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クリッカーの転職物語  作者: タヌキ汁
第三章 強者へと至るその代価
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・・・・僕達にもそんな時期があったよね?


 スライムとは基本柔らかくプニプニした魔物であり、この世界のスライム達は皆優しくていい子ばかりであった。

 だがそれはプニプニしているスライムだけの話。

 この世界にも悪い子スライムは存在するのだ。


「いやっほーーーーう! 俺たちゃ悪い子だぜ~っ!」

「「だぜ~!」」


 それはプニプニしてないスライム、カチカチスライムだ。

 石の様に固くいい子スライム達の迷惑ばかりするとっても悪いスライム達だ。


「ちっちゃいスライム達と遊びで完勝してやるぜ~! 手なんか抜かないぜ~!」

「「ないぜ~!」」


 小さな子供スライム達との遊びではどんな遊びをしても敗北はせず、また相手が涙目になろうとも遠慮せずに勝利をもぎ取って、「まだまだだぜ~」と言葉を残して去っていく。


「洗濯物干したら雨ごいしてやるぜ~!」

「「やるぜ~!!」」


 忙しい主婦スライム達が洗濯物を干し終えれば、用意した雨ごいの道具で変な踊りをしながら雨を呼び、主婦たちの仕事を増やそうとする。

 百回中一回しか成功したことないが・・・。


「困ってる人がいてもちょこっとづつしか助けてやらないんだぜ~!」

「「ないんだぜ~!」」


 重い荷物を背負ったお年寄りスライムを見つけても、全部の荷物を運ぶことはせず、一つ一つ小分けにして時間をかけて家に運ぶ。

 そっちの方が手間だろと思う程、何度もお年寄りスライムと家の間を行き来して、無駄に時間をかけて全部運ぶ。


「夜だって夜更かししちゃうんだ・・・すぴ~」

「「すぴ~」」


 そして親の言うことを聞かずに夜の街に繰り出そうとしては、お店に着く前に・・・というか、いつものお眠の時間になると道端だろうがどこだろうが眠ってしまう。

 そのため、いつも各家の親スライム達が腰に手を当てながら、仕方なさそうに家まで連れ帰りベッドまで運ばされることとなる。


 そんな悪い子? 達はどんな種類のスライムなのかというと、全てのスライムにあてはまると言える。


 彼等は思春期スライム。

 第二次ぷよ成長により、ぷよりんバランスを崩してしまい、ぷよぷよ感触に変化が現れ、己のぷよぷよボディの変化に戸惑いと不安を覚える時期なのだ。


 要するに、不安を解消するために悪い事をしているだけなのだ。

 誰もが大人スライムになる為の通る道であり、どのスライムも最低でも一度は悪い事をして周りに迷惑をかけていた。

 なので他のスライム達も、第二次ぷよ成長が訪れた子達をそこまで強く怒ることはなく、ただ落ち着くのを待ち続けていた。


 そう、思春期スライムの時期は寛容な心で過ぎ去るのを待っていればその内収まるものだと誰もが知っているからだ。

 そういうものと大人スライム達は理解しているのだ・・・・・だが、


「よし! 次は! 挨拶されても絶対挨拶しないんだぜ! 知らんぷりしちゃうんだっぜ~!」

「もうやめようよ~」

「悪いことやめようよ~」

「んなっ!?」


 中にはなかなか思春期スライムの時期が終わらないスライムもいた。

 周りのスライム達が皆思春期スライムを卒業し大人スライムとなり、


「僕はこれからぽよぽよ会に行って、ぽよぽよジャンプを習いに行くけど一緒に行く?」

「あっ、ごめん! 僕はころぽよ回転の試験があるんだ」

「あっ! それって配達スライムになれる資格だよね! すごいすごいっ! がんばってね!」

「うん、そっちこそぽよぽよジャンプを習得すれば、大工スライムだって乗り物スライムにだってなれる資格だよね! 頑張ってね!」

「うん! 頑張るっ!」


 自分が歩むべき道を見つけ、歩んでいると言うのに・・・・。


「・・・・・・・・・・・・ふんだ。僕一人でも悪い事してやるもん」


 一匹だけ取り残された思春期スライムは、不貞腐れたように一人悪い事をする。

 挨拶されても挨拶をしないし、親スライムの言うことをなかなか聞かない。(三回くらい同じことを言われればちゃんと言うことを聞きます)

