寝ぼけております
「ううぅぅ」
寝苦しさを覚えたシオウは唸り声を上げながら目を覚ました。
「う~・・・ん~~???」
なぜか目を覚ますといつも目に入る石壁ではなく、青空が広がっていた。
シオウ自身寝相が良いと言う訳ではないが、それでも危険な貧民区内で無防備にも体半分外に出すなどしたことはない。
住み家が狭いとはいえ本能的に隠れていなければいけないことを、十分理解しているからだ。
故に住み家の穴から意味もなく這い出るなどするわけもなかった。
「う~ん・・・・・?」
目が覚めたシオウは寝ぼけた頭でありながらも、危機感を覚えたのかズリズリと這いずりながら小穴に入り込もうとする・・・だが。
「・・・・う?」
なぜかつっかえて中に入ることができなかった。
ガスガスと住み家の壁を蹴りながら、どうにか中に入ろうとするシオウ。
だがどうにもうまくいかず、次第にシオウの寝ぼけた頭も活性化されていった。
「う~ん? なんで入れないの~?」
グシグシと目を擦りながら、仕方なく起きだすと、目視で己の住み家である小穴に視線を向けた。
するとそこにはシオウが思っていたよりも小さい穴が目に入った。
そのことに疑問を覚えつつ首を傾げているのだが、
「ふわぁぁぁぁぁ、むにゃむにゃ・・・ごはん」
脳が覚醒されるにつれて猛烈にお腹が空いていることに気が付き、すぐに意識が食料調達に向けられ、考えることを止めてしまった。
シオウはいつものようにゴミ山に向かう。
何か食べられる物が無いかと、ただ空腹を満たしてくれる食料は無いかと歩み出した。
己の身に起きた身体の変化に気付くことなく、目線がいつもより高くなっていることに気付くことなく。




