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クリッカーの転職物語  作者: タヌキ汁
第二章 強くなり・・・そして
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暗躍する者はアダルティ


 月が厚い雲に覆われた夜。

 ローブを被った男が港町を歩く。

 一見旅人の様に見えるが、注意深く観察すれば旅をするには不向きの鉄製の靴を履いている事に気が付けるだろう。


「手の掛からない下女を飽きるまで食いたいんだが、これで足りるか?」


 その男は娼婦が買える店へと訪れると、真っ直ぐ受付に向かい硬貨を七枚取り出すと綺麗に並べだした。


「・・・・・・・問題ない。すぐに用意してやるから空いてる部屋で待ってろ」


 受付は並べられた硬貨に一瞬だけ視線を向けるとすぐに回収し、さっさと部屋に行けと命じた。

 客商売もあったものではないが、男はそんな受付の態度に怒ることはなく、素直に部屋へと向かった。

 そして丁度入り口から遠い部屋が開いていたので、その部屋へと入り女が来るのを待った。


「お待たせしました。お客様。ウィレムテルデと申します。今宵はわたくしで良きひと時を夢見て頂ければと思います」

「ああ、よろしく頼む。では・・・・・・・・・・こちらへ来い」

「はい」


 入り口で挨拶を済ませた女は男が呼びかけるままにゆっくり部屋の中に入り、扉を閉めた。

 そして、扉の鍵を閉めると二人は流れるように服を脱ぎ交わり出した。

 だが、その交わりの最中、


「ボスからの伝言よ。予定通りブツは集めた。後は処刑が終わり次第兵士達が動きだすだろうから、それに合わせて残りのブツをかき集めるとのことよ・・・・・・・んっ」

「こちらも準備は整えてある。だが、軍艦の警戒が固く思ったほど損害が与えられないそうだ。報酬を追加で払うからそちらでどうにかできないか?」

「そ、れは、額にもよる、わね」

「勿論それなりの報酬は準備してある。後でその額も提示しておこう」

「ん、ん、ふっ、わかっ・・・・た・・・んんっ!?」


 二人は情報を交換しあった。

 別に男女の営みをする必要はないのだが、これも万が一盗み見されていた場合を想定しての対策・・・・と言うことにしておく。

 別段この二人は恋人同士と言う訳ではないが、まあ慣れている二人からすればちょっとしたスポーツや息抜きというモノなのだろう。

 そして、二人は事を終えるまで小声で情報を交換していく。

 それは日の出が昇り、罪人たちが公開処刑されていても続いていたとか。




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