるため!」
「嘘じゃない! あひるは嘘は言ってない!」
「あひるは面白く言っているだけなの!」
「おおげさとも言う!」
ばにら「いや、それを盛るって言うんでしょ」
あひる「そうです盛ってます! 話を盛りまくりです!」
「盛鴎外です! すみません!」
ばにら「森鴎外にそれは失礼でしょ……」
あひる「いいじゃんさぁ! トークはVTuberの売りなんだから!」
「おおげさに言った方がリスナーは喜ぶの!」
ばにら「いや、それがすごいなって話をしようと思って」
あひる「……そうなの?」
ばにら「ほら、私ってトークが得意じゃないので」
「どうやったら、あひる先輩みたいに『うまく盛れるかなぁ?』と」
「コツみたいなのを教えて欲しいんですよ」
あひる「そういう話かぁ……」
「あひるはまたてっきり、『話を盛りすぎ』って怒られるのかと思ったよ」
ばにら「え、怒られてるんですか?」
あひる「……割と」
ばにら「誰から?」
あひる「ぽめらとか、りんごとか」
ばにら「…………(絶句)」
「そこも含めてネタなのかと思ってました」
あひる「ばにら、悪いことは言わん」
「話を盛る相手は選べよ?」
ばにら「選んだのに怒られてるんですよね?」
あひる「一度、ずんだの話を盛って話したのよ」
「次の収録で一緒になった時、一時間説教されたんよ……(遠い目)」
ばにら(美月さん(ずんだの本名)は、たしかに嫌がりそう……)
「まぁ、そういうのも含めて教えて欲しいんですよ」
「私も、もっとトークがうまくなりたいので」
あひる「……わかったグヮ!」
「ばにらがそこまで言うなら仕方ないグヮ!」
ばにら「教えてくれるんですか! あひる先輩!」
あひる「かわいい後輩の頼みグヮ! この羽曳野あひるが教えてやるグヮ!」
「どうやって話を盛りに盛るのか!」
「そのやり方を!」
ばにら「よろしくお願いします!」
あひる「ちなみに、あひるが教えたのぽめらたちには内緒ね?」
「『後輩にいらんこと教えるな!』って、しばかれるから」
ばにら「それもさっそく盛ってます?」
あひる「いやこれはガチなんだわ。裏ではガチめにキレられてるんだわ」
「とくにずんだ」
「アイツは初手でレバー狙ってくるから」
「『なに余計なこと喋ってんだオラァッ!』って、いきなり来るから」
ばにら(ぜったい盛ってる……)
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書いてて楽しいのでしばらく台詞系(低燃費)で続けてみます。
ばにらとずんだの百合成分は控えめになりますが、よければお付き合いください。
あと、ゆるゆるなんで気軽に☆を入れてくると助かります。