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✧ 詩 ✧   祈り

ただひとつ

僕は捨てる

なにもかも捨てる


幸福な手紙も

親密な写真も

めくるめく過去も

なにもかも全部捨てる

あるべき未来を夢見ることもやめる


残ったのは

君の静かな声

そのまっすぐな視線

この小さな手のぬくもり

洗い髪のほのかな香り

さやかに夜を渡る月の光

そして今ここにあるささやかなよろこびとかなしみ








――――――――――――――――



幸福は今ここにしかない。

そのことに気付くのに、僕はどれだけの歳月を必要としたのだろう。

ただひとつ残ったものは、この一瞬の時。
















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― 新着の感想 ―
[一言] 一瞬の時が、とても尊くて。 その瞬間のために、すべてがあり、尽くしてきたようで。 より一層の、輝きと幸福感に触れることができました。 すべて捨てるだなんて……なぜ? と、思ったけれども、か…
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