 ベッドの上で跳ねちゃダメだと言われてもいっぱい跳ねて遊んだりした。(最終的に天井に頭をぶつけて勝手に跳ねるのをやめます)

 そんな悪い子の日々を過ごしていた。


「みてみて! ぽよぽよジャンプの免許皆伝だよ!」

「わぁ~! すご~い! ぽよぽよジャンプの免許皆伝持ってるスライム少ないのに凄いね!」

「えへへ、ありがとう! けど君だってころぽよ大風車を覚えたんでしょ! あれ難しいのによくとれたね!」

「へへ、頑張ったからね。これで配達スライムになれるよ!」


「・・・・・・・・・・・・・・・・ふんだ」


 そしてそんな日々を過ごしている間に、友達は先へと進む。

 それが悔しくて、寂しくて、けどどうしようもなくて思春期スライムは一人寂しくぽよぽよと跳ねる。

 彼だって本当は思春期を乗り越えてみんなと同じく大人スライムになりたい。

 だけど大人スライムになりたくてもこの身体の変化の戸惑いが消えない。

 不安が消えてくれないのだ。

 怖くて怖くて、何か悪い事をして発散しないとぽよぽよ跳ねることもできなくなるほど不安なのだ。


「・・・・・・・・・このまま僕悪い子のままなのかなぁ」


 大人スライムとなった友達のスライムに視線を向ける。

 二人共とても楽しそうに次はぽよぽよジャンプ秘伝を学ぶんだとか、僕だってころぽよ大嵐を覚えてやる。っと話しながら、二人共僕を置いて前に進んでいく。


 それがとても羨ましくて、僕も一緒に何かに向かって頑張ってみたいと思うが、どうしてもこの身体が言うことをきいてくれない。

 今の身体が変にぷよぷよしていて落ち着かないのだ。

 僕の知っているぽよぽよじゃなくてぷよぷよした身体なのだ。


「やだなぁ・・・僕だって皆と一緒に色々やりたいよぉ。ぽよぽよジャンプだって、ころぽよ回転だってやってみたいよぉ・・・・けど、身体が変だよぉ。怖いよぉ・・・うぅぅ~」


 それがとっても怖くて不安で思春期スライムは一人誰もいないいない場所で泣く。

 早く元のぽよぽよした身体に戻りたいと。


 だがいくら願った所で、彼の身体はぷよぷよのまま。

 望んでも彼の身体は変わらずぷよぷよなのだ。


 このまま彼はいつまでも思春期スライムのままで、友達と一緒にいろんなことも学べず取り残されてしまうのだろうか。


 このままずっと彼は一人ぼっちで悪い事をしなければいけないのだろうか、身体の不安を抱えながら・・・・・・・・・・・・・・・いや違う。


 そんな彼の不安を払う人はいる。


 そう君だ! 君だけが第二次ぷよ成長のぷよりんバランス整えることができるんだ!


 さあ、大人になりたい思春期スライムを助けるために、彼のぷよぷよしたボディを叩け!


 叩いてぽよぽよボディに戻すのだ!


 そして・・・・また友達と一緒に前を向いて歩けるようにしてあげようじゃないか。


 さあ、彼のために・・・・・・・・・・・叩けっ!!




 クエスト発生

 ステージ37まで上げ、第二次ぷよ成長に苦しむ思春期スライムを大人スライムにしよう


 報酬 思春期スライムの感謝 & 思春期スライムのスキン




「でぇいやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


 まあ今更言わんでもわかると思うが一応説明すると、いつもの如くやっすい煽り文句に

踊らされたシオウが必死になっているだけである。

 ホント・・・今後誰かに騙されないか心配である。


『今回の物語は無駄に話が長いわねぇ・・・・というか思春期スライムって何よ。ぽよぽよとぷよぷよの違いってなによ。どっちも変わらないじゃないの。バカじゃないの』


 まあ、お姉さんがいるから早々騙されることもないだろう。

 ただしお姉さんに暴走したシオウが止められるかは知らんが・・。



 ああ、ちなみにお船の作り方を教える条件として、ステージ40までクリアすることが条件の一つであるので今は船作りではなく、こうしてクリッカーに勤しんでおります。




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