お勉強 4-3
同じく末梢血液一般の中から、ちょっと専門的な検査項目について。
*プロトロンビン時間(PT)
血小板のあとに止血の働きをするフィブリンができ
るまでの工程(血液凝固因子)の内、プロトロンビ
ン(第Ⅱ因子)が肝臓で作られるまでの時間を測定
する。
外因系(血管外で働くもの)の凝固因子の異常を見
つける。また、肝機能を見る指標にもなる。
*活性部分トロンボプラスチン時間(ATPP)
血液凝固因子の第Ⅲ因子(外因系)。
血液に外因系凝固因子を活性化させる部分トロンボ
プラスチンと、第Ⅻ因子(内因系)を活性化させる
薬剤を加えて、血液が凝固するまでの時間を測定す
る。
PTの結果と合わせて、どの血液凝固因子に異常が
あるかが推測できる。
*フィブリノゲン
血小板が集まって固まり、血液中にあるフィブリノ
ゲン(繊維素)がフィブリンという繊維に変わり、
血小板のすき間を埋めて出血が止まる。
血液中にフィブリノゲンがどのくらいあるかを測定
する。
血栓や炎症などによって組織に変化が生じると、血
液中にフィブリノゲンが増加する。
*FDP(フィブリン分解産物)・Dダイマー
傷口が治るとフィブリンは不要になり、プラスミン
という酵素が働き、フィブリンを溶かす。そのとき
に生じるのがFDPで、さらに溶解が進んで、最終
的に生じる物質の一つがDダイマー。